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JAL機長のアルコール検査“替え玉”に関する広報担当者の見解

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2019年1月9日付の文春オンラインが、

「JAL現役パイロットが告発 機長がアルコール検査で“替え玉”」

という見出し記事を報じていました。

 

少し長いですが、記事を以下に引用します。

 

・2018年10月、英ロンドンのヒースロー空港で、JALの副操縦士が規定値の約9倍のアルコールを検出され、地元警察により逮捕された。

JALには国交省航空局による立ち入り検査が行われ、事業改善命令が出された。

 

・現役パイロットが「週刊文春」の取材に応じ、飲酒問題がこれだけ広範囲に及ぶ原因は、「JALの管理体制にある」と告発した。

また、機長がアルコール検査を“替え玉”で逃れていた実態を明らかにした。

 

・この現役パイロットよると

 「2017年12月、成田発シカゴ行きの便の機長が部下のパイロットに命じ、アルコール検査の息かけの“替え玉”をさせた。後に、部下のパイロットが社内で告発し、ちょっとした騒ぎになりました。しかしJALは、この件を外部に一切、公表せず、隠蔽しています。また国交省に報告すらしていません」

 

 「JALには独特の“文化”があり、過去には、機長以下、全員が口裏合わせをして社内検査をパスすることもあった。外国当局から指摘されない限り、飲酒パイロットを発見できない状況なのです」

 

・JALでは2017年8月から不正が出来ないアルコール感知器の新型を日本国内にて導入したが、感知器の未使用事例が100件以上も発覚している

 

・JALの広報担当者は、

 「そのような事例があったことは事実です。当該機長によれば、予備の感知器で検査を行ったところ、基準値に近い数値が表示されたため、本番の検査で万が一基準値を超えたらという不安から、同乗のパイロットにアルコール検査の代行を頼み込みました。当社として当該基準値を超えていたという確認には至らず、アルコール感知事例として航空局への報告対象とは致しておりません。」

 

「運航乗務員がアルコール検査を代行させるという行為は、アルコール基準値を超えていたか否かに関わらず、悪質な不正行為であり、社内規程に則り厳正に処分を行っております。具体的な処分の内容につきましては、控えさせていただきます」

(引用、ここまで)

 

上記記事で気になる点は、

・JALの隠ぺい体質

・JAL広報担当者の見解

などいくつかありますが、広報担当者が述べた

「当社として当該基準値を超えていたという確認には至らず、アルコール感知事例として航空局への報告対象とは致しておりません」

という部分に注目したいと思います。

 

これは、例えば、製品検査、例えば、「食品安全」の世界に例えれば、

「微生物検査で食中毒菌が基準菌数以下であったがギリギリの値だったので、他のサンプルの計測値で合格品として出荷した。しかし、現在のところ、消費者から食中毒事例が報告されていないので基準菌数を超えていたという確認に当社としては至らなかった」

といっているようなものです。

 

極端な言い方をすれば、広報担当者の見解は、

「運航に支障が発生しなかったから当社としては当該パイロットが基準値を超えていたとは認識していません。だから国交省にも報告していません」

といっているのと同義です。

果たして、この広報担当者の見解を国交省が知ったらどのように感じるでしょう。

 

国交省が、JAL広報担当者がおっしゃっているような見解で航空管理業務をしている認識や体質であるならば、それこそ、認識を改めてもらうべきだし、利用者の立場で言えば、立ち入り調査の対象事案としてもらわなければ、安心できません。

 

話は少しそれますが、企業訪問をしていると、「社内不適合事例」で「校正外れの計測器で検査を実施して出荷していた」という事案があります。

このケースの「原因究明、遡及調査」は、非常に難しいです。

一般的には、「校正外れをしたと推定される時期以降に検査し、出荷した製品を回収する」という対応を企業は取ると思います。

しかし、仮に、校正外れがいつから発生しているのかトレースできず、遡及するのが困難、という場合、企業の不適合報告書には「現状、出荷先から異常や問題の発生、苦情が上がっていないので結果として問題なかったする」旨の記述を見かけることがあります。

 

担当者の立場になれば、「そういう回答をするしかない」のかもしれませんが、考え方としては「間違っている」といえます。

JALのケースについては、広報担当者も「そう弁明するしかないではないか」というのが本音かもしれませんが、もし、大真面目にそのように述べているのであれば、国交省に「喝」を入れてもらうしかないでしょう。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ628号より)

 

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author:有賀正彦, category:経営・ビジネスに関する話, 07:56
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