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建設残土の不法投棄問題と発注者と元請の責任

JUGEMテーマ:ニュース

 

2020年9月8日放送のテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」を見ていたら、建設残土の問題を取り上げていました。

 

番組によれば、

・愛知県弥富市に建設業者が土地所有者の意に反して大量の土を投棄した

・当初は、田んぼの高さと一緒と言われていたが約10mまで投棄された

・他業者の試算によると撤去費用は約7000万円

・2019年5月、夫婦は建設業者を相手取り残土の撤去などを求めて提訴した

・津地裁四日市支部は建設業者に、残土の撤去と慰謝料110万円の支払いを命じる判決を出した

・しかし、判決から4か月経過した現在も慰謝料は支払われず、残土も撤去されていない

・裁判の過程で、この業者から被害者が複数いることが判明

・建設業者は、今後撤去する予定と釈明

・残土撤去できない理由について、裁判になり地主が足を引っ張ってきた

・「こういう事態になったのは残土を埋める場所がないから」と主張

・また「県や国が受け皿をきちんとしないといけない」と主張

・警察は、建設残土放置で土地の価値を失わせたとして不動産侵奪容疑で建設業者を書類送検

・・・

ということのようです。

 

建設残土に関する問題は、数年ごとにメディアで話題になります。

私はテレビ制作の事情には疎いですが、たぶん、テレビ局は、季節ごとの定番ニュースと同じように、ニュースネタが切れた時の対策として、こうした「地域を取り巻く問題」をいくつか追いかけて取材し、放送枠が空いた時に、流しているのではないかと思います。

 

建設残土が問題になりやすいのは、ずばり、

【建設残土が、廃棄物処理法の対象になっていないから】

です。

建設業の場合、例えば、再開発や改修工事であれば、コンクリートや木材、金属くず、プラスチックといった撤去した「ごみ(不要物)」は、廃棄物処理法の対象となります。

したがって、建設業者は、施工の見積をする際に、発生する廃棄物の処理費用を算出し、処分方法と処分先もおおよそ、あたりをつけてから工事に入ります。

 

しかし、今回のようにリニア新幹線の建設で、例えば、トンネル工事等により発生した残土は、「資源」という扱いなので、廃棄物のように処分方法が法律では決まっていません。

都道府県条例で、残土の処理を許可制にしているところもありますが、今回のケースは、法令にかからなかったのでしょう。

確かに、残土処理を請け負った建設業者のおっしゃることも一理あって、発注者や建設コンサル、元請けの施工業者が、大量の残土の処理方法をあらかじめ計画しておくべきなのでしょう。

 

それにしても、自分が、この残土を不法に投棄された土地の所有者と同じ立場になったら、精神的ストレスで、解決するまで、心が乱れる日々を送ることになるに違いありません。

この問題は、とりあえず、土地所有者が申し立てた裁判としては結論が出ていますので、後出しじゃんけん的な意見ですが、残土を約束量以上に投棄した建設業者を正攻法で責任追及するだけでなく、発注者や元請け責任を問う戦略で裁判は出来なかったものか、と思います。

 

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author:有賀正彦, category:ニュースを題材にした話, 15:02
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