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ISOマネジメントシステム認証組織の不祥事

JUGEMテーマ:ビジネス

 

マスコミ報道で組織不祥事のニュースが流れると、認証機関は、「その組織を認証しているか」、認証している場合は、「不祥事は、認証範囲内か否か」を調べています。

そして、認証範囲に関する不祥事であった場合は、組織に対して特別審査等を実施し、認証取消または、認証一時停止、という対応を取ります。

 

「認証取消」または「認証一時停止」という対応の違いは、不祥事が社会に与える影響や不祥事内容の程度によって、認証機関によって判断は分かれるようです。

一般的には、「取消」となるか「一時停止」となるかの判断は、次のような基準がもとになるようです。

 

取消:組織が提供した情報に虚偽の事項又は事実に反する重大な事項があった場合

一時停止:組織のマネジメントシステムの有効性に重大な疑義が生じた場合

 

つまり「故意の虚偽説明が行われた」か「不祥事が過失的なもの」かということです。

また、「組織ぐるみ」か「一個人の故意によるもの」かという判断も加わるようです。

 

このようは組織不祥事に対する対応措置の背景は、経済産業省が2008年7月29日に公表した「マネジメントシステム規格認証制度の信頼性確保のためのガイドライン」を受けて、各認証機関は定めているようです。

http://www.jisc.go.jp/mss/20080729002.pdf

 

認証機関によって、取消または、一時停止になった組織情報は、認定機関である公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)に報告され、JABおよび認証機関のウェブサイトで公表されます。

https://www.jab.or.jp/news/2018/121900.html

 

ISOマネジメントシステム認証組織における不祥事については、前述したような流れで、当該組織は調査され、「認証継続」、「認証一時停止」、「認証取消」の判断がされます。

ただ、逆説的ですが、「認証一時停止」や「認証取消」になる組織は、ある意味「まとも」(まじめ)です。

認証機関はもちろん、顧客や私たち一般市民にとって厄介なのは「事実が見えなくなる」ことです。

 

どういうことかというと、認証の一時停止や認証の取消という対応措置が下される組織は、「不祥事発覚後に機関から何らかの調査が入り、事実確認をされた上」で決まります。

つまり、「しっかりと不祥事に対して組織は認証機関に説明をしている」わけです。

 

しかしながら、「不祥事が発覚」し、認証機関からの調査依頼がある、または調査依頼がある前に自ら「認証返上」するケースがあるのです。

その場合、「認証返上」した組織に対しては、機関の立場では、審査契約がすでにないので、調査ができません。

そして、認証返上した組織は、こっそり他の認証機関で、新規申請をして、「新たにISO認証を受ける」というケースもあるようです。

 

このような場合、組織不祥事が、大きくマスコミ報道されていれば、申請を受け付ける認証機関は、コントラクトレビューの段階で、警戒し「申請非受理」となるかもしれませんし、「受理」したとしても、慎重な認証審査をするはずです。

 

しかしながら、組織が公表を控えるなどで「不祥事がマスコミ報道では報道されない」ケースもあります。

例えば、製品データ改ざん問題があった三菱マテリアルが「2018年5月10日」に行った記者会見では、

「グループ会社数社で製品データの改ざんを含む新たな不正が見つかった。しかし、顧客と安全性の確認が済んでいるため、会社名や不正の内容など詳細は公表しない」旨

を発表しました。

つまり、すでに公表されている三菱マテリアルの子会社である三菱伸銅、三菱電線、三菱アルミ、立花金属工業、ダイヤメット以外の関連会社は、ある意味「社会に対して隠蔽」したことになります。

このようなケースであると、「不正があった組織」は公にならないので、認証機関は調査しようがありません。

 

三菱マテリアルのケースでいえば、「顧客との安全性の確認が済んでいる」ことを理由に「新たに不正が発覚した子会社の公表を控えた(隠ぺいした)」わけですが、マネジメントシステム認証の世界の理屈でいえば、「マネジメントシステムの仕組みの見直し」を実施して「仕組みの有効性が確認できる」状態でなければ、「認証」(新規登録、継続、更新)はできないです。

要は、三菱マテリアルのように「顧客との安全性か確認できているんだからいいだろ」では、困るわけです。

 

認証機関としては、組織が「不正があった」と公表あるいは、マスメディア報道で問題が明らかになってから「調査」というステップになるので、隠された事実は調べようがありません。

防衛策の案としては、認証機関は、審査を通じて、常に「この1年間で検査データ書き換えなど不正はありましたか?」聞くしかないと思います。

そして、後々に「社会に公表されていない不正があったことが判明した」場合は、「審査契約違反である」ことを理由に、取消や一時停止が、できるわけです。

 

ただ、事実を隠されてしまうと、認証機関は、相当な独自調査力がないと、無力だな、と思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ625号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 05:13
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