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“アベノマスク”を調達した3社の説明責任

JUGEMテーマ:ビジネス

 

通称「アベノマスク」を納入した4社のうち3社が、政府に公表されています。

ご存知の方も多いと思いますが、その3社は、

・興和

・伊藤忠商事

・マツオカコーポレーション

です。

 

全国約5000万世帯に「アベノマスク」が配付されるようになり、10日程度が経ちましたが、届いた世帯からは「生地が汚れている」、「紐の長さが左右で異なる」、「無視が混入している」といった「マスクの不良品」情報が多数上がっているようです。

(※421日の閣議後の発表では、143市区町村で7870枚に上っている)

 

苦情は、責任官庁である厚生労働省が窓口を設置しているので、おそらく数多く寄せられているのでしょう。

https://www.mhlw.go.jp/content/000613321.pdf

 

布製マスク(アベノマスク)の不良品情報を受け、興和と伊藤忠商事は、相次いで、2020423日に、自社のウェブサイトで、説明文を公表しています。

◆興和:布製マスク(ガーゼマスク)の対応について

https://www.kowa.co.jp/news/2020/press200423.pdf

◆伊藤忠商事:厚生労働省向けの布製マスクについて

https://www.itochu.co.jp/ja/news/press/2020/200423.html

 

2社の説明文の概要を下記にまとめてみました。

《興和》

・政府から布製マスクの調達を要請された

・繊維事業の経験を活かし、中国を中心とした生産協力工場を活用して緊急生産した

・未配布分について全量回収し、再検品する

・生産協力工場における検品体制への指導強化を行う

・日本国内における全量検品を推進する

《筆者感想》

・政府からの調達基準は、金額、数量レベルで製造基準はあったのだろうか?

・興和の国内マスク製造工場をなぜ活用しなかったのか(調達額が安いから海外?)

・全量回収(委託倉庫、郵便局)費用はどこが持つのか?

・検品体制の指導強化も必要だが、原因解明と再発防止策はしないのか?

(指導だけでは再発する)

・「国内での全量検品を実施」ではなく「推進」だから、海外拠点での検品も継続?

 

《伊藤忠商事》

・国内マスクメーカーに生産を要請した

・しかし、必要とする数量確保が困難だった

・そこでマスクメーカー以外の企業にも生産要請を行った

・海外の衣料品縫製工場に生産スペースを特別に確保した

・製品の均一性を保つため、国内マスクメーカーより仕様書と生地の供給を受けた

・国内マスクメーカーの仕様に基づき生産を請負った

・当初生産分は縫製工場で自社検品後、厚生労働省に納品した

・それらのマスクの中に不良品が発生し、検品強化の指示が厚労省よりあった

・未配布分を全量回収する

・今後納品するマスクは、以下の3重の方法で検品する

「現地縫製工場における通常の検品」、「輸出前の外部業者による検品」、 

「日本に輸入後も当社社員も数十名立ち合いのもと、専門業者による検品」

《筆者感想》

・マスクメーカー以外に生産要請ということは、製造環境の衛生基準は度外視か?

・マスク仕様は国内メーカー基準であるが、厚労省からの要求基準はないのか?

 ・縫製工場は、現地視察しているのか?また、現地での立会検査はしているのか?

 ・全量検査と言っても、輸入後の製品は梱包されており、抜き取り検査ではないか?

・「再発防止なき検品強化」では、ある程度の不良品発生は今後も避けられない

・大総合商社の品質管理レベルは想像以上にレベルが低い?

 

緊急事態の中、2社とも頑張っている様子は、十分に伝わりますが、経緯を見ている限り、政府の調達プロセスには、「調達基準がはっきりしない」、「製造管理基準が医療品ではなく衣料品レベルである」ようで、問題があるように思います。

これならば、福井県のように、GMP基準で製造された実績のある国内メーカーのマスクを政府が買い取り、購入権を配った方がよっぽどましだった気がします。

 

それにしても、マツオカコーポレーションは、現在(424日午前)時点で、アベノマスクについての対応や状況の説明がありません。

仮に、不良品発生事例がなく、問題がないとしても、ウェブサイト等での説明責任を果たして欲しいものです。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ695号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 05:26
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