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認定審査と認証審査の違い

JUGEMテーマ:ビジネス

 

組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISOマネジメントシステム認証制度がある。

 

このISOマネジメントシステムについて、最近、個人的に気になっている点を備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。

 

今回のテーマは、「認定審査と認証審査の違い」について。

 

ネット検索で、「認定機関と認証機関」と検索ワードを入れると、日本適合性認定協会(JAB)のウェブサイトが検索トップに出てきます。

JABの「よくある質問」では、「認定と認証」について、以下のように説明されています。

 

(以下、JABウェブサイトより引用)

国際的な適合性評価の世界では、「認定(accreditation)」と「認証(certification)」という用語を明確に使い分けています。

 

これらの用語の正確な定義は,ISO/IEC 17000「適合性評価 - 用語及び一般原則」によりますが、「認定」とは、ISO 9001やISO 14001などのマネジメントシステムの認証(審査登録)、要員/製品の認証、試験、検査等を行う機関の活動が国際的な基準に従い、公平・透明に行われているかどうかを審査し(認定審査と呼びます)、公式に認め、登録することをさします。

 

認定審査ではそれぞれの機関に対する要求事項を定めた国際規格(ISO/IEC規格又はガイドなど)を使用して認定審査を行います。同時に認定機関に対する要求事項も国際規格で定められており、認定機関はその要求事項を遵守することが求められます。

 

一方、「認証」は、マネジメントシステム、要員、製品に対しそれぞれの要求事項を定めた規格に合致しているかどうかを第三者が審査し登録する仕組みをさします。認証はその対象で大まかに次の3つの分野に分類されます。

 

1.マネジメントシステム認証

組織(企業等)のシステムがISO 9001やISO 14001などのマネジメントシステム規格に適合しているかを第三者機関が審査し、証明することをいいます。組織は該当するマネジメントシステム規格の要求事項に適合する自組織(自社)のマネジメントシステムを構築し、それを第三者機関である認証機関から審査してもらいます。

 

2.要員認証

たとえば溶接技能者など、人の技量が要求される分野において、その仕事を行う人が必要な力量をもっていることを第三者機関が証明することをいいます。ISO 9001、ISO 14001、ISO 22000の審査員の評価登録も要員認証のひとつの分野といえます。

 

3.製品認証

特定の製品がその製品の仕様を定めた規格(製品規格と呼びます)に適合しているかどうかを第三者機関が評価し、証明することをいいます。

(引用、ここまで)

 

1国1機関が原則となっている日本の認定機関であるJABの説明は、上記の通りです。

私の理解を追加すると、

 

◆認定機関の役割は、認証機関が実施する認証に、偏りがあったり、不正確であったりしては、いろいろと不都合なことが生じる。そこで認証機関の信頼性を評価する役割がある。

(1国1機関が原則なので、公平性、客観性が担保される)

◆また、認定機関の最終製品は「公開情報」であるので、公開情報の適合性評価のプロセスが認定審査となる。

(※認定審査は、機関のMSの改善につながる有効性審査を目指すものではない)

◆一方、認証機関は、組織がISO規格等の基準に対して、対象となる製品・サービス、プロセス、活動が、適合していることを評価する役割がある。

◆また、認証審査は、組織の適合性を評価するとともに、組織からは、マネジメントシステムの改善につながる有効性審査も期待されている。

 

といったことが言えるのではないかと思います。

 

ちなみに、小耳に挟んだ情報なので、正確ではないかもしれませんが、ここ数年、日本企業の不祥事のニュースが数多く発生しています。

しかも、日本の各産業を代表する主だった組織は、顧客や利害関係者など市場や社会に対して説明責任を果たし、客観的な信頼性を向上させるためのツールと証明として「ISOマネジメントシステム規格の認証」を取得しています。

そのため、企業不祥事が報道されると、多くの場合「ISO認証取得企業」であることが多いです。

 

しかしながら、経済産業省では、組織の企業統治(ガバメント)や提供製品、サービスのマネジメントシステムの信頼の証であるはずのISO認証を多くの組織が取得しているにもなぜ、長い間不祥事が未然に検出され、改善されなかったのか?と考え、認定機関や認定機関を通じて認証機関に「これまでの審査(認定、認証審査)の適切性を検証せよ」という指令(公式か非公式かは不明です)が出ているようです。

 

ただ、これを言っては身も蓋もありませんが、私の知る限り、現状の認証審査は、性善説で審査をしており、いわゆる「捜査型」の審査は原則、していません。

また、認定審査では、国際基準に基づく認証機関に要求される基準文書に基づきて認定審査をするので、カンペキな認定審査を実施して、かつ、すべての認証機関が基準文書に完全に適合した認証機関運営を日常的に実施していたとしても、多くの企業不祥事は、認証審査を通じて検出されることは稀でしょう。

 

認証機関に対する要求事項に、例えば、

「内部通報制度とその情報の活用」とか「組織に対する非通知審査の実施」

といった要素を加え、認定機関は、その要求事項を有効に運営できた審査ができているかどうかを認定審査や場合によっては、非通知による認証審査の立会認定審査の実施、といったことを最低限しなければ、経産省が期待するような成果は、現状のISO認定・認証制度で実現することは難しいだろうな、と思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ620号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 15:55
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