- インターネットで暴露された中国五つ星ホテルの清掃実態
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2018.11.19 Monday
JUGEMテーマ:ビジネス
2018年11月19日の朝のテレビ各局のワイドショーが、
「トイレも食器も同じ雑巾で清掃している高級ホテルの実態」
について報道していました。
各ワイドショーの情報によると、
・高級ホテルをよく利用する中国人が各地のホテルに隠しカメラを設置し、その映像を撮影していた
・隠しカメラで撮影された映像は中国版ツイッター「ウェイボー」でホテル名とともに暴露した
・この映像によると、北京や上海、南京などの高級ホテルで清掃スタッフが、シャンプーを使って食器を洗っていた(一泊3千元(約4万9千円)という上海のホテル)
・別の高級ホテル(一泊4500元(約7万3千円))では、清掃スタッフが、ゴミ箱に捨てられていた使い捨てのコップのふたを再使用していた
・また、洗面台、便座、食器を同じ雑巾で拭いていたケースもあった
・映像で取り上げられた北京のあるホテルは謝罪する一方、「あくまでも個人的な事案であり、ホテルの衛生レベルを示したものではない」と釈明した
・上海市の衛生当局は市全域のホテルで調査を行うことを決めた
そうです。
以前、中国では、ジャーナリストが食品工場への潜入取材で、床に落ちた肉をふたたび製造ラインに戻す行為が暴露され、中国国内はもちろん、世界中に衝撃が走りました。
今回は、「高級ホテルバージョン」の隠しカメラだったようですが、こうした映像が世界中に拡散されるたびに「中国製品やサービスは信頼できない」と評判を落とすことになるので、当局もしっかり調査して欲しいものです。
中国事情に詳しい中国人ジャーナリストは、このようなずさんな業務管理の原因として、
1)経済発展による人員不足
2)清掃スタッフには地方出身者が多く衛生知識が乏しい
3)業務チェック体制が甘い
という点を挙げていました。
この中国人ジャーナリストが言うように、「採用する人材のレベルが低い」というのは、ホテル清掃に関わらず、組織にとってはリスクです。
いわゆる「阿吽の呼吸」「言わなくても当然認識しているであろう常識」がそもそもズレている、あるいは、欠如しているわけですから、しっかり教育しなければ、業務に就かせることはできません。
それにしても、北京のあるホテルは、「あくまでも個人的な事案であり、ホテルの衛生レベルを示したものではない」と釈明したそうですが、これこそ、情けない話です。
いい方をかえれば「組織管理が十分にできていません」ということになります。
・清掃チェック体制の見直し
・トイレ用、食器用の専用雑巾や清掃ブラシ、洗剤を用意する
・衛生知識の徹底教育
・・・・・
など組織(ホテル)がやるべきことはたくさんあります。
今回は、清掃業務ですから、外部業者への外注作業だと思いますが、そうなると、
・ホテル側の業者選定は適切だったのか?
・ホテル側の清掃仕様書は適切に提供されていたのか?
・ホテル側は、定期的に、外部業者の監査を実施していたのか?
・・・・・
といったことが、できていなかったわけです。
話題は変わりますが、先日、神戸の旧居留地近くにあるホテルに宿泊しました。
ホテルは、シティホテルとビジネスホテルの中間ぐらいに位置づけられるクラスで、全体的には、概ね満足して過ごすことができました。
細かい話ですが、朝食会場はバイキング形式で、「味付け海苔」がありました。
この味付け海苔、「保存方法」が悪いのか、「味付け海苔自体の製品不良」なのか「そもそもそういう味付け海苔」なのか、わかりませんが、「パリパリ過ぎる」のです。
というのも、私は、白米を味付けのりで撒いて食べようと思いましたが、海苔を撒く前に、海苔の中央から破けてしまうのです。
食材の調達過程で、この会社の味付けのを購買する場合、サンプルを取寄せてチェックしていると思いますが、多くの利用者がするであろう「白米を撒いて食べる」を試してみれば「適切な味付けのりでない」とすぐにわかるはずです。
・・・
このように、原料調達にしろ、役務提供にしろ、「外部から購買」する場合は、しっかりとした業者および製品、またはサービスの評価をしなければ、ダメなのですが、中国の高級ホテルは、こうした体制も実際の業者評価体制もずさんなのかもしれませんね。
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