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上達論では「弘法筆を選ぶ」は当然

JUGEMテーマ:ビジネス

 

2018621日付のMBSニュースが、

「大阪の大学に所蔵されている史料が、弘法大師の直筆を写し取ったものである可能性が高いことがわかりました。そこには、本当に「筆の誤り」があるそうです」

という報道をしていました。

 

記事によると(記事を引用抜粋)

◆平安時代初期に、高野山を開いた弘法大師空海は、真言宗の祖として知られている

◆弘法大師は、、傑出した書家でもあった

◆素養の高さを示す新たな史料が今年、大阪で確認された

◆四天王寺大学に所蔵されていた「拓本」は、筆跡などから、弘法大師の直筆を版木で写し取ったものである可能性が高い

◆(嵯峨天皇に宛てた書簡に)天皇に関係する言葉の前で文字を空ける「闕字」という用法を忘れていた

「奉」という字をあわてて書き加えていた

七言詩なのに、8文字になっている句がひとつあった

と言ったことを報じていました。

 

専門家によると、

・(弘法大師は)即興で、下書きなしで書いている

・拓本では、一気に書き上げたとは思えない高度な技法を随所に見ることができる

・竜の爪のように先を尖らせる書き方、「龍爪」

・天皇に関係する言葉の上に文字が来ないようにあえて改行する「平出」

・同じ文字でも楷書体、行書体、草書体を使い分けている

そうです。

 

嵯峨天皇は、「書」に関心が高かったそうなので、弘法大師は、「通(ツウ)好み」の技法をきっと随所に織り込んだのでしょう。

弘法大師に限らず、文書を「直筆」で書いていた時代の人は、月並みですが、すごいと思います。

 

今は、「電子媒体で文書を書く」時代ですから、書き直しはし放題です。

依頼原稿を書く場合も、頭に浮かんだことを、とりあえず、パソコンでキーワードを書き出しておいて、後で構成考えながら、前後を入れ替えたり、文字を付け加えたりできます。

 

私が大学で卒業論文を書いた当時は、文書作成ソフトは「一太郎」全盛の時代でしたが、私より、56年先輩の卒論は、殆どが手書きで作成されており、もちろん、間違った箇所は、修正液などで処理はしていたと思いますが、それにしても、「清書」する時は大変だったんだろうな、と思います。

(絵画の世界に残っていますが、一般文書の世界では、「下書き」「清書」といった言葉も死語に近いですね)

 

弘法大師といえば、「弘法も筆の誤り」以外に、「弘法筆を選ばず」ということわざもあります。

これは、(ことわざ辞典より)

「能書家の弘法大師は、どんな筆であっても立派に書くことから、その道の名人や達人と呼ばれるような人は、道具や材料のことをとやかく言わず、見事に使いこなすということ」

「下手な者が道具や材料のせいにするのを戒めた言葉」

という意味になるそうです。

 

確かに「技術論」で考えれば、いくら、高価なバットやクラブを使ったとしても、「技術が創られ、自由自在に使える段階」に到達していなければ、結果はでません。

私自身も、幼少のころに「弘法筆を選ばず」という言葉を親か学校の先生に教え込まれていたので、その後、習い事で通った「絵画」「ピアノ」「書道」「剣道」や当時の小学生スポーツの定番である「野球やソフトボール」をする際にも「いい道具は上手くなってから買ってもらおう」と信じ込んでいました。

 

ただ、大学、社会人とスポーツをするうちに「弘法筆を選ばずって必ずそうといえるの??」と徐々に疑問がわいてきました。

要は「道具(形)から入る」というやつです。

「形から入る」は、

・外見や格好

・活動

に主眼を置いた、「オレ、やってますよ」というファッション的なことを指すときに使われます。「活動」だけの人は置いておくとして、「どうせやるなら、しっかりしたメーカーの道具を買って始める」という発想でスポーツを始めたばかりの人の成長速度が早いことに気づいたのです。

 

アーチェリーやスキーといった「道具」を使うスポーツの場合、道具自体の形状や素材がどんどん進化しており、一昔前の道具を使っていると、結果が全然でないわけです。

私の場合、「道具を使うスポーツに言えることであって、陸上など肉体中心のスポーツでは関係ない」と考え、ランニングを始めた時も、最初は、「わざわざランニングシューズを買うまでもない」と勝手に考え、「デッキシューズ」のような普段履きのシューズで走っていました。

すると、すぐに血豆や爪が死ぬなど「足のトラブル」に悩まされるようになりました。

知人に紹介されたランニングシューズの専門店に行って、足のトラブルに関する悩みを相談すると

「ありがさん、考えが間違っている。確かに走れるからだができていないのに、シューズで速くなることはないけど、ちゃんとした練習を積むためにも、からだに合った専用のシューズを履くことは大事なんですよ。弘法は筆を選ぶんです」

とズバリ言われてしまいました。

 

技術の低さを道具のせいにするのは、ダメですが、「技術レベルとからだに合わせた道具を使う」というのは、上達論としては、当たり前のことですね。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ599号より)

 

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author:有賀正彦, category:経営・ビジネスに関する話, 07:28
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水平展開

JUGEMテーマ:ビジネス

 

「水平展開」という用語があります。

この言葉は、日常生活の一般用語ではありませんが、なんらかのビジネスをしている人であれば、聞いたことはあるでしょうし、使ったこともあるでしょう。

 

一般的には、

「現在持っている技術や知見、ノウハウを他の部門や領域に広げて行くこと」

と表現すれば、たいていの人は「だいたいそんな感じ」と理解できるでしょう。

 

もうちょっと「水平展開」について説明していくと、例えば、

「自社の他部門や他社で発生したトラブルに関する情報を共有して同様の問題を発生させない活動」

といえば、よりわかりやすいかもしれません。

 

逆に、苦情や事故といった「トラブル」ではなく、「成功事例」を共有し、他部門でも取り入れていく活動も「水平展開」といえるでしょう。

要は、水平展開は、マイナス系の事例を他に展開するケースもあれば、プラス系の事例を他に展開する事例もあるわけです。

 

このように、水平展開は、ある事例を「当事者だけの事例」にせず、共有して、そこから学んだことを自分たちにも展開できるように上手く活用していきましょう、という活動で、組織活動を行う上では、重要な概念です。

 

水平展開からつながる活動としては、例えば、

◇トラブル事例集を作り教育訓練に利用する

◇トラブルの原因を究明し、再発防止策を取る

◇ルールの明確化や見直しを図り、手順書や要領書に反映する

といったことになるでしょう。

 

「ある仕事をする上で必要な力量を身につける」

ということを考えた場合、

1)仕事の場数を積んで経験的に身につける

2)ルールを明確にし、教育して身につける

という方法論があると思います。

しかし、前者(経験)だけ、後者(仕組み)だけ、では力量は向上していかないでしょう。

あくまでも、両者のバランスが大事です。

 

話しは少し逸れますが、ある会社に訪問した時に、「トラブル情報の共有化」についてお聞きしたところ、

「社内のトラブルは発生部門だけではなく、他部門にも水平展開しているが、同業者他のニュースになったようなトラブル事例は、あえて情報発信していません」

という。

どういうことかといえば、

「情報を発信すると、自分でアンテナを張る習慣がなくなり、結果的には身に付かないし、育たない」

からだそうです。

つまり「教えるではなく問題意識を育てる風土が重要」の発想です。

 

「では、そうした狙いが定着しているかどうかは、どうチェックされますか?」とお聞きすると、定期的に意識調査と称したアンケートのようなものでモニタリングしているという。

おそらく、モニタリング状況が悪すぎれば、「プッシュ型」で情報発信や臨時の教育は実施するようですが、「アンテナを張り自ら育って行く風土づくり」が基本と考えるのでしょう。

 

ちゃんと測定したことはありませんが、同じ知識や方法であっても「覚えておくように」といわれたことと「自ら気づくこと」は、恐らく後者の方が定着するでしょうね。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ510号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 07:30
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事故やミスを未然防止するポイント「3H」

JUGEMテーマ:ビジネス

 

企業経営には、「業務のスピードアップが求められている時代」といつの時代も言われています。

やはり、モノがあふれる現代社会において、いかにしてモノを売り、企業競争を勝ち抜くかを考えると、業務をスピードアップさせることは、業務効率を上げることに有益である。

「業務のスピードアップ」とは、計画を重要視し、事故や手直しがない仕事のことで、このためには、「現場力の強化」が必要といわれています。

 

現場力強化のための要素には、例えば、

◆経営資源(7M

→人、材料、設備、工程、市場、金、管理

◆人間の行動パターン(5W1H

→誰が、いつ、どこで、何を、なぜ、いかにして

◆5S

→整理、整頓、清掃、清潔、しつけ

◆管理サイクル(PDCA

→計画、実行、チェック、見直し

◆管理の3大要素

→品質、コスト、納期

◆企業の目的

→顧客満足、利益

◆働く人の目的

→従業員の幸福

があり、これらを徹底して向上させていくことが必要である。

 

では、これらをより向上させるためには、何が必要かと考えると「未然防止の能力を向上させること」(効率的に事故やミスを防ぐこと)であり、そのポイントは、よく言われる「3Hの原則」を管理することである。

3Hとは、いわゆる「初めて、変化、久しぶり」のことで、一般的に、私たちの経験則としてこのタイミングで、事故やミスは発生し、通常時には、滅多に発生しないことを知っています。

要は「3H」は、事故やミスを起こしやすい状況を簡潔にまとめた標語で、

 

◇初めて:初めて行う作業

◇変化:手順や方法が変更された作業

◇久しぶり:久しぶりに行う作業

 

これらの作業においては、通常時と比較して、事故やミスが発生しやすく、災害にもつながるので、効果的な未然防止を実施する上で鍵となるのです。

 

また、事故やミスにおけるヒューマンエラーを防止するためには、3H(初めて、久しぶり、変更)を4M(人、設備、材料、方法)の軸で捉えると、注意しやすいといわれています。

 

◇人:新人、職場復帰、配置転換

◇設備:新規、再稼働、修理・仕様変更

◇材料:新規材料、長期保管材料、材料変更・メーカー変更

◇方法:初品、長期間空いた作業、製造・検査・管理の変更

 

企業が信頼を得るまでには相当の時間を要しますが、事故やミスをきっかけにして企業が信頼を失うのは一瞬であるということは、昨今の企業不祥事を見ていれば明らかですので、肝に命じたいですね。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ563号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 07:38
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コンビニのFC店舗のように委託事業者にリスクを押し付けるビジネスモデルはいずれ崩壊する

JUGEMテーマ:ビジネス

 

201999日付の朝日新聞デジタルが、

「ミニストップ、FC契約見直しへ 廃棄ロス費用負担など」

という見出しの記事を報道していました。

 

記事によると、(一部概要)

・コンビニ大手のミニストップが、加盟店と結ぶFC契約の見直しを検討する

・現在は廃棄ロスの費用などの大半を店側が負担する契約になっているが、それを見直す

・いまの契約では、加盟店は「売上総利益」の最大4割程度をロイヤルティーとして本部に支払う

・他の大手各社の契約も同様

・売上総利益は、売上高から売れた商品の仕入れ費用を引くなどしたもの

・加盟店はここからロイヤルティー、廃棄費用の大半、人件費をまかない、残りが最終利益

・現在の契約だと、廃棄ロスや人件費負担が膨らんでも、ロイヤルティーは減りにくい

・人件費を節約するため、店主が無理な働き方をしてしまう問題も指摘されている

・コンビニ店主たちから見直しを求める声が上がっている

ということです。

 

「ミニストップさすが!」・・・と言いたいところですが、セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンの3強からずーっと遅れて4番目のポジションにいるミニストップとしては、早めに手を打たなければ、いずれ、このビジネスモデルが壊れると悟ったのでしょう。

 

・人口減少による売り上げの伸び悩み

・アルバイトなど労働者不足

・人件費の高騰

・・・

どう考えても、今のままでは、コンビニのビジネスモデルは崩壊します。

 

「コンビニのFC店舗契約とはそんなもの。契約書で決められたことを加盟店オーナーは守ってください」

・・・契約社会ですから、冷たく言えば、確かに本部の論理は当然なのかもしれませんが、それを盾にとれば、今の時代は、本部は、世間から非難を浴び、コンプライアンスや社会的責務を果たしていない企業だ、と糾弾されるでしょう。

 

右肩上がりで売り上げが伸びていた時代なら、現在の契約形態でもFCオーナーは、生計が成り立ったのでしょうけれど、時代が変わって、売上が落ち、人件費が上がれば、契約書にしたがって経営を続けること自体がリスクでしかありません。

今の時代、本部と委託契約事業者は、どちらか一方にリスクが偏るような契約の仕組みやビジネスモデルであれば、それをいち早く見直した企業が、世間からの信頼を得られるのでしょう。

 

それにしても、コンビニエンスストアの黎明期時代には、新聞などで「コンビニオーナー募集」という広告がたくさん出ていました。

当時の広告の記憶をたどれば、コンビニオーナーは、脱サラして一国一城の主になれるバラ色の第二の人生が約束された商売、のように映りました。

しかし、現実には、本部の立場で考えれば、FCオーナーは、「社員として固定費を払わなくて済む歩合制の都合の良い働き手」です。

しかも、店舗に必要なインフラは、全てFCオーナー持ちですし、本部はしっかり加盟金を契約時にゲットしていますから、本部にとっては、極めてリスクの低い商売です。

 

コンビニのFC店舗に限らず、今後、委託事業者にリスクを押し付け、今の時代に即した対応を取らない業態や企業は、社会的にしっぺ返しが来るでしょう。

そもそも、働き手自体が急激に減少しているのですからね。

 

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author:有賀正彦, category:ニュースを題材にした話, 11:36
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最北端と最東端のマラソン大会・・・間に北海道マラソン

JUGEMテーマ:日記・一般

 

2019年8月18日、9月1日と最東端と最北端のマラソン大会(ねむろシーサイドマラソン、わっかない平和マラソン)に、そしてその中間週(8月25日)に北海道マラソンに参加してきました。

このローテーション、2年連続です(笑)

今年は、最東端の翌日から長崎出張があり、そして北海道マラソンの翌日から北九州&大阪出張があって、「マラソン大会参加のために帰宅」している感じでした。

 

ちなみに、「みんなで一緒に出ましょう!」と申し合わせたわけではないのですが、ランナー仲間の40代、50代の数人が、3週連続で同じ行動。

開催場所も、根室→札幌→稚内ととてつもなく離れているのに、いったい何なんでしょう(笑)

マラソン大会には、年に数回エントリーするだけのランナーさんからしたら、ヘンタイと言われることが当然だ、と最近悟りました。

 

3つの大会の思い出をざっくりと。。。

・「ねむろ」は、異常にめっちゃ暑くて、唇が日焼けして口唇炎に(涙)

・「ねむろ」では、川内優輝さんと道内ラン友さんたちと一緒に記念撮影

・「道マラ」は、10数年ぶりの低い気温と途中スコールのおかげで久々のサブ3.5復帰

(※2016年2月のサブスリー以降、フルマラソン40数大会ぶりに歩かず完走)

・「わっかない」は、今年も全行程の約9割が向かい風&稚内にしては猛暑

・「稚内」の高速美女ランナーさま(福原さん)とたくさん記念撮影できて楽しい思い出に!

・「わっかない」では、川内夫妻と少しおしゃべりできました

・「わっかない」では、DNSのつもりが、止め時がなく完走

(※数日前から右足が痺れ、足首が麻痺(原因不明)して反り返せなくなり歩行に支障)

・リアル「平和の日」(9月1日)に「わっかないマラソン」を走れた

(※稚内市民が恒久平和を祈願し、子育て平和運動を一層発展させることを誓いあう日)

・稚内マラソンに参加した友人の知人にメルマガ読者さまがいらっしゃったことが判明!

・サブスリー通算77回の「鉄人」くまごろうさんに3週連続お世話になった

 

なお、最南端のマラソン大会は、石垣島マラソン(1月開催)、最西端のマラソン大会は、与那国島一周マラソン(11月開催)です。

いつか、同一年に、「4ヶ所の端っこ大会」に参加したいと思います。

(※川内優輝さんは、今年は、最東端、最北端、最西端の大会のゲストランナーさまです)

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ662号より)

 

 

 

 

 

 

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author:有賀正彦, category:一般コラム, 11:30
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日産西川氏の報酬不正と社外取締役

JUGEMテーマ:ニュース

 

201996日付の産経新聞が、

「西川氏の報酬不正 日産取締役会、辞任は求めない方向」

という見出しの記事を報じていました。

 

記事によると、

・日産自動車の西川広人社長は、株価に連動する役員報酬を上乗せして受け取った(社内規定違反)

・日産自動車は、取締役会で西川氏に辞任を求めるなどの強硬姿勢には出ない方向

・経営を監視する社外取締役の一人は、「法律違反ではない」と悪質性を否定

・上乗せ分の返納と処分で済ませる考えを示唆している

・西川氏の進退の問題に、すぐに発展する可能性は低い

そうです。

 

要は、

・監査委員会が実施した社内調査によると、西川氏以外にも上乗せ報酬を得ていた役員がいる

・経営の継続性を保つために、次の社長がすぐには決まらないので、西川氏に続投させる

・西川氏を始め他の上乗せ報酬の社内規定違反者の役員を退任させると組織がガタガタになる

ということから、「すぐには退陣を求めない」ということなのでしょう。

 

ただ、それでは、株主や社員に対して示しがつかないし、ゴーン会長の有価証券報告書への虚偽記載でゴーン元会長を社会的に葬り去ったのに、不正に報酬をすでに受け取っている現役員が、期間限定とはいえ「現在の地位に留まる」というのは、世間が納得しません。

 

私が社外取締役の立場であれば、確かに悩ましい判断ではあります。

しかし、西川氏や他の社内規定違反で上乗せ報酬を受け取っていた役員が「余人をもって代えがたい存在」とは、とても思えません。

日産自動車というあれだけの組織に「次の経営者候補」が育っていないのだと仮にするなら、あるいは、外部から招へいする適当な人材がいないということであるならば、それはそれで、問題です。

 

「一部の役員が悪いこと(規定違反の上乗せ報酬受取り)をしていても、トータルで考えれば、組織の体制を急激に弱体化させないためには現状を維持するのが望ましい」

という社外取締役の発想(考えや判断)が理解できないわけではありませんが、日産自動車という組織に対する世間の信頼性は、低下したといっても過言ではないでしょう。

せめて、

・現役員体制をいつまで維持するのか

・次の経営トップの就任時期はいつになるのか

・社内規定違反をしていた他の役員の交代時期

については、今後の計画を世間に示すべきでしょう。

 

そうでなければ、「なんのための社外取締役なんだ」、と思います。

 

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author:有賀正彦, category:ニュースを題材にした話, 10:05
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京急線踏切事故の原因と再発防止策

JUGEMテーマ:ニュース

 

2019年9月5日の昼前に、横浜市神奈川区の京急線の踏切(神奈川新町―仲木戸駅間)で、

下り快特電車がトラックと衝突し、列車が脱線するという事故が起きました。

 

この事故は、各メディアが大きく報じていましたので、ご存知の方も多いと思います。

テレビ、新聞等の情報によると、(情報は、羅列です)

・電車の運転士は「手動で急ブレーキをかけたが間に合わなかった」と話している

・踏切に設置されたカメラでは、トラックが進入したあと、遮断機のバーが下りている

・8両編成の快特電車のうち、先頭から3両目までが脱線した

・警察によると、この事故でトラックの67歳の運転手が死亡した

・乗客など30人以上がけがをした

・踏切には自動車などが立往生した場合に備え「障害物検知装置」が設置されている

・トラックを運転していた男性は、トラックドライバー歴20年以上(社歴は1年未満)

・トラックを運転していた男性は、千葉県香取市「金子流通サービス」に勤務

・運転手は午前4時頃に会社を出て、横浜市内でオレンジなどを積込し、成田市に運ぶ途中

・入社後に事故を起こしたことはなく、2019年6月の健康診断で異常はなかった

・トラックは線路沿いの細い道を走り、左折しようとしたができず、右折し踏切に進入

ということのようです。

 

5日の報道ステーションを視聴しましたが、近隣住民の証言から、トラックは、左折を諦め、何度も切り返しをして右折して踏切に進入したところで、遮断機が下り、立ち往生となったようです。

 

報道ステーションの取材情報だと、

・携帯ナビを使って運転していて、乗用車用の道路に入り込んでしまった

・トラック用のナビを使っていたが、道に迷った

と異なる証言もあるので、「なぜ、トラックが通行するには困難な道に入り込んでしまったのか」の真相がこれから調査されるでしょう。

素人的には、細い道に入ってしまった時点で、「左折も右折(踏切方向)も諦めてバックして戻る」のが最善策だったと思います。

また、踏切に立ち往生した異物がある場合の対策として「障害物検知装置」が設置されていても、スピードが遅い各駅停車ではなく、高速走行の「特快電車」の場合は、有効な対策ではないことが、今回の事故で明らかになってしまいました。

 

一義的には、「トラック運転手が無理に右折しようとしたこと」が「立ち往生」の原因であり、事故原因でもあります。

再発防止の観点で考えれば、「運送会社とトラック運転手に車種に応じた通行可能道路の把握と通行可能道路での輸送の徹底」により、事故は防げます。

 

ただ、今回は、立ち往生がトラックでしたが、自家用車や自転車、ベビーカー、人間等による踏切内の立ち往生もあるはずです。

その際に、特快など高速走行する列車通過時には、現在のシステムは無力なわけです。

 

したがって、運送会社やトラック運転手側の再発防止対策だけでなく、京急側の再発防止対策も必要になります。

また、そもそも、トラックが通行した線路沿いの道も地元警察が「車長や車幅制限のある道路」とするべきだったのでしょう。

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author:有賀正彦, category:ニュースを題材にした話, 07:00
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ISOの復権に必要な戦略的なロビー活動

JUGEMテーマ:ビジネス

 

ISO業界関係者が集まるあるシンポジウムで「ISOマネジメントシステム認証が社会制度における能力証明としてより活用されるためには何が必要か?」という質問を、学者を中心とした有識者にしたことがあります。

 

すると「認証審査の審査の質を高めること」という答えが返ってきました。

もちろん「審査の質を高める」ことも「ISOの復権」のための一要素には違いないでしょう。

しかし、国や自治体の各種認定制度や許認可、届出制度等において、ISOが組織の能力証明として活用していただくためには、ISOに関わる関係者が戦略的に制度設計サイドに対して、ISOマネジメントシステムの有意性を説き、ロビー活動を展開していくことも重要であることは間違いありません。

私見ですが、国内におけるISOマネジメントシステム活用の普及促進に対するこうしたISO業界の戦略的な取組みは遅れていると思います。

 

「組織が成功することは、組織で働く人の意欲やモチベーションを高める」

 

さまざまな分野のコンサルタントの集まりで雑談をしていた時のことです。

その時に、普段の会話で何気なく使っている「システム構築」と言う言葉の意味が、IT システム開発のコンサルタントと、我々マネジメントシステムコンサルタントでは若干違っている事がわかりました。

 

システム構築とは、言い換えれば「仕組みの作成」です。

IT の場合は、既存のソフトを使用してシステムを作成する場合、「こんなITシステムがあれば在庫管理や入金状況がひと目で分かって業務が上手く行くのに……」と言う顧客のイメージに基づきソフトウェアをカスタマイズしてシステムを構築するそうです。

マネジメントシステムを構築する場合は、現状業務整理して出発点にすることもありますが、「こういう仕事をしたいがどんな業務手順を作ったらいいのだろう」という組織の課題に対して組

織の目的に合った業務ルールを提案してシステムを構築します。

マネジメントシステムの場合、この作業についてISO 規格をよりどころとして用いる事があります。これは、「ISO 規格」はITでいえば「既存のソフト」に相当するのではないかと思います。

 

IT システムやマネジメントシステムという「システム構築」に共通しているのは、組織が「IT を使用していない」「これから新たな業務を始めるがルールがない」と言う場合は「単にシステム

導入」しても全く機能しないということです。

既存ソフトもISO 規格も「どのようにしたいのか」と言うイメージを組織が持っていないと、システム自体は単に「道具」ですから効率的な業務を期待することはできません。もしかしたらその前に組織とシステム構築を提案するコンサルタントで「効率的な業務」と言う定義も異なるかもしれません。

「目指すべき組織の経営方針やあるべき姿の業務」がなければ、マネジメントシステムやITシステムを導入しても効率化の道具として使えず、経営は成り立たないと言っても過言ではないでしょう。

ISO マネジメントシステムを導入するきっかけは「顧客要求があったから」「他社も導入しているから」などさまざまかもしれませんが、その場しのぎの安易な導入は、長期的にはかえって組

織の競争力を低下させてしまうと思います。

 

話題は逸れますが『大改造!! 劇的ビフォーアフター』というテレビ番組がかつてありました。この番組ではその道の「匠」が登場して、住宅リフォームすることで家族の心の中まで素敵に変

身させてしまいます。

ISO マネジメントシステムについても組織の目的に合った再構築を行うことで、組織が成功することはもちろん、組織で働く人の意欲やモチベーションを高めることができると確信しています。

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 11:56
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非正規労働者という表現の言い換えと問題の本質

JUGEMテーマ:ニュース

 

2019年9月3日付の共同通信社が、

「厚労省、「非正規」使いません 言葉遣いを通知」

という見出し記事を報じていました。

 

記事によると、

・厚生労働省雇用環境・均等局が「非正規労働者」や、単に「非正規」という表現を使わないよう求める通知を省内に出していた

・「非正規労働者」という表現は、国会答弁などの際に使用されている

・(使用しない)理由について「『非正規』は雇用や雇用形態を表現し、働く人に対する修飾語としてふさわしくないため」と説明している

・労働者を指す場合は、原則として、雇用実態に沿う形で「有期雇用」「派遣」「パートタイム」などの表現とする

・通知では、「働き方をひとくくりにせず、実情をよく見た上で希望に沿った働き方の実現が重要だ」との考え方を示している

ということだそうです。

 

この手の話題として、月並みな感想になりますが、本題の本質は、このような「言い換え」ではないです。

働き方は、今の時代、多様化しているので、「正規雇用が通常で、非正規雇用が非通常」、「正社員が上で、パートタイマーは下」という見方・考え方はもちろん、雇用制度そのものを変えていく必要があると思います。

 

業種や職場ごとの事情にもよると思いますが、一般論として「非正規雇用」は、業務量の平準化などに対応して、都合よく「働かされてきた」過去の歴史があります。

つまり、有期雇用、派遣社員、パートタイマーに対して、「限定された仕事」、「職務権限が正社員の下」、「能力が低い労働者」として賃金(単価)が抑えられてきたわけです。

これからの時代は、例えば、

・正社員は、雇用は守られているが、ベース賃金は割安

・有期雇用社員は、単価は高いが、契約が終了すれば原則延長はない

・派遣社員は、助っ人社員のようなもので、単価は正社員より高い

・パートタイマーは、勤務時間や出勤日が限定されているが職務権限は社員と同様

といったような形態になっていくべきなのです。

 

いまだに、経営者や管理職はもちろん、一般社員の中でも「有期雇用社員、派遣社員、パートタイマー」を見下し、賃金を抑える発想があります。

仕事量の負荷分散や固定費のリスク管理上、いわゆる「非正規労働者」が活用されるのは、組織として当然ですが、非正規に対する発想が旧態依然だと、世の中はハッピーになりません。

政府や行政機関には、「言葉の言い換え」だけでなく、こういう本質的な制度面で、頑張って改善していって欲しいですね。

 

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author:有賀正彦, category:ニュースを題材にした話, 13:50
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東海道山陽九州新幹線の荷物事前予約制

JUGEMテーマ:ニュース

 

若干、旧聞の属する話題ですが。。。

最近話題の「東海道山陽九州新幹線の荷物事前予約制」について、少し触れておきます。

 

8月下旬に、JR東海、JR西日本、JR九州が20205月中旬から東海道、山陽、九州新幹線に特大の荷物を持ち込む場合は事前予約制とすることを発表しました。

ご存知の方も多いと思いますが、「荷物事前予約制」とは、

 

・近年、訪日外国人による大きな荷物の持ち込みが増えている

2020年夏の東京五輪・パラリンピックの際にはさらに増加が見込まれることを踏まえた措置

・各客室車両の最後部座席後方のスペースを専用置き場に設定

・最後部座席の指定席とセットで予約することが必要で、先着順

小さな荷物でも、最後尾の荷物スペースに置きたい場合は事前予約が必要になる

・事前予約なく荷物(3辺の合計が160センチ)を持ち込んだ場合は、手数料として1000円を支払う

3辺の合計が250センチを超える場合は、これまで通り持ち込めない

 

・・・というものです。

 

私の記憶では、以前から、JR東海(東海道新幹線)には、「大型荷物用置場設置」を望む声が、多くの利用者から上がっていました。

しかし、JR東海は、「東海道新幹線の利用者は、ビジネス層が中心なので大型荷物置場設置は不要」というスタンスを取ってきました。(と私は認識しています)

しかし、近年は、明らかに東海道新幹線のインバウンド需要が増え、大型荷物を持ち込む利用者が格段に増えています。

 

結果論になってしまいますが、「原因と結果」で考えれば、「ビジネス層以外の海外旅行者が増えた」、「ビジネス層でも昔より大型荷物を持ち運ぶ利用者が増えた」のが「網棚に乗せられない荷物の置場不足の原因」ですから、利用者の状況に合わせて、新車両を投入する際に、車両仕様(荷物置場スペース確保)の変更を、今回の対応策(荷物事前予約制)以前にしておくべきだったと思います。

 

それから、荷物事前予約に関するインフラ整備ですが、下記の点に現状問題・対策案があります。

 

・大型荷物は、主に外国人旅行者ですが、外国人旅行者が気軽に予約できる環境が弱い

(例:エクスプレス予約など)

・最後尾は普通車で5席あるが、仕切り線等がないため「5人の客同士で置場の陣地問題」が起きる

・最後尾予約は、窓口での当日販売のみにする

 

また、「荷物持ち込み料として1000円支払った」場合、利用者には「お金を払っている」という意識が働くはずです。

つまり、「専用置場」や「損傷・盗難」といった責務を利用者はJR側に求めると思います。

20205月から「いきなりルール変更・運用」とするのではなく、JRは、運用テストを繰り返し、想定される問題を整理して、対処しておくべきと思います。

 

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author:有賀正彦, category:ニュースを題材にした話, 09:49
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