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適用製品/サービスに関連する事業活動(適用範囲の適切性)

JUGEMテーマ:ビジネス

 

組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISO認証制度がある。

 

このISOマネジメントシステム審査について、最近、個人的に気になっている点を備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。

 

今回のテーマは、「適用製品/サービスに関連する事業活動(適用範囲の適切性)」について。

 

今回のテーマでよく議論になるのが、組織が営む事業活動をどこまで適用するべきなのか、という問題です。

事例を上げれば、「土木工事業者が営む関連事業をどう扱うか」です。

 

以下に、架空の事例を挙げて考えてみたいと思います。

・事業内容:土木工事、解体工事、アスファルト合材製造、木炭製造

・常設サイト:1ヶ所

 

この場合、品質マネジメントシステム(ISO9001)を構築するとしたら、事業自体を分離することは一般的には、可能だと思います。

つまり、例えば、適用範囲を、

◆土木構造物の施工および解体工事、アスファルト合材の製造、木炭の製造

として全部を対象にして認証を取得することも、

◆土木構造物の施工および解体工事

◆アスファルト合材の製造

◆木炭の製造

として、適用範囲を限定して認証を取得することも可能でしょう。

 

ただ、この場合、認証機関は、組織の状況や考え方を確認して、適用範囲が限定されていることが適切か否かを評価し、その結果は、審査報告書等で明確にする必要があるでしょう。

要は、組織はISOマネジメントシステムを構築する目的、認証を受ける目的、利害関係者のニーズ、組織を取り巻く内部外部の課題とリスク及び機会を確認して、適用範囲が適切か否かを判断する必要があるわけです。

 

では、上記のケースの場合、環境マネジメントシステム(ISO14001)だったらどう考えればいいでしょうか。

原則的には、同一サイトに事業すべてが同居しているのであれば、分離することは困難と考えるべきでしょう。

理論上は、同一サイトであっても、例えば「木炭製造は適用範囲から除外する」ということは可能ですが、相当の理論武装をしなければ、除外することの妥当性を外部に向かって説明することは難しいと思います。

 

話は少しそれますが、上記の事例の場合、「産業分類」は、大きく「3つ」あります。

・土木構造物の施工および解体工事(建設業)

・アスファルト合材の製造(製造業)

・木炭の製造(製造業)

3分類であることは当然ですが、では、どういった産業になるか?です。

これについては、別途、考察してみたいと思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ545号より)

 

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 06:45
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「組織の外部・内部の課題」に関するFacebookのアンケート

JUGEMテーマ:スポーツ

 

マネジメントシステムの国際規格であるISO90012015年版)では、

4.1 組織及びその状況の理解

組織の目的及び戦略的な方向性に関連して、品質マネジメントシステムの意図した結果に影響を与える外部および内部の課題を決定する」

と要求されています。

 

これは、俗に言う「組織の外部・内部の課題の明確化」です。

つまり、

◆組織の事業目的に対する、外的な事業環境と、社内的な課題を決める

◆組織の事業を継続する上で必要な戦略に対する、外的な事業環境と、社内的な課題を決める

◆これらを考慮して、要求事項を満たした製品・サービスを提供することを通して、顧客満足を向上させるために何をしたらいいかを決める

ということです。

 

大企業はもちろん、中小零細企業の経営者でも、「組織の外部・内部の課題」を明確に文書化しているかどうかは別にして、少なくとも頭の中では「これが課題です」と認識しているでしょう。

 

したがって、ISO9001の「4.1 組織及びその状況の理解」について組織としては、

「経営者は課題を明確にする」

◇その課題を達成できるように、各課題に関連する部門の活動を明確にする

◇その活動について、達成度と具体的な取組み計画(方法、日程、担当)を明確にする

◇その達成度と具体的な計画の進捗状況を経営者が把握しレビューできる場を明確にする

ということをしっかり実施しておけばいいでしょう。

 

少し話はそれますが、先日、Facebookから「アンケート」が来ました。

そのアンケートでは、「御社が直面している最も重要な課題は何ですか?」という質問でした。

「重要な課題」が列挙されていて複数選択する形式で、具体的には、

・収益維持

・海外市場への拡販

・新製品や新技術の開発

・事業拡大資金の確保

・サプライヤーの発掘/連携

・運転資金の確保

・収益の増大

・顧客の獲得

・経済状況の不確実性

・税法や税法規

・その他の政府規制(コンプライアンスや技術規制、特許、報告義務など)

・優秀な従業員の維持/確保

・その他(具体的にお書きください)

というものでした。

 

私の感覚では、複数選択として列挙されている課題に、

◆固有技術の継承

◆設備施設の保全/更新

◆労務環境の維持/確保

といった項目が無いのは、選択肢として不十分な気がするなぁ、と思いました。

 

それにしても、このFacebookのアンケートですが、どのように活用されるのでしょう。

集計結果がどのようになっているのか、知りたいな、と思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ547号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 07:28
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提供する製品/サービスはモノなのかサービスなのか(ISO9001)

JUGEMテーマ:ビジネス

 

組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISO認証制度がある。

 

このISOマネジメントシステム審査について、最近、個人的に気になっている点を備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。

 

今回のテーマは、「提供する製品/サービスが、モノなのかサービスなのか」について。

 

よく、ISO9001(品質マネジメントシステム)が2015年版になって、「マネジメントシステムの事業活動との統合に変わった」といっても、うちの組織は昔から、「ISO=経営そのもの」としてやってきました。

だから、マネジメントシステムは、基本的には、従来と何も変わりません、というような会話をよく耳にします。

 

確かに、おっしゃることはよくわかります。

ただ、2015年版で重要なのは、「まずは、自分たちが提供する製品/サービスが一体何なのか」という至極、当たり前のことをよく議論して明確に再認識することを出発点にすることが重要なのです。

 

例えば、

◆金属塗装部品の製造

◆金属部品の塗装サービス

という適用製品/サービスがあったとします。

2つの違いが判りますでしょうか?

 

私見ですが、自らのサービスを「モノ」と捉えるか「サービス」と捉えるかの違いです。

要は、前者は、自分たちの組織が提供する製品/サービスは「塗装された金属部品」で、後者は「金属部品に対する塗装加工」です。

 

やっていることは、全く同じでも、「一体、自分たちの製品/サービスはなんなのか」と捉えることによって、マネジメントシステムの構造は、ガラッと変わります。

「塗装された金属部品」が組織の製品/サービスであるならば、「モノ」ですから、一般的に、発注者が「モノの仕様」を決めている、つまりこの場合で言えば、「金属部品の仕様」は発注者が決めているわけで、金属部品の仕様のひとつである「塗装の膜厚」も発注者が決めているわけで、「モノの設計・開発責任は発注者側にあり、当社には責任がない」(設計・開発は適用不可能)というロジックはあり得るでしょう。

 

一方、後者の場合は、「金属部品に対する塗装加工」が提供する製品/サービスですから、提供するものは「塗装サービス」という「役務提供」です。

そう考えると、「塗装するプロセス自体が製品/サービス」ですから、一般的に、発注者が決めた塗装の膜厚を満たすために計画する塗装条件の設定プロセスが、提供するサービスを満たすために自社が責任をもって企画(設計開発)することになります。

 

もちろん、塗装条件など塗装プロセスそのものの仕様もすべて発注者側が指定してくるという場合は、自分たちに責任があるのは、「言われたとおりに作業をするだけ」になり、「設計・開発の適用不可能は妥当」になるでしょう。

 

まとめると「モノ」であれば、モノの仕様を決めるプロセスが「設計・開発」ですが、「サービス」であれば、「要求を満たすために実施するプロセスそのものが設計・開発」になるので、マネジメントシステム上のプロセスの位置づけが全く違うことになります。

 

例えばなしを変えますが、建設業の場合、提供する製品/サービスが、

◆土木構造物(モノ)

であるか

◆土木工事(サービス)

であるかによって、ガラッとマネジメントシステム上の捉え方は変わります。

上記の場合、一般的には「土木構造物の仕様」は「発注者側が決めている」ことが多いので「設計・開発は適用不可能」というロジックは当然でしょう。

ただ、うちが提供するものは「土木工事だ」というならば、発注者が期待する(要求する)土木構造物の品質はもちろん、工期、安全、予算を満足する工事を実施する役務提供自体が「製品/サービス」ですから、一般的には「施工計画するプロセス自体が設計・開発」となるのです。

 

「議論がずれているなぁ」と思うのは、「建設会社の施工計画プロセスは、8.3の設計開発でも8.5.1の製品/サービス提供の管理でも、どちらを適用してもいい」というように「勘違いしている人」がいます。

そもそも、上記のようなケースの場合、「土木構造物の提供」であれば、施工計画は、「8.5.1製品/サービス提供の管理」であることは言うまでもないですが、「土木工事の提供」であれば、施工計画は、「8.3設計開発」になるのは当然です。

「施工」という「行為」だけみれば「同じ」ですが、「モノを作るための製品提供のひとつのプロセス」なのか「サービスを提供するためにサービス(施工)自体を企画(設計開発)するプロセス」なのか、でマネジメントシステムの構造(位置づけ)が、全然違ってくるということをまずは、理解することが大事なのです。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ544号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 07:17
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監査法人のローテーション制度

JUGEMテーマ:ビジネス

 

2017721日付の読売新聞が「監査法人の交代制」について報じていました。

 

記事によると、(以下、引用編集)

 

◆金融庁は20日、企業の決算などをチェックする監査法人を、一定期間で変更させるローテーション制度の導入を検討すると発表した

 

◆不適切会計が発覚した東芝では、同じ監査法人が長く監査を担当したことが問題の背景にあるとされる

 

◆(ローテーション制度は)企業と監査法人のなれ合いを排除し、監査の質を高める狙いがある

 

◆国内の監査法人や企業、機関投資家などから聞き取り調査を行い、意見を集約する

 

◆企業と監査法人を巡る海外の事例も調査し、一定期間で変更するメリットとデメリットを見極める

 

◆国内では、2016年度の東証株価指数(TOPIX)で2007年度にも存在していた上位96社のうち、この10年間で監査法人を代えたのは、わずか5社にとどまる

 

◆歴史ある企業ほど、同じ監査法人と長く付き合う傾向がある

 

と伝えていました。

 

私の考えは、結論から言えば、「総論としては定期的に交代するべき」と考えます。

というのも、金融庁がおっしゃるように「なれ合いが生じる可能性が高い」というのは、監査の性質上、当然で、しょうがないです。

なんといっても「監査報酬」は「監査を受ける企業」から支払われます。

「監査報酬は莫大」ですから、「担当監査法人」として「継続契約」してもらうためには、「甘くなるリスク」をはらんでいます。

つまり、監査法人が「うちは絶対に適正な監査をしています」といっても「ホントですか?こんなにも日本の上場企業の不正会計がしょっちゅうニュースになるのに??」と世間一般では、考えてしまいます。

 

また、現実問題として、企業の不正会計が露見しても、殆どのケースで、監査法人の担当公認会計士は、刑事罰に問われていません。

海外の場合は、不正会計が判明した場合、担当公認会計士は、重罪に問われるといわれています。

しかし、日本の場合は「監査では見つけることができなかった、故意ではない」として免責になっているケースが多い印象があります。

こうなると、「いい訳さえ通るような状態にしておけば、監査法人は監査報酬を支払ってくれる企業の方を向いた監査」をする性質が出てくるのは当然です。

 

不正会計が判明した場合、担当監査法人や公認会計士が罪に問われるのであれば、「報酬を支払ってくれる企業寄りの監査になる」というリスクはかなり減るでしょう。

また、監査法人をローテーションさせることで、

◆監査法人は、「継続受注し続けることは不可能」になるので、よりしっかり監査できる

◆次に担当した監査法人が以前の監査をチェックすることにもなるので、監査がより適正になる

ということが考えられます。

 

ただ、監査報酬を支払う企業からすれば、「長年、監査を同じ監査法人に担当してもらうことは、説明が楽だし監査が効率的に受審できる」というメリットがあります。

また、「監査を受ける企業が監査法人に監査報酬を支払う」という制度自体を変えるのも難しいでしょう。

 

こうした現実の中で考えると、例えば、監査法人の中で「担当監査チームをローテーションさせてなれ合い防止」を自主規制的に実施している監査法人もあると聞きます。

ただ、日本企業の株式市場の信頼性確保を担保し向上させるためにも「監査法人自体の定期的な交代(ローテーション)」は必要でしょう。

裏技的に「監査法人は交代するが公認会計士は一緒(監査チームは同一)」というケースが生じるかもしれないので、ローテーション制度を作るなら「裏技ができないような措置」も必要でしょう。

 

金融庁がぶち上げた「ローテーション制度」の今後の動向に注目したいと思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ552号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 10:00
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セブンイレブンのPB麦茶の自主回収

JUGEMテーマ:ビジネス

 

2017725日に、「セブン―イレブン・ジャパン」が「中国・四国地方で販売した自主企画商品「セブンプレミアム 麦茶 1L」約5400本を自主回収し、返金すると発表した」と各メディアが報じていました。

 

メディアの情報によると、

◆回収するのは、賞味期限が84日の商品で「72124日に中国・四国地方の約1600店で販売されたもの

724日に広島県内の客から「色がおかしい」と指摘があって発覚した

◆製造委託した協同乳業の広島県内の工場で、設備を洗浄する際にアレルギー物質の牛乳が誤って混入した

◆現在、健康被害は報告されていない

という。

 

早速、協同乳業のウェブサイトを確認してみました。

http://www.meito.co.jp/

 

725日付の「ニュースリリース」欄に「【重要なお知らせ】お詫びと自主回収のお知らせ」が掲載されていました。

クリックすると、

「お詫びと自主回収のお知らせ」

http://www.meito.co.jp/news/20170725nr.pdf

というファイルがありました。

 

この「お詫び情報」によると、

・販売者:協同乳業株式会社 5A

・お問い合わせ先:協同乳業株式会社 お客様相談室

・商品送付先:広島協同乳業株式会社

となっていました。

 

協同乳業株式会社には、直営工場が5か所(東京、千葉、新群馬、東海、関西)あります。

「販売者:協同乳業株式会社 5A」の「5A」とは、いわゆる「製造所固有記号」です。

製造所固有記号の検索サイトで調べていると、協同乳業の場合は、例えば、

BF:東京工場(東京都西多摩郡) 

BG:千葉工場(千葉県船橋市) 加工乳(しっかり濃厚4.4

BR:新群馬工場(群馬県伊勢崎市)

BA:東海工場(愛知県犬山市)

BS:信州ミルクランド あづみ野工場 (長野県松本市)

3A:北陸メイトー乳業(石川県白山市)

5A:広島協同乳業

と製造所固有記号が識別されているようです。

 

つまり、「商品送付先が広島協同乳業」となっているので、いわずもがなですが、今回の自主回収商品は、協同乳業ではなく、グループ企業の広島協同乳業で製造されたものということがわかります。

 

さて、肝心の「お詫び文」を「お詫び文の必須項目=社長限界でしょ」で分析してみます。

・社:謝罪

→「ご迷惑をおかけしたことを心よりお詫び」とのお詫びの言葉あり

・長:調査

→「対象商品に乳が混入したこと」「対象商品名と製造日」「製造本数」「健康被害の届けが無いこと」は記述されているが、それ以上の調査結果の記述は無し

・限:原因

→原因については、現在、全く記述なし

・界:改善策

→原因が判明していないため、当然なし。(“一層の品質管理の徹底に努める”という精神論の記述はあり)

・しょ:処分・賠償

→返金措置について記述あり

 

724日に商品の異常が判明し、25日付の「お詫び文」ですから、対処時間は遅くはありません。

ただ、「現時点では原因が判明していないこと」や「消費者が安心して商品を購入することができる信頼回復策(要は食品安全に関する改善策)」についてといった「今後はどうする」が記載されておらず、個人的には「お詫び文を採点」すると「60点」という感じです。

 

協同乳業のウェブサイトには「品質保証」という項目に「HACCPISO22000」という記載があり「本社にHACCPISO推進室を設置し、HACCPISOの考えに基づいた運用状況について各工場を定期的に査察しています」

と書かれています。

念のため、ISOの取得状況をチェックすると、ISO14001(環境マネジメントシステム)は、「東京工場・研究所」(活動範囲は:牛乳、清涼飲料、発酵乳及びデザートの製造及び研究・開発)で取得していますが、各製造現場については、「HACCPISO22000に基づいた社内基準で内部監査を定期的に実施している」という意味のようで「食品安全に関するマネジメントシステム認証(要は、外部監査)は取得していない」ようです。

 

外部監査を受けていれば、担当した認証機関が、「認証機関自らのマネジメントシステム監査の有効性」や「登録組織からの事故報告とマネジメントシステムの改善状況」について検証するはずです。

しかし、協同乳業は外部監査を受けていません(おそらく、セブンーイレブンジャパンの監査(2者監査)は受けている)から、なおさら、「事故原因と改善策」は、しっかり調査し、検討を重ね、世間に公表するべきでしょう。

 

話は変わりますが、協同乳業の製品で、私がセブンイレブンで「よく購入する商品」は、

・「生乳と卵で作ったなめらかプリン(3連)」

http://www.meito.co.jp/products/cat3/000183.html

・メイトーのなめらかプリン

http://www.meito.co.jp/products/cat3/000181.html

です。

価格的にも、比較的安価なので、「出張した時のホテルで仕事をして頭が疲れたときの糖分補給」用によく購入します。

「名前負けしないなめらかな触感」ですので、プリン好きの方は、ぜひ、試してほしい商品です。

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 07:00
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適用範囲と認証範囲(EMSにおける営業所の場合)後編

JUGEMテーマ:ビジネス

 

(前編からの続き)

議論が必要になるケースは、

◆営業所にマネジメントシステムが適用されていない

◆営業所の機能に製品仕様の技術提案がある

といったケースでしょう。

 

前者のケースは、おそらく、「営業所が実質的にマネジメントされていない会社などまずない」といえるでしょう。

組織がいくら「顧客満足向上第一」とか「社会貢献することが会社の使命」といったところで、売上や利益目標を立てず、管理もしない組織はないはずです。

ただ、「環境影響評価はしていません」とか「適用法令等については調査していませんし、取り纏めてもいません」、「内部監査も実施していません」というケースはあるでしょう。

この場合は、営業所は認証範囲ではありませんから、機関が直接、営業所を審査することはできませんし、審査対象外部門に対して指摘はできません。

私見ですが、この場合は、営業所の役割を確認して、機関が、営業所が組織の環境マネジメントシステムの適用範囲としてマネジメントされていなくても、「期待される成果」や「規格要求事項への適合性」に影響はないかどうかを判断するしかないと思います。

できれば、そういった状況を審査報告書などに記載しておくことが望ましいでしょう。

 

後者のケースですが、こちらのポイントは「期待される成果」の部分でしょう。

環境マネジメントシステムを捉える場合、ライフサイクルの視点での考慮も必要になりますから、製品仕様について、営業所が大きく関わっていれば、「認証範囲とするか否か以前」に「環境マネジメントシステムを営業所に適用させる」ことをしなければ、「規格要求事項への適合性は担保できない」と思います。

この場合、「営業所を環境マネジメントシステムの適用範囲として管理し、その上で、認証範囲を限定する」ことは、先にも述べたように「経済的理由」はあまり望ましくないですが、認証を与えることは可能でしょう。

しかし、「営業所を環境マネジメントシステムの適用範囲として管理していない」場合は、機関の審査ポリシーにも寄りますが、「認証を与えること」はできても、あまり望ましい状態ではなく、組織に対して「営業所の環境マネジメントシステム上の扱いをどうするのか」(適用範囲としてマネジメントするのか、認証範囲に含めるのか、など)を継続的に監視していく必要はあるでしょう。

 

いずれにせよ、「認証範囲」が「製品及びサービス」で表現されるわけですから、「組織が管理できる、または、影響を及ぼすことができる支援部門の活動を含めた受注から製品引き渡しまでに関わるすべて部門」が、マネジメントシステム上の社内顧客や社内外注(社内アウトソース先)だったとしても、管理された状態になっているかどうかの確認を機関はもちろん、組織も管理することを心得ておかなければならないといえるでしょう。

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 04:24
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適用範囲と認証範囲(EMSにおける営業所の場合)前編

JUGEMテーマ:ビジネス

 

組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISO認証制度がある。

 

このISOマネジメントシステム審査について、最近、個人的に気になっている点を備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。

 

今回のテーマは、「適用範囲と認証範囲(EMSにおける営業所の場合)」について。

 

「適用範囲と認証範囲」については、組織が第三者機関から認証を受ける場合は、非常に重要なので、類似ケースについて何度か触れていますが、今回も考察してみたいと思います。

 

ISO14001(環境マネジメントシステム)における「適用範囲と認証範囲」について、ISO140012015年版説明会後にJABが公表しているQ&Aでは、以下のように述べられています。

 

(以下、JABQ&Aより引用)

「適用範囲と認証範囲」

<質問>

組織が適用範囲の一部で認証を取得したいと希望する場合、どのように考えるべきか。

 

<回答>

組織がISO 14001 を適用している範囲で認証を取得するのが望ましい形である。

ただし、状況によって限定した範囲で認証を受ける場合もありうる。

例えば、本社と複数の工場に対しISO 14001 が適用されている場合、規格への適合性に影響がないなら、一部の工場のみで認証をとるということもありうるだろう。

しかし、環境負荷の高い工場を認証範囲としないとしたら、そのような認証は利害関係者に対し「期待される成果」を実現しているとはいえないだろう。

(引用ここまで)

 

上記の「JAB見解」は、「一般論」を述べていることは自明でしょう。

上記から言えることを列記すると、

◆適用範囲と認証範囲は、必ずしも一致するとは限らない

◆適用範囲と認証範囲は、必ずしも整合させる必要はない

◆認証範囲が適用範囲の一部に限定されていても、規格への適合性に影響がなければ、認証を取得することはあり得る

◆環境負荷の高い部門やサイトが認証範囲から外れていた場合は、利害関係者に対し「期待される成果」を実現しているとは言えない

→つまり、いわゆる「カフェテリア認証」は、規格の意図に反しているといえるだろう

 

といったことは「JABの公式見解」から読み取れるでしょう。

 

では、ISO14001の認証に関して、「認証を取得したい組織」と「組織を審査する機関」はどのように考えるべきか、以下のケースで考えてみたいと思います。

 

【事例】(組織の背景)

・金属加工業

・サイトは、本社、工場2カ所、営業所が5か所

・認証範囲は、本社と工場2カ所

・主要顧客は大手電機メーカー

・組織は、大手電機メーカーの部品供給先という存在

・大手電機メーカーからは環境マネジメントシステムの適用を求められている

・全社従業員は、約500

・そのうち、5か所の営業所の従業員は、合計で30

・組織は、「認証コスト」をできるだけ抑制したいと考えている

→そのため認証範囲から営業所を外している

 

このようなケースの場合、認証機関は、

・組織が環境マネジメントシステムが適用されている範囲を確認する

・適用されている範囲は、全社であったが認証範囲は、営業所を除外している

 

この場合は、機関は、

・営業所が認証範囲から除外されていることの要否をまず検討する

ことが求められます。

 

「環境マネジメントシステムは全社で適用しているが、認証範囲から営業所を除いている」

という場合は、機関は、「認証範囲を限定している理由」を確認する必要があるでしょう。

組織が「経済的な理由」を「除外理由」とした場合は、除外理由として「適当ではない」とかんがえるべきでしょうけれど、機関が「営業所の除外は不適切」とは、ひとくちでは言えないでしょう。

機関の「審査ポリシー」と照らし合わせて、どうするか決めるべきで、そうなると、「適用範囲の一部を認証範囲とする場合のガイドラインを明確にしておく必要」はあるでしょう。

 

この場合、「組織が全社で環境マネジメントシステムを適用している」ことは、認証審査の中では、

◇認証範囲から除外されている営業所に環境方針が周知され、目標管理もされている

◇営業所に対しても内部監査が実施されている

◇マネジメントレビューの対象となっている

といったことは、認証範囲の審査の中で、事務局に対する審査の中で確認することができるでしょう。

 

営業所の機能が「単なる顧客からの御用聞きで、製品仕様や納期に関する決定権はほとんどない」ということであれば、「環境マネジメントシステムを導入することによる期待される成果」に影響はほとんどない、つまり、組織の「認証範囲限定の本音」は「経済的理由」だったとしても、規格要求事項への適合性にはほとんど影響がないといえ、認証を組織に与えることは可能でしょう。(後編に続く)

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ549号より)

 

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 07:05
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劇物の硝酸銀を紛失した千葉大学はISO14001を取得している(問われる監査の有効性)

JUGEMテーマ:ビジネス

 

2017721日付の千葉日報によると、

「千葉大学で劇物の硝酸銀400グラムが紛失し警察に盗難届」

が出されたそうです。

 

記事によると(以下、引用抜粋)

◆「硝酸銀」400グラム(8万円相当)の入った瓶1本が亥鼻キャンパスで紛失した

◆硝酸銀は、摂取すると頭痛や目まいを起こすことがあるが、現在、健康被害は確認されていない

◆二重に施錠していた場所からなくなっており、19日に千葉中央署に盗難届を出した

◆盗難された硝酸銀は、マウスなどの臓器の異常を知るために病理標本の染色などに使われる

10日午前10時ごろ、医学部棟3階の皮膚科学試薬分析室で女性職員が使用しようとしたところ、棚に保管されているはずの瓶がなくなっていた

◆皮膚科学内の各部屋を探し、教職員らへの聞き取り調査などをしたが見つからなかった

14日に千葉中央署に相談し、あらためて複数回探し、各部屋、関係者に聞き取り調査を行った

◆千葉大では、1996年ごろ、500グラム購入し、毒物及び劇物使用簿で使用状況を管理していた

◆今回紛失に気付いた女性が年に数回程度しか使っていなかったそうで、最後の確認は今年315日であった

◆保管部屋は暗証番号キーで出入りが管理され、番号を知っているのは医師や職員のみで約30人

◆棚は通常施錠されていて、鍵は試薬分析室内にある

◆他にも約70種類の劇物と毒物があったが、硝酸銀だけがなくなっていた

ということらしい。

 

状況を報道で知る限り、毒劇物取締法で規定されている施錠された保管場所で保管されており、使用状況も使用管理簿が付けられていたので、その点では問題がない。

ただ、

・硝酸銀の使用頻度が年数回

・無くなったことに気づいた女性以外、使用していない

ということではあるが、「保管部屋の暗証番号」は、約30人が知っており、「鍵は試薬分室内」にあるということだから、おそらく「部屋の暗証番号を知っている約30人は鍵の取り出しが容易に可能な状態」であったのだろう。

つまり、私の感覚的には、

「硝酸銀の保管されていた棚は鍵は掛けられていたが、事実上、使用(取り出し)していたのは女性のみにもかかわらず、部屋に入室できる約30人が取り出せる状況にあった」

わけで、「千葉大学の劇物の管理状態が不十分だった」といえるのではないかと思う。

 

記事によると、千葉大学の立石公史広報室長は、

「薬品を取り扱う全ての研究室と情報を共有し管理意識の向上を図り、全学で組織される化学物質管理運営委員会でもさらなる管理の徹底と、定期的な在庫の確認など再発防止策を検討していく」

と述べたそうであるが、原因がはっきりしない中で「化学物質管理委員会での管理の徹底」と叫んだところで、効果的な再発防止策とは、全く言えない。

 

千葉大学は、環境マネジメントシステム規格の「ISO14001」を取得しており、「法規制の順守状況確認体制」はもちろんあっただろうし、内部監査や外部監査もしっかりやられていたはずだ。

しかし、仮に、内部監査や外部監査(第三者監査は日本能率協会(JMAQAが担当))されていたとしても、「現状の鍵の管理体制は実質的な使用者以外の者が劇物を持ち去るリスクが高い」ことを指摘していなかったとしたら、「内部監査も外部監査も効果的に機能していなかった」と(担当された監査員には申し訳ないが)いえることは間違いない。

 

第三者監査を担当している日本能率協会は、千葉大学に状況確認と盗難(紛失?)の原因と再発防止策の報告を求めるとともに、千葉大学の内部監査の有効性をしっかりチェックさせて報告させる必要がある。

また、JAB(日本適合性認定協会)も、日本能率協会からの型通りの報告ではなく、「監査が有効に機能していたのか」をしっかり検証して報告してもらうことが必要であろう。

 

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 11:15
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組織固有の技術的知識

JUGEMテーマ:ビジネス

 

品質マネジメントシステムの国際規格の最新版(ISO9001:2015年版)では、要求事項に「組織の知識」が新たに加わりました。

この要求事項が含められた意図は、規格の説明会では、

「組織の固有技術の伝承や更新に問題があり、それが原因で重要な技術的な知識が不足した結果、品質上の問題が発生しているケースが少なくない」

ことから、組織は、「固有技術」と位置付けた知識を品質マネジメントシステムの中で確実に管理してください、と説明されています。

 

概念的イメージとしては、確かに、業務がきちんと標準化されておらず、○○さんの経験と勘で運用されている××工程、というものがあれば、○○さんが突如、退職してしまうと品質上の問題が発生する以前に仕事がうまく回らないでしょう。

また、品質上のトラブル発生回数も増加し、工程以上に対する対応措置にも遅れが生じるということは、自分の組織を思い浮かべれば、誰でも「確かにそういうことはあり得るよなぁ」と想像できるでしょう。

 

ただ、この要求事項の難しいのは、管理すべき「組織の知識」がどのあたりまでの範囲を指すのか?です。

規格的には、「プロセスの運用と製品・サービスの適合のために必要な知識」となりますが、この「組織固有のもので経験から得られるもの」をどうとらえていくかは、難しいかもしれません。

抽象的には、

◆業種固有の専門的な知識

◆業務を通じて得られた成功や失敗事例

◆各個人が保有する固有の技術的ポイント(工夫しているところやコツ)

という感じでしょう。

 

これらは、社内基準や標準として文書化されているケースは少なく、逆に言えば、基準や標準にしにくいから、経験則になっていて「属人的に業務が管理」されていたり、文書化されているとしても「成功、失敗事例集」として「技術資料」となっているぐらいのレベルでしょう。

私の経験では、うまく仕事が回っているときは、これらの知識は、なんとなく受け継がれ、情報共有されると思いますが、

◇その知識を使用する業務頻度が少ない場合

◇その知識を駆使できる世代がごそっと退職した場合

は、「その知識の受け継ぎ方」をしっかり管理しておかなければ、規格がいうように品質上の問題は、組織も気づかないうちにいつか発生するでしょう。

 

イメージ的には、

・あるプロジェクトが終わった後の反省会の場で議論された様な知識

・朝礼で情報共有され周知されているような知識

は、その場にいた人にとっては「常識」と化している知識でも、新たに組織に加わった人にとっては「社内規定にも書いてないし、初期の業務研修でも教えてもらっていません」ということは起こり得るでしょう。

 

組織としては、こうした「組織固有の知識を特定」することから始め、現状、その知識が「どのように受け継がれているのか」を明確にすることからやらないといけません。

おそらく、「組織の知識の管理方法」を見直すきっかけになるでしょうね。

 

話は逸れますが、日常生活でも、自治会の運営や地域のお祭り、行事、イベント、といったことは多くが「属人的な管理」がされていて、今まではなんとなく受け継がれてきたけど、少子化や担い手不足でうまく伝承がされず支障が出たり、運営自体が消滅する、といったことも社会問題としてどんどん発生していく時代かもしれないですね。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ516号より)

 

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 06:15
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美術工芸品に関する品質マネジメントシステム

JUGEMテーマ:ビジネス

 

少々古い話ですが、2016125日に、朝日新聞が、

「古代エジプトのファラオ(王)ツタンカーメンの黄金のマスクのあごひげ部分を博物館員が過って破損し、不適切な修復をしていた問題で、エジプト検察当局は、エジプト考古学博物館の当時の館長や修復担当責任者ら8人を職務怠慢の罪で起訴した」

という報道をしていました。

 

検察によると、

◇科学的、専門的な修復方法を無視し、人類最古の文明の所産を傷つけた

というのが罪に当たるそうである。

 

報道では、(以下、引用編集)

◇博物館員らは2014年8月に、展示ケースの照明調節のためにマスクを取り出した

◇ケースに戻す際にひげを根元から折ってしまった

◇強力な接着剤でひげをくっつけたが、接着剤が多すぎてはみだした

201410月と11月に、接着剤が多い部分を金属の道具で取り除こうとした

◇金属の道具による作業でさらにマスクを傷めた

◇ひげの破損と不適切な修復は、20151月に発覚するまで公表されなかった

◇検察は博物館側に隠蔽の意図があったとしている

◇考古省はドイツ人専門家らを交えた修復委員会を発足させ、201512月にマスクは適切に修復された

(引用編集ここまで)

 

ということであるから、経緯を知ると、罰金刑など博物館担当者らが罪に問われるのは仕方がないのかもしれない。

 

この記事を知った時に、

◆文化財の修復業務を品質マネジメントシステムの観点で考えるとどうなるのだろう

◆文化財の修復業務は、産業分類的にはどこになるのだろう

◆日本の場合、修復作業はどのような人が実施しているのだろう

という点について興味を持ちました。

 

マネジメントシステム的には、まずは「設計・開発」に相当する業務は何か?ということになります。

この業務について調べていくと、「修復方法が1から10まで確立している修復」というのはほとんど無いようです。

つまり、殆どの修復作業では、修復案件ごとに、修復方法の企画・開発や工程を計画するので、修復に適した材料選定、材料開発、設備治具の選定や開発、修復プロセスの計画自体が「設計・開発」となりそうです。

 

また、国宝や重要文化財についてはわかりませんが、一般的な文化財については、文化庁が実施しする「文化財(美術工芸品)修理技術者講習会」という業務経験が既にあり、2ヶ年にわたって合計10日間の研修会を経て発行される修了証資格があるようです。

 

産業分類ですが、「他の分類に属さない製造業」か「その他専門的サービス」が該当しそうです。

ただ、この業務をビジネスと考えた場合、「複製、復元、修復」という似て非なる業務を請け負うことが一般的なようです。

冒頭のツタンカーメンで例えれば、

・黄金のマスク現物のコピーを作る業務→複製

・黄金のマスク現物が無く、データを基に作る業務→復元

・黄金のマスク現物の一部が破損して元の形に限りなく近く戻す業務→修復

ということになるようです。

 

この場合、複製業務は、「他の分類に属さない製造業」のような気がしますが、復元や修復となると、「その他専門的サービス」のような感じもします。

産業分類はこのようになりますが、ただ、製作物の対象が「文化財」ということであれば、専門的な知識や力量は、複製、復元、修復とも同じように捉えてもいいのかな、と思います。

 

一品ものの修復作業等は、工芸品というより芸術品に近く、「匠の世界」なので、品質マネジメントシステムが少し馴染みにくい分野ではありますが、「ビジネス」として捉える場合、各業務の位置づけをマネジメントシステムで整理することは、重要なことでしょう。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ525号より)

 

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 06:52
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