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日産自動車のリコールプロセスは適切だったのだろうか

JUGEMテーマ:ビジネス

 

2020年7月2日付の「Impress Watch」が、

「日産、「セレナ」をリコール。CVTのベルトが破損して走行不能になるおそれ」

という見出し記事を報じていました。

 

記事によれば、

・日産自動車は、CVT(無段変速機)に不具合があるとしてリコールを国交省に届け出た

・車種は「セレナ」、スズキ「ランディ」で計11万1546

・不具合は、CVTにおける制御プログラムが不適切なことが原因

・そのため、変速機構であるスチールベルトに傷がつくものがある

・そのままの状態で使用を続けると、最悪、スチールベルトが破損して走行不能に至る

・改善措置として、全車両ともCVTのコントロールユニットを対策プログラムに書換える

・CVTコントロールユニットの故障履歴を確認し、不具合履歴が確認されれば本体を交換

・対象車両の製作期間は2012年7月3日〜2013年12月2日

・これまでの不具合件数は48件であるが、事故は発生していない

ということだそうです。

 

自動車工学に関して私は、シロウトですが、常識的に考えて、リコールするのが遅すぎでしょう、と思います。

不具合の対象車両が2012年7月〜2013年12月製造ですから、すでに乗り換えや買い替えしたユーザーも多いでしょう。

この記事について、ネット調べると、発売からまもなく、CVTに関する不具合情報は上がっていたようです。

日産は、不具合件数を48件としていますが、表に出ていない不具合も含めれば、もっと不具合は多かったのかもしれません。

 

自動車のリコール制度について、少しおさらいをします。

リコール制度とは、(国交省のウェブサイトより引用)

「設計・製造過程に問題があったために、自動車メーカーが自らの判断により、国土交通大臣に事前届出を行った上で回収・修理を行い、事故・トラブルを未然に防止する制度」を指します。

 

ただ、現在の制度は、「自動車メーカーが自らの判断により、国土交通大臣に事前届出を行った上で回収・修理」ですので、国交省が果たす役割(不具合情報の収集・分析、メーカーのリコールへの取組状況の調査、取組状況が不適切であれば指導又は監査等、届出内容が不適切であれば改善指示)は、メーカーがリコールした後のことです。

 

一応、国交省は、「メーカーが自主的にリコールを行わず、かつ、事故が頻発している場合には勧告・命令」を行う役割がありますが、あくまでも「事故が頻発した場合」です。

国交省は、消費者庁と連携を取るなどして、不具合情報収集に努め、もっと早めにリコールの要否を日産自動車に検討させられなかったものか、と思います。

 

ちなみに、日産自動車(車両生産技術本部と4工場)は、品質マネジメントシステムの認証を日本ガス機器検査協会(JIA-QA)で取得しています。

https://www.jab.or.jp/system/iso/search/

対象車種に関わる組織がどこかわかりませんが、今後、JIA-QAは、リコールに関するプロセスが機能していたか否か、これまでの審査に瑕疵はなかったか、といったことを調査・検証することになるでしょう。

詳細については、守秘情報があるとしても、マネジメントシステム認証制度の信頼性の観点から、認証機関は、日産自動車のリコールに関するプロセスが適切に構築され運用されていたか、せめて概要レベルは調査検証結果を公表して欲しいものです。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ705号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 07:43
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