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レジ袋有料化は海洋プラスチック汚染対策としての効果は薄い

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安倍内閣改造で初入閣を果たした原田義昭環境大臣が、

「レジ袋の有料配布、義務化検討」

を打ち出したそうです。

 

2018104日付の毎日新聞によると、

(以下、記事を要約)

◆海洋汚染が深刻なプラスチックごみの削減が必要

◆そのため、小売店などで配布されるレジ袋の「有料化を義務づけるべきではないか」と述べた

◆関連する業界団体に協力を呼びかける姿勢も示した

◆国内のレジ袋消費量は年間約300億枚とされる

◆小売業者は容器包装リサイクル法に基づき、有料配布などを通じて消費抑制の努力をするよう求められているが義務ではない

◆地域ごとにスーパー各社が足並みをそろえて有料化している例がある

◆その一方、コンビニやドラッグストアには客離れを懸念し、業態によって温度差がある

◆原田環境相は、「環境政策と経済政策は対立するものではない」と話した

◆プラごみの海洋汚染問題を巡り、環境省は20196月に大阪で開催するG20首脳会議に向けて「プラスチック資源循環戦略」の策定作業中

◆環境省は、2018年の主要7カ国首脳会議(G7サミット)で署名を見送った「海洋プラスチック憲章」を上回る削減やリサイクルの数値目標を盛り込む方針

(要約ここまで)

ということだそうです。

 

原田環境大臣の発言は決して失言ではないが、大臣の発言に対する「重さ」が理解されていない発言に感じます。

環境省が掲げる「海洋プラスチック憲章」の中身は、環境立国日本として、方針として間違っていません。

また、「プラスチック資源循環戦略」を推進する上でも決して間違っていません。

 

ただ、検証すれば、はっきりしますが、「レジ袋の有料化」は、「ある一定数に達したら頭打ち」です。

というのも、「エコバック利用者」は、ある一定数を超えたら増えることはありません。

なぜなら「エコバックを利用しない層は、レジ袋代を3円、4円と徴収してもエコバックにすることはない」からです。

 

また、海洋プラスチックは、レジ袋の利用が汚染の大きな要因ではありません。

つまり、仮にレジ袋を減らしたところで、限度があり、海洋プラスチック汚染対策の効果は限定的です。

 

海洋プラスチック汚染は、プラスチックがマイクロ化し、魚が取り込むことで、人間の体内にも取り込まれてしまうことが問題のひとつです。

この対策には、生分解性のレジ袋の開発など、レジ袋自体の開発研究に力を入れてもらった方が確実に効果があります。

また、消費者レベルでの協力を利用削減を求めるより、製品を販売する小売業者、さらに上流のレジ袋製造業者に対する対策を施すことが先決です。

きっと、環境省のお役人の方に、吹き込まれた取り組みを、環境大臣就任初期の会見で「持論」として述べたのでしょうけれど、環境問題への知見が浅すぎると思います。

 

ちなみに、原田義昭環境大臣は、名門都立高である尾山台高校を経て、東京大学法学部を卒業し、八幡製鐵(現在の新日鉄住金)に勤務し、その後、国家公務員採用上級職試験に合格して通商産業省(現在の経済産業省)入省しているエリートで、しかも、入賞と同じ年に司法試験にも合格している秀才です。

しかし、国会議員になってからの経歴として環境行政にはあまり関わっていません。

また、持論として原発を推進していることからもわかるように、緊急事態発生時の環境影響よりも目先の経済効率性を重視しており「世の中の様々な環境学者の意見を聞いたうえでの今回の発言」とは思えません。

環境に対する知見が広ければ、「結果としてのレジ袋有料化」は「ひとつの考え」としてはあり得ますが、現時点では「業界寄り」意見と捉えられる政治家のように思われます。

 

それにしても、いい悪いは別にして、今回の閣僚の顔ぶれは、野党も指摘しているように、

◆いつものお友達

◆当選回数78回の待機組の在庫一掃

◆改憲、原発推進などの詩論の政治家

を集めた内閣といえるのかもしれません。

 

・・・直接的な政治の話題はしないことにしている本コラムですので、話題を「レジ袋の有料化検討」のニュースに戻しますが、現実問題として「環境省は海洋プラスチック対策を取っていますよ」的なポーズでなく、レジ袋有料化による効果検証を正確に把握して、「効果のある環境対策」に重点を置いてほしいものだと思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ614号より)

 

 

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author:有賀正彦, category:経営・ビジネスに関する話, 08:29
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