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美術工芸品に関する品質マネジメントシステム

JUGEMテーマ:ビジネス

 

少々古い話ですが、2016125日に、朝日新聞が、

「古代エジプトのファラオ(王)ツタンカーメンの黄金のマスクのあごひげ部分を博物館員が過って破損し、不適切な修復をしていた問題で、エジプト検察当局は、エジプト考古学博物館の当時の館長や修復担当責任者ら8人を職務怠慢の罪で起訴した」

という報道をしていました。

 

検察によると、

◇科学的、専門的な修復方法を無視し、人類最古の文明の所産を傷つけた

というのが罪に当たるそうである。

 

報道では、(以下、引用編集)

◇博物館員らは2014年8月に、展示ケースの照明調節のためにマスクを取り出した

◇ケースに戻す際にひげを根元から折ってしまった

◇強力な接着剤でひげをくっつけたが、接着剤が多すぎてはみだした

201410月と11月に、接着剤が多い部分を金属の道具で取り除こうとした

◇金属の道具による作業でさらにマスクを傷めた

◇ひげの破損と不適切な修復は、20151月に発覚するまで公表されなかった

◇検察は博物館側に隠蔽の意図があったとしている

◇考古省はドイツ人専門家らを交えた修復委員会を発足させ、201512月にマスクは適切に修復された

(引用編集ここまで)

 

ということであるから、経緯を知ると、罰金刑など博物館担当者らが罪に問われるのは仕方がないのかもしれない。

 

この記事を知った時に、

◆文化財の修復業務を品質マネジメントシステムの観点で考えるとどうなるのだろう

◆文化財の修復業務は、産業分類的にはどこになるのだろう

◆日本の場合、修復作業はどのような人が実施しているのだろう

という点について興味を持ちました。

 

マネジメントシステム的には、まずは「設計・開発」に相当する業務は何か?ということになります。

この業務について調べていくと、「修復方法が1から10まで確立している修復」というのはほとんど無いようです。

つまり、殆どの修復作業では、修復案件ごとに、修復方法の企画・開発や工程を計画するので、修復に適した材料選定、材料開発、設備治具の選定や開発、修復プロセスの計画自体が「設計・開発」となりそうです。

 

また、国宝や重要文化財についてはわかりませんが、一般的な文化財については、文化庁が実施しする「文化財(美術工芸品)修理技術者講習会」という業務経験が既にあり、2ヶ年にわたって合計10日間の研修会を経て発行される修了証資格があるようです。

 

産業分類ですが、「他の分類に属さない製造業」か「その他専門的サービス」が該当しそうです。

ただ、この業務をビジネスと考えた場合、「複製、復元、修復」という似て非なる業務を請け負うことが一般的なようです。

冒頭のツタンカーメンで例えれば、

・黄金のマスク現物のコピーを作る業務→複製

・黄金のマスク現物が無く、データを基に作る業務→復元

・黄金のマスク現物の一部が破損して元の形に限りなく近く戻す業務→修復

ということになるようです。

 

この場合、複製業務は、「他の分類に属さない製造業」のような気がしますが、復元や修復となると、「その他専門的サービス」のような感じもします。

産業分類はこのようになりますが、ただ、製作物の対象が「文化財」ということであれば、専門的な知識や力量は、複製、復元、修復とも同じように捉えてもいいのかな、と思います。

 

一品ものの修復作業等は、工芸品というより芸術品に近く、「匠の世界」なので、品質マネジメントシステムが少し馴染みにくい分野ではありますが、「ビジネス」として捉える場合、各業務の位置づけをマネジメントシステムで整理することは、重要なことでしょう。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ525号より)

 

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 06:52
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環境経営のゴールとメリット

JUGEMテーマ:ビジネス

 

環境に関する著書が多い東京大学名誉教授で、国際連合大学の元副学長の安井至先生が、「環境経営のゴールとメリット」について、ある講演会でお話しされていたので、下記に紹介したい。

 

【環境経営のゴール】

経営トップの高い理念と社員の高いモチベーションで、社員が胸を張れる企業になる

 

【環境経営のメリット】

(社員のモチベーションアップ)

1 自慢できる社員が出現する

2 新たな費用削減方法の発見が継続する

3 環境活動レポートにより社会的信用が得られる

4 社員のモチベーションが向上し、高度な製品・サービスの提供が可能になる

(経営トップの経営力アップ)

5 地球環境の動向と国際経済情勢が理解できる

6 最新の環境経営の動向がわかる

7 経営のリスクと機会、未来の見方が進化する

8 有効なリスクマネジメントで安心経営が実現できる

 

私も安井先生が挙げる8つのメリットは、同感です。

ただ、一般的には、環境経営に取り組むメリットには、

「環境経営に取り組むと、取引先や入札の発注者から評価ポイントが上がり、優遇があるし、自治体から優遇処置や補助金が出る制度もあるし、金融機関から融資を受けやすくなるし、損害保険料も安くなるといったメリットもあるんじゃないですか?」

という声が聞こえてきそうです。

 

このような利益を「現世利益」と呼びますが、確かに環境経営に取り組むメリットのひとつではありますが、「一過性で終わる」というのが多くの企業を見てきた実感です。

そこだけに特にメリットを求めると、評価制度や優遇制度が変わりメリットが受けられなくなると、環境経営に取り組むモチベーションが低下し、一気に活動を止めてしまいます。

 

ちなみに、帝国データバンクの調査によれば、

ISO14001やエコアクション21といった環境経営マネジメントシステムの認証を受けている中小企業は、短期的な財務状況はそれほど良くないが、地域から比較的高い信頼を得ている」

という分析結果があるそうです。

 

このことは、つまり、環境経営に取り組む企業の傾向として、

「一時的な高収入を得るのではなく、長期にわたる信用を得て、持続可能なビジネスを行おうとする傾向が強い」

ということです。

 

以上のことは、企業経営者や環境経営に取り組んでいる企業と取引をする企業は、頭に入れておきたいことである。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ514号より)

 

 

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 06:07
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ISO認証における認定範囲の経済活動分野(39分類)後編

JUGEMテーマ:ビジネス

 

(前編からの続き)

その他にも、「除雪業務」という製品(サービス)があった場合、

・28 建設

・35 その他専門サービス

のどちらかに分類されているケースが多いです。

個人的には、日本の場合、除雪業務は「建設業者に市町村が委託する」ケースが多いですが、「仕事内容(業種)」としては「その他専門サービス」であり、「建設業」ではないので、「28」だけの分類では、「割り当てが不適切」と考えるのが妥当かもしれません。

 

また、JABの適合組織リストを見ると「産業廃棄物処理」を実施している組織も、

・24 再生業

・39 その他社会的、個人的サービス

に分類されているケースがあります。

産業廃棄物として中間処理する、あるいは、最終処分するといった場合は「39」だと思いますが、処理した全部がリサイクル品として提供されるなら「24」、一部がリサイクル品として提供されるなら「39と24」の両方が分類されるのが適切かな、と思います。(個人的意見です)

 

少し話題外れますが、

「29 卸売業、小売業」に分類されているある組織の「製品/サービス」は、以下のようになっていました。

1)太陽光パネルの輸入販売及び太陽光発電システム(太陽光パネル、周辺機器)のセット販売

2)太陽光パネルと周辺機器の構成及びその施工研修サービス

3)太陽光パネル及び太陽光発電システムの品質保証、アフターサービス

4)試験・計測設備による製品試験サービス

 

上記の場合、「提供する製品またはサービスのプロセスとしてその活動がある」のか「あくまでも単品(独立した)の製品またはサービスが存在する」かによって違ってきますが、「仮に1)〜4)」が独立した製品またはサービスだとしたら、

1)→29 卸売業、小売業

2)→35 その他専門的サービス

3)→35 その他専門的サービス

4)→35 その他専門的サービス

となり、「35」が経済活動分類として割り当てられていないのは、不適切では、と思います。

 

また別のある会社は、

・設計業務請負サービス

 ・計測解析業務請負サービス

 ・実験調査業務請負サービス

 ・資料作成業務請負サービス

 ・研修業務請負サービス

という製品またはサービスを提供しています。

認証機関によって割り当てられた分類は「18 機械装置」「34 エンジニアリング、研究開発」です。

しかし、仕事の中身は「機械やエンジニアリング」ですので、審査を担当する審査員の選定には当然、「機械やエンジニアリング」の知識が要求されます。

けれども「経済活動分類」としてみたらこの組織の提供製品(またはサービス)は「35その他専門的サービス」です。

 

こうした事例も、機会があれば「なぜ、当該分類に割り当てたのか」という理屈を聞いてみたいものです。

 

「経済活動分類の割り当て」については、一見すると「あれあれ??」というものがちょこちょこあるので(事例:建設コンサルタント(34or35)など)、また、機会を見つけて、考察してみたいと思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ546号より)

 

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 06:35
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ISO認証における認定範囲の経済活動分野(39分類)前編

JUGEMテーマ:ビジネス

 

組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISO認証制度がある。

 

このISOマネジメントシステム審査について、最近、個人的に気になっている点を備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。

 

今回のテーマは、「認定範囲の経済活動分野(39分類)」について。

 

今回のテーマでよく話題になるのが、「割り当てられた経済活動分野の適切性」です。

そもそも、認証機関が組織を認証する場合、「QMS(品質マネジメントシステム)とEMS(環境マネジメントシステム)」の審査では、「経済活動分野のリスト(大分類は39分類)」をひとつのモデルとしている。

 

39分類」とは、

1 農業,林業,漁業

2 鉱業,採石業

3 食料品,飲料,タバコ

4 織物,繊維製品

5 皮革,皮革製品

6 木材,木製品

7 パルプ,紙,紙製品

8 出版業

9 印刷業

10 コークス及び精製石油製品の製造

11 核燃料

12 化学薬品,化学製品及び繊維

13 医薬品

14 ゴム製品,プラスチック製品

15 非金属鉱物製品

16 コンクリート,セメント,石灰,石こう他

17 基礎金属,加工金属製品

18 機械,装置

19 電気的及び光学的装置

20 造船業

21 航空宇宙産業

22 その他輸送装置

23 他の分類に属さない製造業

24 再生業

25 電力供給

26 ガス供給

27 給水

28 建設

29 卸売業,小売業,並びに自動車,オートバイ,個人所持品及び家財道具の修理業

30 ホテル,レストラン

31 輸送,倉庫,通信

32 金融,保険,不動産,賃貸

33 情報技術

34 エンジニアリング,研究開発

35 その他専門的サービス

36 公共行政

37 教育

38 医療及び社会事業

39 その他社会的・個人的サービス

このようになっています。

 

ざっくり、事例で例えると、

「テレビ、ラジオの設計、製造」

という会社があった場合、その組織の「経済活動分類」は「19電気的及び光学的装置」になり、それに適した専門性を有する審査員が審査を担当することになります。

 

JAB(公益財団法人日本適合性認定協会)のウェブサイトに掲載されている適合組織検索サイト(QMS)をみると「あれ??」という分類にカテゴライズされている組織がいくつも見つかります。

https://www.jab.or.jp/system/iso/search/

 

例えば、経済活動分類の割り付けに迷う業種として、「アスファルト製造業」があります。

自分のところで製造せず販売だけなら「29卸売業、小売業」になりますが、「アスファルトの製造」だと、分類候補として、

10 コークス及び精製石油製品の製造

15 非金属鉱物製品

16 コンクリート,セメント,石灰,石こう他

が考えられます。

 

実際、JABのウェブサイトで「アスファルト」で検索すると「101516」に分類された事例があります。

また、「アスファルト合材」で検索すると、「1016」に分類された事例が出てきます。

一般論ですが、組織の経済活動分類をどのような理由で、その分類にしたのかは、認証機関の考え方を聞かねば「正しい、間違っている」の判断はできません。

ただ、「同じ認証機関」で「アスファルト製造業」なのに、ある組織は「10」、別の組織は「16」に割り当てられていたら「それは変(おかしい)」と疑問を持ってよいでしょう。

 

「アスファルト」の例でいえば、アスファルトは、そもそも「石油精製の過程」で生まれますから、「石油精製(10)」ともいえますし、原油が材料ですから「非金属鉱物製品(15)」ともいえます。

「アスファルト合材」とは、道路舗装の場合、アスファルトと骨材を混ぜて「アスファルトコンクリート」として使用しますので、「16コンクリート」ともいえるので、なんともいえませんが、とにかく、「認証機関の経済活動分類の割り当て手順がどうなっているか」を確認しないと、適否はわからないです。

(後編に続く)

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ546号より)

 

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 16:32
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組織の内部外部の課題とリスク及び機会のプロセスで確認すべきこと

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マネジメントシステム規格の2015年版が発行されて1年以上が経過しました。

しかし、企業担当者の方にお聞きすると、実際の事業そのものにどのように適用させていけばいいか、また、内部監査で、どうやって2015年版でとりわけ変化のあった事項を適切にチェックするためにはどうしたらいいのか、という悩みは多いようです。

 

2015年版の変更箇所はいろいろありますが、組織の内部、外部の課題やリスク及び機会の部分について、「監査の視点」を少しだけ挙げておきたいと思います。

 

【組織の内部、外部の課題】

Q)組織で抽出された課題の適切性はどのように判断すればよいでしょうか?

QMSの意図した目標の達成と戦略的方向に沿った課題になっているかどうか確認する

 

Q)組織が特定した課題に対し、内部監査ではどのように監査すればよいでしょうか?

⇒以下の点を確認する

1)課題と利害関係者のニーズを考慮し、具体的なリスク・機会を明確にし、マネジメントシステムの計画に展開しているか

2)マネジメントレビューで課題の見直しが行われているか

 

【リスク及び機会】

Q)リスク及び機会について、内部監査はどのようにすればよいでしょうか

⇒以下の点を確認する

1)リスク・機会を特定するプロセスを確認し、組織の課題及び利害関係者のニーズが考慮されているか

2)特定されたリスク・機会に対する取組みを計画し、マネジメントシステムの計画に組み込まれているか

3)取組みの有効性を評価する方法を決定しているか

4)決定した評価方法に基づき、実施してるか

評価結果がよくない場合には、

5)取組み内容の見直し、改善

6)リスク・機会を特定するプロセスの見直し・改善

 

組織の状況(内部、外部の課題)と利害関係者のニーズ・期待、リスク及び機会に関しては、これらを多かれ少なかれ企業は考慮して、経営方針や事業計画を作成している。

マネジメントシステム規格の2015年版は、これらを作成する上での「概念整理とやるべきプロセスの抜け漏れチェック」に使用できるので、内部監査だけでなく、マネジメントシステム構築上も上記を考慮して再構築するのが肝要です。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ512号より)

 

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 10:57
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飛行機からの落下物と環境マネジメントシステム

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「飛行機からの落下物」が、ひそかな「問題」になっているそうです。

成田空港は、開港が1978年なので、もうじき40年になりますが、これまでに確認されているだけで、約160件ほどの落下物があるそうです。

 

落下物には、機材に使用されているボルトやスプリング、小さな鉄板などがあり、成田の場合、直接的な人への被害はないようですが、民家や農作物のあるビニールハウスを直撃している例はあるようで、引っ越しをする人や検討する人も多いようです。

 

部品以外の落下物では、氷の塊があるそうです。

これは、不要な水を機外に排出するダクトがあり、それがまれに凍ってしまい、落下物となるそうです。

そのため、成田空港には、「海上で車輪を出す」という運航ルールがあるそうです。

車輪を出す際に、氷の塊が落下することが多いことによる「成田ルール」のようですが、もしかしたら、氷の塊の落下だけでなく、車輪を出す際には、関連部品が落ちるリスクも高いのかもしれないですね。

 

車輪を早めに出すと、空気抵抗が大きくなり、余計に燃料を消費するので、各航空会社は「嫌うルール」だそうですが、人に対する事故が発生した場合を考えれば「守らざるを得ない」ルールなのでしょう。

 

話は変わりますが、航空会社が環境マネジメントシステムの認証(ISO14001)を受けている事例があります。

事例:https://www.nca.aero/news/2009/news_20090203.html

 

環境マネジメントシステムには「順守義務」という要求があり、環境関連法規制はもちろん、そのほかに、組織が順守するとして同意した要求事項があります。

一般的には、「その他の同意した要求事項」には、業界が定めた自主規制や地域住民との協定、顧客や取引先が要求する基準などになります。

成田空港を利用する航空会社は、おそらく発着枠を獲得した時点でこの「成田ルール」への同意をしているのだと思います。

認証審査員は、きちんと確認できているのかなぁ、とふと感じた次第です。

 

話を冒頭に戻しますが、2020年からは、羽田空港への着陸ルートとして、これまでの海上からのコースに加えて、東京都心部を通過するコースも設定されるそうです。

成田の場合は、人口密度が低く、近隣は山林や畑も多いですが、羽田の場合は、「落下物による大きな被害」が近い将来出てくるでしょうね。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ529号より)

 

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 07:50
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監査法人を変更することは「あり」なのだろうか

 

何度も決算を延期してきた多額の債務を抱えているといわれている東芝。

メディアの報道によると、監査法人からの「適正意見」が得られず、監査法人を変更するそうです。

 

ご存知のように、東芝は、2017411日に、2度の延期を経て2016412月期の決算を発表しました。

けれども、この決算発表には、会計監査を担当しているPwCあらた監査法人の適正意見はつけられておらず、あくまで東芝の判断に基づく「お墨付きを得ていない発表」でした。

私は、会計監査には、明るくないですが、上場企業が会計監査による適正意見を得ずに決算を発表するというのは異例中の異例だそうです。

 

ちなみに、組織の会計処理が適正に実施されていることにお墨付きを出すのが「監査法人による会計監査」であるならば、組織のマネジメントシステムの信頼性についてお墨付きを出すのが「マネジメントシステム認証機関による監査」です。

 

この会計監査とマネジメントシステム監査を比較するのは、ナンセンスかもしれませんが、あえて比較すると、マネジメントシステム監査の場合、会計監査でいう「適正意見」が出ていない状態で、監査法人を変更し、お墨付きを得るということはあり得ません。

 

監査法人を変える⇒マネジメントシステム認証の場合であれば、認証機関を変更する、という行為自体はよくあり、認証の移転、として制度化されています。

詳細は省きますが、ただその場合は、以前の認証機関で検出された問題点が解決されていることなどが移転の条件となります。

 

「認証ビジネス」は「世間様に対してお墨付きを出す商売」ですから、露骨な認証費用の安売り合戦は、制度自体の信頼性を損なうものでよくないです。

しかし、ビジネスは、民間の自由競争、つまり市場原理が原則ですから、認証機関を変更することは、自由です。

 

しかし、今回のような状況の東芝が決定した「監査法人の変更」は、シロウト感覚としては、「あり得る」としたら、決算発表対象となった20164月〜12月ではなく、PwCあらた監査法人が担当した監査結果、少なくとも2〜3期まで遡って、監査をし直して、「適正意見」を出し直さなければ、「新たに監査を担当した監査法人の信頼性」が疑われることになると思います。

 

話は少しそれますが、証券市場について、日本の代表的な市場である東証とアメリカの例えばニューヨーク証券市場などを比較した場合、一般的には、初回上場時は、東証の方が厳しいともいわれています。

その代わり、上場後の「維持ルール」は、海外市場の方が厳しいといわれており、このあたりの感じは、「入学時が厳しく、出るときは比較的容易に学位が授与されるといわれる日本の大学」のようですね。

 

オリンパスの粉飾決算の際には、経営陣に逮捕者が出ましたし、株主代表訴訟により、当時の経営陣に対して巨額の賠償命令も出ています。

しかし、東芝の場合は、いまだ、逮捕者も出ていませんし、無理やり上場維持を東証も暗に後押ししているようにシロウト目線では見えます。

こんな状況では、日本の証券市場は、海外投資家にそのうち、そっぽを向けられてしまうのではないかと思います。

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 17:31
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トレーラーのタイヤのバーストによる積み荷火災と環境影響

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201751日の日本テレビの報道によると、「首都高速の神田橋出口でトレーラーの積み荷が燃える火事が発生し、出口が閉鎖された」という。

 

報道では、(報道を要約)

◆1日の午前3時半過ぎに火災が発生

◆トレーラーの積み荷は段ボール

◆現場は、首都高速・都心環状線内回りの神田橋出口

◆走行中のトレーラーから出火した

◆運転手によると、「バンと音がして降りてみたら左のタイヤから火が出ていて燃え移った」

◆トレーラーは約17トンの段ボールを輸送中で、約15トンが燃えた

◆火は1時間後にほぼ消し止められ、ケガ人もいなかった

◆道路上に燃えかすの段ボールなどが散乱し、その撤去作業により出口は5時間以上閉鎖した

という。

 

報道内容の状況からすると、タイヤのバーストによりタイヤが燃え、その火が、積み荷の段ボールに燃え移ったのでしょう。

一般的に、タイヤのバースト(破裂)の原因は、

1)空気圧が少ないこと

2)空気圧が高すぎること(特に高すぎると夏場は膨張してタイヤに負担がかかる)

3)タイヤの状態が経年劣化でひび割れや溝がなくなってツルツルになっていること

などが挙げられます。

 

今回は、どのケースに相当するのかわかりませんが、出発時点検で、運転手および運行管理者の点検が不十分だったのかもしれません。

稀なケースですが、首都高速の道路上にあった異物でタイヤに亀裂が入りバーストした可能性も捨てきれませんが、火元となったタイヤを調べてみないと真の原因はわからないかもしれないですね。

 

それにしても、積み荷の火災と散乱により、高速出口は閉鎖されましたが、けが人が出なかったことは不幸中の幸いです。

今回の火災は、バーストによって燃えたタイヤの火が積み荷の段ボールに燃え移ったことなので、有毒ガスが発生するとか、煤煙の臭いがきついといった近隣への大きな被害はなかったと思います。

しかし、いずれにせよ、事故による出口渋滞や、出口閉鎖による影響、火災そのもののによる大気汚染や悪臭の発生は、程度問題はありますが、あったといえるでしょう。

 

トラック輸送など「輸送」が業務プロセスにある場合、組織が環境マネジメントシステムを適用しているとしたら、このようなケースを「緊急事態の環境側面」として特定し、環境影響評価を実施し、場合によっては、対応手順を明確にしておくべきと考えますが、意外と多くの組織では「工場内や事務所内での業務プロセスで発生する環境側面とその影響」のみを評価し、輸送中の業務プロセスは環境側面として拾われていないケースが多々見られます。

自社のプロセスで、トラック輸送だけでなく、自動車利用の業務プロセスがる場合は、その後の対応手順の整備が必要か否かは別にして、まずは、環境側面として特定しておくことが必要なので、自社のマネジメントシステムを振り返っておく必要があるでしょう。

 

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旭川市内の鉄工所で発生した水蒸気爆発

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2017425日の朝に、北海道旭川市の檜山鉄工所で水蒸気爆発が発生し、工場長を含む作業員6人が死傷したという。

 

メディアの報道によると、

(日テレ24の報道を編集)

◆消防によると、午前8時半ごろ、工場の鉄を溶かす炉が爆発した

◆従業員16人が病院に運ばれ、56歳の工場長の男性が全身にやけどを負い死亡、5人がけがをして治療を受けている

◆警察によると爆発当時、従業員が炉に火種を入れる作業をしていたが、溶けた鉄に冷却水がふれて水蒸気爆発した

◆消防は、工場内部の状況を確認するなどして事故の原因を調べている

という。

 

ちなみに、「水蒸気爆発」とは、

「水が非常に温度の高い物質と接触することにより気化されて発生する爆発現象のこと」

(ウィキペディアより)

をいいます。

 

水が熱せられ、水蒸気になるときは、体積が約1700倍になるといわれており、今回の爆発事故は、多量の水が、瞬時に熱せられて、水の体積が急激に増大し、爆発となったのであろう。

 

報道では、事故発生当時は、炉で溶かした鉄が詰まり、流れ出ていかないトラブルが発生していたという。

したがって、作業を中止しようと、従業員が炉の底のフタを開けて中の鉄を取り出そうとした際に、地面にたまっていた冷却水と触れ爆発が発生したらしいです。

事故原因の更なる究明と再発防止策に注目したいです。

 

なお、檜山鉄工所は、大正125月創業で旭川市内では最も古い鉄工所と言われています。

http://www.hiyamaiw.co.jp/com/index.htm

200293日には、品質マネジメントシステムの国際規格であるISO9001の認証を取得している。

http://ba.intertek-jpn.com/company/

工場長が亡くなっていることもあり、事故としても大きいことから、認証機関(インターテックサーティフィケーション)もおそらく事故に関する情報収集をして、品質マネジメントシステムの実施・維持に影響がないが調査することになるのではないかと思う。

 

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企業における環境意識向上のカギ

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気候変動対策に関する2020年以降の新たな国際枠組みを規定したパリ協定が201512月に採択されたことは、世の中の多くの人が情報として知っていますが、だからと言って、なかなか、個人レベルや企業レベルでは、「だからといって私たちは具体的に何をすればいいの」というのが現状ではないかと思います。

 

日本の方向性としては、月並みですが、

◆温暖化対策の実効性を高める仕組みづくり

◆長期エネルギー需給見通しの実現に具体的な道筋をつけること

◆環境技術を生かした国際的な貢献強化

といったことになるのでしょう。

 

けれども、「温暖化対策の実効性を高める仕組みづくり」は、なかなか難しいでしょうね。

個人レベルで考えれば、省エネ意識やリサイクル意識は、高度経済成長期時代よりは格段に上がっていると思います。

家電量販店に行けば、消費者は「エコ機能が高い機器」を積極的に選んでいますし、車を買うにもエコカーへの関心は高いですし、スーパーに行けば「エコバック利用者」が多く目立ちますし、家庭ごみの分別についても積極的です。

ただ、これらは「自らのオサイフに直接的に優しいから取り組んでいること」ではないかとも言えます。

 

やはり、電気代が10円でも前月より下がれば嬉しいし、大昔と違って家庭ごみを捨てるのにもプリペイド袋を購入するなど自治体にお金を払って廃棄する時代ですから、家庭ごみを分別して、資源ごみは「無料」で排出したくなる気持ちは当然です。

 

しかし、自分のオサイフに直接響かなければ、「環境負荷を下げる」ということを意識した「省エネ省資源」は、私を含めて積極的な行動を取っているとは言えないでしょう。

例えば、今の時代は「ネット通販全盛」です。

その結果、そのせいもあり、宅配業者は取扱量が増え、疲弊しているようです。

また、利用者が不在の場合も多く、再配達の平均回数が以前より増大しているそうです。

30年ぐらい前なら、「留守宅の場合は、宅配業者がご近所さんに荷物を預ける」というのは当たり前の時代でしたが、今の時代はありえません。

管理人のいるマンションでも、「コンシェルジュ」のような人を置いているマンションでない限り、管理人が宅配物を代わりに受け取ってくれることはないです。

 

宅配ボックスの普及をしない限り、消費者は、どんどん利便性の高いサービスを求めますし、事業者も消費者のニーズに応えたサービスをどんどん開発しますから、「温暖化対策の実効性を高める仕組みづくり」を真剣に実行するならば、国は、「個人はもちろん企業の皆さん、頑張ってください」では、到底、温室効果ガス排出量の抑制など、無理でしょう。

 

話は少し変わりますが、仕事でいろいろな会社に訪問すると、「電力小売の完全自由化」が20164月に始まってから、電気代の契約を見直した企業がそこそこたくさんあるなぁ、という感覚があります。

私自身は、昔ながらの電力会社との契約を変えていないので実感がないですが、1年経過したところで契約を変更した会社に聞くと、事務所中心の事業者でも年間で数万円レベルですが、コストダウンしているそうです。

 

また、「新電力」の会社には、特色があるところもあって、太陽光や風力など「再生可能エネルギー主体で電力供給」している会社と契約すれば、間接的ではありますが、結果的には、「二酸化炭素の排出量削減」に貢献していることになります。

 

ただ、「大甘(おおあま)な評価」かもしれませんが、「目に見える」あるいは「誰でも思いつく」レベルの「省エネ省資源」は、現代社会はこれだけ厳しい経済環境下ですから、多くの企業ですでに「実行済み」で、「環境負荷削減に対して、他に何をすればいいの?」状態です。

だから、企業が取り組む「環境経営」では、ありきたりですが「ムリムダ」「ミスロス」といった「業務効率向上に資する仕事内容の改善」をすることが「実質的な一番の環境対策」と思います。

「環境」というと、「自然」のイメージが強く、せいぜい「災害対策」ぐらいのイメージで「会社の仕事と環境はあまり結びつかない」というのが、多くの会社で職員の方に聞き取りをした感想です。

しかし、「業務効率を改善するための仕事のやり方の見直し」や「業務効率を改善するための労務環境の改善」ということと「結果としての環境負荷削減」を結び付けて認識させれば、「環境への取り組みは日常業務とも直結している身近なこと」と意識が変わります。

 

単に「ちまちました省エネ省資源」ばかりではなく、「環境意識を高めるアプローチを見直す」ことも「環境意識向上」には重要なのではないかと思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ536号より)

 

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 13:36
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