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堺屋太一さんはインフルエンサーだった

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2019年2月10日付の日刊スポーツが、

「堺屋さんは小説で平成30年描く 出生数など的中も」

という見出し記事を報道していました。

 

すでに多くの報道機関が報じているように、経済企画庁(現内閣府)長官を務めた作家・経済評論家の堺屋太一さん(83歳、本名・池口小太郎)が2月8日午後8時19分に、多臓器不全のため東京都内の病院で死去したそうです。

 

記事によれば、

・堺屋さんは97年6月〜98年7月、朝日新聞に「平成三十年」を連載した

・この連載では、平成30年の日本の姿を描いた

・大きく外したものとしては、

1ドル=230円台の為替レート

ガソリン1リットル1000

国債長期金利9%超え

20年で平均物価3倍のインフレで月給200万円など

・的中したものは、

年間出生数の100万人割れ

晩婚化

男性の生涯未婚率23

郊外ニュータウンの高齢化

年金支給年齢の段階的引き上げ

東京の一極集中

地方の衰退

アジア各国からの労働者の流入

指定時間に希望商品が届くネット通販

インターネット小説

テレビ電話、デジタルカメラ、データ検索など多様な機能を備えた携帯端末 など

・消費税は「8%から12%」に上がり「20%への再引き上げが論議されている」としていた

そうです。

 

私が幼少の頃は、経済番組や報道番組にコメンテイターとして堺屋さんはよく登場していました。

大人になるにつれて、「元通産官僚」、「大阪万博生みの親」、「巨人、大鵬、卵焼き」を記者会見で発した人、ということを知りましたが、私の当時の印象としては「団塊の世代という言葉を作った人」、「歴史小説を書く人」のイメージが強かった記憶があります。

 

また、堺屋さん自身は、自らを「予測小説家」と呼んでいたそうですので、日本の将来に警鐘を鳴らす役割を担っていました。

私が中学生の時に放送されたNHK大河ドラマ「峠の群像」は、

・赤穂事件を現代的に描いた

・赤穂藩断絶を現代の企業倒産になぞらえ、焦点を仇討ちではなく赤穂藩士の行動に着目した

作品です。

これまでの忠臣蔵は、「主君の仇討をする藩士」というヒーローものでしたが、視点を変えた峠の群像は、中学生の私に強い影響を与えましたし、歴史に興味を持つことになった大河ドラマのひとつです。

 

民間人閣僚として経済企画庁長官に就任されたのが1998年。

他の報道では、この時に役所の文書の言葉を所謂「役所言葉」から平易な言葉に直すことを一斉に指示されたそうです。

このような改革は、大臣でなければできないことなので、官僚出身大臣としての功績といえるのでしょう。

 

ただ、堺屋さんが朝日新聞で連載した「平成30年」を予想したのは、約20年前ですから、少子化、晩婚化、ネット通販、スマホ、年金支給年齢の引き上げ・・・は、すでに各専門の学者や識者が予想していたことでもあります。

私の学生時代(約30年前)の専門は通信工学ですが、当時受講した講義の中で先生が、通話機能やネット検索機能を備えた小型端末の発明について話をされていましたし、在籍していた大学も少子化に備えた系列高校や系列大学の再編が話題になっていました。

つまり、堺屋さんは、「平成30年を予想」したのではなく、各分野の識者が唱えていることを、いまでいう「インフルエンサー」として、取りまとめ、社会に影響力を持って発信していた人物だったのだと思います。

 

今では、当選回数を重ねた「大臣待機組」が溢れているので、民間人が閣僚として登用される機会は減ってしましたので堺屋さんのような人物が大臣になることはなかなかないのかもしれません。

ご冥福をお祈りします。

 

 

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author:有賀正彦, category:ニュースを題材にした話, 14:10
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