RSS | ATOM | SEARCH
豚熱の感染拡大は野生イノシシ対策が不十分だった影響が大きい

JUGEMテーマ:ニュース

 

2020年9月3日付の時事通信社が、

「日本、豚熱「非清浄国」に 発生2年、豚肉輸出に支障」

という見出し記事を報じていました。

 

記事によれば、(注:筆者編集)

・日本は3日、家畜伝染病「豚熱(CSF)」について、非清浄国になった

・「清浄国」の国際認定を失うのは2007年以来13年ぶり

・日本は、2018年に岐阜市で発生後、2年間の猶予期間中、豚熱を封じ込められなかった

・日本は、ワクチン接種の道を選んだため「非清浄国」に転落した

・日本産豚肉が敬遠され、新たな輸出先開拓を目指す国内農家には痛手となる

・清浄性は国際獣疫事務局(OIE)が認定する

・ワクチンを打ち続けている限り、清浄国として認められない

・日本産豚肉の輸出は近年、年間約2000トンで推移している

・ワクチンや衛生管理により、養豚場では2020年3月の沖縄県を最後に発生例がない

・一方、感染したイノシシはいまだに見つかっており、範囲も17都府県と広い

・豚へのワクチン接種推奨地域は、25都府県となった

・農水省は「感染イノシシがいる限り、豚への感染リスクは消えない」としている

・国内では1920年代以降、92年に熊本県で最終的に発生するまで豚熱がまん延

・脱ワクチンに転換した96年から前回07年の清浄化まで11年を要した

とのことです。

 

ご承知の方も多いと思いますが、豚熱についておさらいすると、

・豚熱(CSF)の感染豚は唾液、涙、糞尿中にウイルスを排泄する

・感染豚や汚染物品等との接触等により感染が拡大する

・豚熱の治療法は無い(感染豚は殺処分している)

・豚熱は、日本では家畜伝染病予防法において法定伝染病に指定されている

・対象動物はブタ、イノシシ

・豚熱は、 豚やイノシシの病気で、人に感染することはない

・仮に感染豚の肉や内臓を食べても、人体に影響はない

・感染豚の肉が、市場に出回ることはない

・・・

となります。

 

非清浄国となった日本において、ワクチン接種豚と非ワクチン接種豚は、区別がつかなくなりますが、豚の出荷には休薬期間が設けられており、ワクチン接種豚を食べても人体への影響はないでしょう。

したがって、国内の消費者目線で捉えれば、非清浄国に日本がなったことで起きる影響は限定的だと思われます。

痛手をこうむるのは、ブランド豚を育て、高付加価値をつけて海外に輸出していた生産者やそれを取り扱う販売会社でしょう。

ただ、新型コロナにより、外出自粛で、家庭内調理が増え、牛肉や牛・豚の内臓は外食受注が多いため、販売額が落ちているようですが、豚肉は伸びているので、国内豚市場への影響は限定的なのかもしれません。

 

なお、日本国内の感染豚は、自然発生的に出現したわけではなく、海外を人が行き来するので、ウイルスが持ち込まれ、豚かイノシシが感染し、国内に広がったのでしょう。

私は、仕事柄、豚のと畜場や肥育している農場に訪問する機会がありますが、2018年9月に岐阜県で感染豚が発生して以来、入場制限がされるようになりました。

 

今回、国内においては、封じ込めができなかったので、ワクチン接種に舵を切ったのですが、生産豚に関しては、入退場に関する衛生管理、エサの管理などで、終息するし、そのうち全国的にワクチン接種も必要なくなるでしょう。

しかし、問題は、野生のイノシシです。

イノシシは、そもそも個体数がわかりませんし、移動距離も広範囲と言われています。

記事にもあるように、感染イノシシは、17都府県でみつかっており、捕獲強化やイノシシ向け餌型ワクチンの散布を続けているとはいっても、猟友会人口は減少し、高齢化もしているので、「イノシシ対策は不十分」といえるかもしれません。

 

豚熱が発生した時点で、担当大臣が強力なリーダーシップでイノシシ対策に取り組まなかったことが、感染拡大のひとつの要因と思われますが、日本における豚輸出は、主力産業でないこととも、判断と実行を遅らせた一因かもしれません。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ714号より)

 

【好評発売中!】
『ISOの復権 マネジメントシステム認証制度が社会的価値を持つために必要なこと

(ブイツーソリューション刊)

http://www.v2-solution.com/booklist/978-4-434-26285-2.html

 

“できるビジネスマンのマネジメント本”(玄武書房)

https://www.amazon.co.jp/dp/4909566066/

 

【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】
(パソコンでアクセスしている方)

http://www.mag2.com/m/0000218071.html
(携帯でアクセスしている方)
http://mobile.mag2.com/mm/0000218071.html
Twitter:https://twitter.com/ariga9001

author:有賀正彦, category:ニュースを題材にした話, 06:20
comments(0), -, - -
Comment