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社員のモチベーションが上がるキーエンスの社内環境

JUGEMテーマ:ビジネス

 

「株式会社キーエンス」といえば、フォーブスなどの経済紙で、「日本の富豪」といった記事で、名誉会長の滝崎武光氏が上位にランクされるので、ご存知の方も多いでしょう。

どんな会社かといえば、大阪市東淀川区に本社を置き、自動制御機器、計測機器、情報機器、光学顕微鏡・電子顕微鏡などの開発および製造販売を行う企業です。

私のイメージでは、日本の製造業は人手不足やコストダウンからファクトリーオートメーション化がどんどん進んでいるので、その社会的環境に乗って急成長し業績が安定している会社、という漠然とした認識を持っていました。

 

20181228日付の東洋経済に、「年収2000万円!謎めいたキーエンスの実態」という記事が報じられていたので、気になった点を以下にまとめておきたいと思います。

 

・平均年齢35.9

・平均年間給与2088万円

・製造業では断トツの高収入だ。

 

記事では、

・高収入は激務の裏返しではないか

・平均勤続年数が12.2年とそれほど長くない

・稼ぐだけ稼いで独立する企業ではないか

という疑問から取材が始まります。

 

結論から言えば、

・厳しい働き方を求めているわけではない

・若手の裁量度がとても高い会社

・高収入は、会社の成長と高収益を社員に還元している結果

だそうです。

 

キーエンスは、営業利益率が、脅威的で、50%を超えているそうです。

その源泉は、

・国内の労働人口減少と新興国の人件費高騰などによる省人化

・売上高のうち5割強が海外で、アジア約4割、北中南米約3割、欧州2割と分散している

・自前の工場を持たないファブレス経営を徹底している

・製品の研究開発と営業に集中して、生産は他社に委託し、低原価、低コストを実現している

・新製品は7割以上が「世界初」か「業界初」

・強みは製品開発とその製品を売るときの戦術

だそうです。

 

「製品開発と販売戦術」については、以下のような特徴があるそうです。

・『世界最速』など製品のコンセプトがしっかりしているため製品を説明しやすい

・営業マンと顧客の導入メリットが開発に組み込まれているので、販売戦略を立てやすい

・営業においても絶えず合理性が問われている(「施策」と呼ばれる営業計画)

・「施策」では売上目標を達成するための細かなストーリー作りが求められる

・例えば、製品パンフレットを何冊発注し、誰に対しどのように配付するのかを詳細に決める

.

個人的に、面白いと思ったのは、

「棚からぼた餅式でたまたま営業成績がよくなっても、計画が甘すぎると評価されない」

点です。

多くの企業で、営業部門の目標管理は、「結果が全て」です。

「結果が出なかったこと」に対する説明責任は求められても、「なぜ結果が良くなったか」の説明責任を求めている組織は意外と少ないです。

また、記事によると、営業部門が「施策」を重視するのは、「先読みする力を身に付けるため」だそうです。

 

それと、キーエンスは、創業者が一代で財を成した企業にありがちな「同族で経営を固める」ということもしていません。

ウェブサイトの採用情報には「社員の親類縁者は応募できない」と明記されていて、これもプロパー社員のモチベーションを削がない要因だと思います。

また、

「上司や役員などの誰が言ったのかではなく、何を言ったのかが重視される」

社内風土も労働環境の良さです。

大企業ではヒエラルキーが確立していますから、下が仮に正しいことを言っても、幹部と考えが違えば、上はプライドや立場が邪魔して、力で自らの主張を通そうとします。

しかし、キーエンスでは、

「根拠に基づいて論理的に説明できれば、新卒1年目の社員にも耳を傾ける」

「上司におもねることや派閥を形成するようなことはない」

「経営陣を含め上司に対しても基本的にはさん付けで呼び合っている」

といった社風があるそうです。

 

4050代の日本の多くの起業家はリクルート系出身会社ともいわれた時代もありましたが、キーエンスでは、意外にも、起業したOBは少ないそうです。

キーエンスで培った経験を生かして、自らが働きたい会社に転職するケースが多いそうです。

 

それにしても、キーエンスのような社風はどうやって作り上げることができるのだろう、と思います。

「社員の親類縁者は応募できない」という採用ルールぐらいは、制度として作ることができても、偉くなれば、自分の立場を守るために派閥を作りたがるのが人間です。

また、論拠を示した説明をしても、感情的に上から押さえつけられることも多いのが多くの会社の現実です。

月並ですが、結局は、創業者の人柄と経営に対する風通しの良いいい会社にしたいという強い意志によるところが大きいと思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ626号より)

 

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author:有賀正彦, category:経営・ビジネスに関する話, 05:53
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