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マネジメントシステムの「適用範囲」の適切性評価

JUGEMテーマ:ビジネス

 

組織が「マネジメントシステムの適用範囲」を決定する上で必要になるインプットには、

・外部及び内部の課題

・密接に関連する利害関係者の要求事項

があります。

 

結論から言えば、外部監査はもちろん、内部監査を含めて、組織が決定したマネジメントシステムの適用範囲の妥当性を評価する場合、「現在の適用範囲の適切性」が十分に検証されていないケースが多いです。

 

よくある間違いパターンは、「現在の適用範囲ありき」が適用範囲の適切性判断の出発点になっていることです。

「そもそも論」ですが、「外部・内部の課題」を明確にする場合の出発点は、「組織の目的及び戦略的な方向性に関連する事項」です。

この出発点を「組織活動において限定された適用範囲」や「現状の適用範囲」とすると、「既存の適用範囲外」の外部・内部の課題はもちろん、利害関係者の要求事項は、「明確化の対象外」となってしまいます。

 

したがって、組織自らはもちろんのこと、第三者監査(外部監査)においては、

・現在の適用範囲の妥当性は問題ないか

・適用範囲の妥当性を評価するインプットとなる組織全体の外部・内部の課題に変化はないか

・適用範囲の妥当性を評価するインプットである組織全体の利害関係者の要求に変化はないか

・組織全体の状況変化(売上、新製品開発、新規ビジネス、業務内容の変化・・・)はないか

といったことを評価する必要があるのです。

 

しかし、繰り返しますが、「すでに決定されている適用範囲においての課題や利害関係者の要求、業務上の変化が出発点」となった確認だけで、適用範囲の妥当性を検証しているケースが多すぎるのが現状です。

 

例えば、ガス供給をしている企業があったとします。

マネジメントシステムの適用範囲は、「ガス供給に関する事業活動」だったとした場合、それが組織の適用範囲として妥当かどうかを検討する場合、

・ガス供給事業における外部・内部の課題

・ガス供給事業における利害関係者の要求事項

・ガス供給事業における売り上げの変化、契約世帯数の変化

といったことを確認するだけではダメ、ということです。

 

例えば、この組織が、

・電力供給ビジネスを開始した

・光回線による通信ビジネスを開始した

・エコ関連機器の販売事業を開始した

といった適用範囲外の事業がある場合、これらの課題や利害関係者のニーズや期待も確認しなければ、現在の適用範囲の妥当性は、本来評価できるはずがないのです。

 

また、第三者審査の場合、適用範囲の適切性について評価した結果を報告書に記述しなければいけませんが、「適用範囲の業務に大きな変化はなく業務実態と合致していることより適切性を確認した」的な記載が多く、「適用外事業に関連する事項を確認した上での「適切」という評価なのか、否かがわからないことが多いのが現状です。

 

「適用範囲の妥当性の評価」についての要点は「適用範囲の適切性評価の出発点」を間違えないことに尽きるし、当たり前だと思うのですが、どうも、それが意外とできていないのが現状な気がします。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ658号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 08:19
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