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ISOマネジメントシステム(事業プロセスとの統合)(後編)

JUGEMテーマ:ビジネス

 

(前編からの続き)

ただ、「事業プロセスとの統合」といっても、正直に言えば「この程度の話」なのです。

つまり、現状「ISOマネジメント規格を経営マネジメントシステム規格として過度に期待することは無理」、要は、「会社の事業そのものと統合することはできない」のです。

 

例えば、企業は生き物ですから「現在の主力製品が金属加工」であったとしても、社会環境の変化とともに「プラスチック加工業」や「金属部品組み立て業」、あるいは「モノづくりから離れた全く違う業態」に事業の軸足を移していくのが企業経営です。

 

しかし、ISOマネジメントシステムの場合(特にISO9001)は「適用範囲を決める」…要は「適用する製品・サービス(品名やプロジェクトではない)を特定してからマネジメントシステムを構築・運用」することになります。

つまり、「対象としている製品・サービス以外の新規事業プロジェクト」については、現在のISOマネジメントシステムでは「適用条項がない」のです。

 

「適用範囲」を決める前の活動として「4.1 組織及びその状況の理解」や「4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解」という要求があるので、実際の組織経営では、「(全く別の)新規事業プロセスを開発するプロジェクト」を検討・決定する活動を適用させればいいでしょう。

ただ、実際には、「その新規事業はある程度、実績が出てから適用範囲としてマネジメントシステムに組み込むとするか」という話になるのが通常ですから、「ISO規格の要求事項外の活動」となるわけです。

 

新規事業について、「社運をかけて実施する」場合は、例えば、営業戦略としてターゲットをどこにするか、とか、技術開発はどこと組むか、とか、生産拠点は、現状の自社国内工場を再編する、あるいは国内製造委託先を新たに開拓する、とか、この事業に投資してくれそうな会社と合弁工場を作る、とか、国内はコストが高く為替リスクもあるから、生産拠点は海外自社工場にするとか、現地法人を作るor海外生産委託先を開拓する・・・などさまざまな「事業戦略・計画」があります、会社としては「非常に重要な仕事」です。

 

しかし、「事業プロセスとの統合」は、あくまでも「適用範囲を決めた以降」のプロセスなので、「適用範囲を決める以前の(重要な)事業活動」については、規格要求事項の範疇外になってしまいます。

ISO14001(環境マネジメント)の場合は、「6.1.2環境側面」に環境側面を特定するプロセスに「新規のプロジェクト」云々が少しでてくるので、「会社の業務すべて」をマネジメントシステムに組み込む(完全な事業プロセスとの統合)ことは可能かもしれませんが、ISO14001も基本は、「適用範囲を決めてからスタート」なので、「完全に会社経営とマネジメントシステムを一致させること」は難しいでしょう。

 

いわずもがなかもしれませんが、現状のISO規格でいう「事業プロセスとの統合」とは、「会社経営そのものと一致」というレベルではなく「適用範囲(事業領域)を決めた範囲における事業プロセスとの統合」という意味であることを理解しておくべきでしょう。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ593号より)

 

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 10:24
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