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ISO認証制度:フレキシブルスコープ

JUGEMテーマ:ビジネス

 

組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISOマネジメントシステム認証制度がある。

 

このISOマネジメントシステムについて、最近、個人的に気になっている点を備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。

今回のテーマは、「フレキシブルスコープ」について。

 

今回の話題は、すこしマニアックで、ISO認証ビジネスに関わる人でも、関心が薄い話題かもしれません。

今回の話題は、ISO認証機関が、ISO認定機関より認定を取得するときのお話です。

ご存知のように、例えば、認証機関が、QMSやEMSの認定を取得する場合は、原則的に「39の産業分類」毎に認定される仕組みです。

 

つまり、これから認定を取得する認証機関は、例えば、認証サービスを実施するスキームがQMS(品質マネジメントシステム)で、認証分野は、39分類のうちの「17基礎金属、加工金属」、「18機械及び装置」、「28建設」だったとしたら、その3分野について、審査手順、審査に必要な力量、資源の確保などの資料を揃えて申請し、手順及び現地審査において機関の能力を評価されることになり、認定を取得することになります。

 

しかし、フレキシブルスコープの場合は、

「認定を受けた認証機関は、認定機関による事前の審査を受けることなく自己の裁量により認定活動を拡大や変更ができる」

のです。

つまり、認証機関として、運営能力が認められ、認定機関から認定を受けている機関は、例えば、QMSなら、上記の例でいえば、「分野17、18、28」以外の分野を認証する場合(例えば、分野19電気的及び光学的装置)は、分野19を拡大申請して、認定機関から認定を受けた後でなければ、認定マーク付きの登録証は発行できません。

しかし、フレキシブルスコープであれば、認証機関が、自己の裁量で、分野19の審査手順や力量基準を決めて、「認証サービスが実施できる」と判断すれば、新たに認定機関から認定を取得することなく認証活動が実施できるわけです。

 

詳細は、省きますが、ただし、以下のような課題もあると思います。

・認定情報の公表

→認証機関は、対外的に「認証サービスができる範囲」を明確にする必要があります。

認証ビジネスとは異なりますが、「病院」に例えれば、診療科目を明確にしなければ、内科しか医療サービス提供していない機関に、ケガをした患者が訪問しても、外科手術を受けられないのと一緒です。

 

・認証機関が認定審査時に必要な記録、説明責任

→認定機関は、認証機関が運用している(サービスを提供している分野)認証プロセスが、認定基準に適合しているか認定審査を実施します。

その際に、実績として、認証機関が登録した産業分野が識別できる認証リストの事前提出はもちろん必須です。

また、認証リストに加えて、「どのように認証機関が提供するサービスの分野を決めているか」、「認証サービスを実施する分野の種類やその分野毎の力量手順等」について、認定審査(事前提出、現地審査の当日)で提示し説明する必要があります。

 

・認定審査における審査方法(例:手順と運用事例のサンプリングは適用されるのか)

→例えば、ある認証機関が、認定された時点では、QMSの分野17、18、28の認証サービスしか実施していない場合、その後の認定審査(サーベイランス)で、認証サービス分野を例えば、10分野、20分野と追加した場合、分野を追加して以降の直近の認定審査では、どこまで確認するのか、という点です。

(例:認証機関が拡大した認証サービス全ての手順と運用事例なのか、それとも、手順は全てで、運用事例はサンプリングでいい、など)

 

フレキシブルスコープによる認定については、例えば、欧州認定協力機構(EA)では、一部のスキームについて、認定サービスを開始しているそうです。

日本の場合(JAB)は、どのような運用がされるのか、今後の動向に注目です。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ691号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 05:32
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