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有価証券報告書に経営計画やリスク、監査法人選定理由の記載が必須に!

JUGEMテーマ:ビジネス

 

20181227日付の日本経済新聞に、

「金融庁は、有価証券報告書に経営計画やリスクを明記することも求める」

との報道がありました。

 

記事によると、

・取締役会で議論した事業戦略やリスク、株主還元策などを(有価証券報告書に)明記する

・経営の方向性を詳細に示すよう求める

・開示義務のある数値を形式的に示すだけでなく、投資家のニーズにあわせる

・投資家に、企業の将来性などを分析しやすくする

・中長期の投資マネーを呼び込む

といったことが、金融庁の狙いのようでした。

 

仕事柄、監査法人の監査がある規模の企業の経営計画書や有価証券報告書を拝見する機会があります。

ただ、正直な所、経営計画やリスクに関しての説明は書かれているといえば書かれていますが、その計画やリスクの可能性やリスクが顕在化した時の企業や業績への具体的な影響に踏み込んだ分析になっていないものは多々あります。

形式的に一般的に記載すべき事項を羅列している場合もあると思いますが、経営陣の中では、リスクが発生した場合の影響について予測出来ていても、敢えてぼかして記載しているケースもあると思います。

要は、リスクが発生して業績や企業の社会的信用に多大な影響が出ても、それは当時としては想定できなかったことである、と逃げたいからなのかな、と想えるフシもあります。

 

今回の金融庁の決定は、投資家にとって、経営陣に現在の事業環境などの説明を求め、経営陣の資質を含め企業の将来性を判断しやすくなるという点でよいことだと思います。

また、欧米で主流となっている「ESG投資」対応を考えると、むしろ、金融庁の決定は「遅い」感じもします。

 

ESG投資」とは、ご存知のように、環境(environment)、社会(social)、企業統治(governance)に配慮している企業を重視・選別して行う投資のことです。

つまり、環境では地球温暖化対策や生物多様性の保護活動、社会では人権への対応や地域貢献活動、企業統治では法令遵守、社外取締役の独立性、情報開示などを重視して、投資の目安とするわけです。

 

それから、日経の記事には、有価証券報告書の記載事項に「なぜその監査法人を選んだのか」という項目ありました。

個人的には、これは、非常に興味深い記載項目です。

日産のゴーン元会長の件もそうですが、企業不祥事が起きると、世間の目は「監査法人は何をやっていたんだ」となります。うがった見方をすれば、企業に都合の良い監査をしてくれるから選んだんじゃないの?と勘繰ることもできます。

 

さらに個人的な期待を言えば、「マネジメントシステム監査の受審」も上場企業は「必須」とすべきと思います。

ISOマネジメントシステム監査では、企業を取り巻く内部外部の経営環境、利害関係者のニーズ・期待、経営の方向性、経営に関わるリスクと機会について、組織が根拠を持って分析する仕組みと結果を求めています。

投資家の判断材料として、デイトレード専門の人には、あまり必要のない情報かもしれませんが、中長期での投資を考えた場合は、「投資の目安となる重要な情報源」となることは明らかです。

ただ、マネジメントシステムに関する政策を担当している国も関係外郭団体も学者も、こうした戦略を取るセンスには欠けている気がします。残念です。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ626号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 15:05
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