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ビジネス誌に掲載されていたISO規格認証に関する記事

JUGEMテーマ:ビジネス

 

以前は、専門誌、ビジネス誌はもちろん、会社四季報や一般週刊誌に、「ISOマネジメントシステム規格」に関する記事が取り上げられていましたが、最近では、ほとんど目にしなくなりました。

 

専門家の立場でいえば、不見識や事実誤認で高評価されたり、逆に批判されるのは、寂しいものですが、「世間から話題にされない」のも「困ったもんだなぁ」と思います。

 

「週刊エコノミスト」(2018724日号)を見ていたら、ひさびさに「ISO関連記事」が掲載されていました。

「マンションの大規模修繕を考える(第8回)」という「記者と専門家のインタビュー形式」のコラムで「マンション大規模修繕工事の入札を妨げるISO?」というタイルの記事です。

 

このコラムの要点を、以下にまとめてみました。

(注:以下、記事を編集)

 

記者:「マンションの大規模修繕工事について、管理組合側で良心的な工事会社を選定すべきですが、それが実行されていないのが現実なんですね」

専門家:「管理会社や設計コンサルタントは、見積もり参加条件にいろいろ知恵を絞って工事業者をふるい落とします。その一例としてISOがあります」

 

記者:「管理組合としてはISO規格の認証を受けている工事業者の方が信頼できますよね?」

専門家:「一見、認証保有は工事業者の技術力を保証しているかのようですが、修繕工事の現場や仕上がりに大きく影響することはありません。ISO規格が見積もり参加条件とされれば、中小工事業者は、スタートラインに立つことができません。仮に修繕業界の実態を無視したこんな条件が公募項目にあるとすれば、不完全入札システムを言わざるを得ません」

(引用編集ここまで)

 

つまり、この記事では、

◆管理会社は元請けとなる、あるいは、紹介業者に修繕工事を受注させれば紹介手数料が入る

◆紹介手数料目的で、自社の影響力の強い工事業者を選定するために都合のよい応募条件としたい

ISO取得を見積条件とすることで、一部の優良な中小工事業者がスタートラインに立つことができない

ということを言いたいようです。

 

言わずもがなですが「大規模修繕工事」は、マンション住人やオーナーさんにとって、適正な価格で、質の良いしっかりした施工をしてもらうことが重要です。

管理組合や紹介した発注業者が、「自分たちの利益のために工事品質より自分たちに都合の良い業者を選ぶためにISO取得を入札条件にしている」のであれば、それは、マンション住人やオーナーさんに対する背信行為です。

 

確かに、この記事でも言われるように、ISO取得の有無で「修繕工事現場や仕上がり」に大きな差はないでしょう。

ただ、星の数ほどある工事業者の中から、「ある一定レベルの施工品質以上の工事業者を選定する仕組み」としては、ISOは、「ひとつの物差しとして比較的確実な仕組み」だといえるでしょう。

具体的には、ISO900114001規格では、苦情の受付や施工不良、手直し、事故などについて、記録を残すように要求されていますから、何かあったときに「記録がありません」ということはないですし、問題点を分析して、再発防止する仕組みが業者にあるわけなので、いい事例、悪い事例のノウハウの蓄積があるので安心感があると思います。

また、緊急事態に対する想定と手順の整備、訓練についても仕組みが備わっていますから、周辺住民に対する安心感もあるはずです。

 

ただ、この専門家が言いたいのは、「ISOを取得するほどの体力がない工事技術の高い工事業者が入札に参加できなくなる可能性がある」という主張は、確かに一理あると思います。

ただ、その場合の問題の本質は、「ISOが入札条件であるということではなく、都合よく自らの利益を拡大しようとする管理組合や元請け業者」です。

 

この記事を、ななめ読みすると、あたかも「ISOによって有能な業者が排除されている」ような主張のコラムに見えますので、多くの人は、ISOについての誤解を深めるかもしれません。

ただ、この専門家の方は「管理組合に寄り添う外装工事のプロ」なので、例えれば、コネ入試やコネ入社を正当化するために、客観的に都合の良いルールを作るのと一緒で、ISOを、そうしたふとどきな輩たちに利用されている現実も見てきているのかもしれません。

 

一定レベルの仕事の質を担保する、業者選定の仕組みとして、ISO認証制度は有効だと思いますが、発注者の思惑を見抜く能力もないと、都合よく入札と言いながら恣意的に業者が選定されてしまうのかもしれないですね。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ603号より)

 

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 07:01
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