- 怒りを鎮める技術
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2018.10.05 Friday
JUGEMテーマ:ビジネス
クレームが発生した場合の対応方法や問題解決手法について、講習会をすることになった。
クレームの根本原因を探り問題解決につなげる方法論は、なぜなぜ分析をはじめとした各種の分析手法やロジカルシンキング的手法について講習会や指導助言を行うことが多々あり、世間的には「専門家」といわれているので慣れている。
しかし、クレームの申立者の「お怒り」について、どのように沈めればよいのか?といった「クレームに直面した場合の対処方法」については、門外漢だ。
そこで、クレーム関連の書籍を買い漁って調べてみました。
調べていくと「なるほど。。。」と感じることがたくさんありましたが、印象に残った考え方を下記に整理してみました。
相手が「怒っている」時の多くは、
『怒っているということは、理屈が通じないということ』
だという。
したがって、
『怒りの感情を断ち切ること⇒相手の意識を他に移すこと』
が重要になるそうです。
具体的な「意識を他に移す方法」としては、「人・時・場所を変えること」がいいそうです。
『人を変える』とは、例えば、「その件に詳しい者に代わります」「上司と代わります」等、人を変えることで怒りの継続性を断ち切ること。
『時を変える』とは、改めて話す時間をつくること。電話のクレーム対応には、時を変えることは非常に有効で、「詳しいことをお調べして、折り返し5分以内にお電話をさせていただきます」等、一度怒りを断ち切り、相手の怒りをクールダウンして対応するのがいいそうです。
『場所を変える』とは、例えば、窓口から応接室へ通すことや、カウンターを移動させることで、例えば、「こちらのカウンターへどうぞ詳しくお話をお伺いします」等、とにかく動かすことや、移動している途中で「どちらからお越しになられたのですか?」等、話題を変えて話をしていくと怒りが鎮まってくるそうです。
それと、テレビのバラエティ番組でもよく見かける元NHKアナウンサーで、医学博士でもある吉田たかよしさんの著書によると、そもそも、根源的な感情である「怒り」を無くしてしまうことはできないという。
しかし、「怒らない」といった「我慢」で乗り切ろうとすると余計なストレスが溜まる一方なので、「怒り」をコントロールする必要があるそうです。
具体的なコントロール方法としては、
その1:とりあえずスグに「怒り」を鎮めたい場合
⇒効果的なのが「つくり笑顔」
⇒心理学的に、一時的に脳がポジティブになり楽しい感情が生まれる
つまり、笑顔を作るだけで楽しい感情を生じさせることができるそうです。
その2:苦手な相手に対してのイライラを鎮めたい
⇒感情を切り離して近寄らない、側から離れるなどの行動に移す
このような「割り切った行動」を取ることで、脳は「怒りの対処がされた」と感じ、ストレスホルモンの放出を抑えてくれるそうです。
その3:「怒り」に対する魔法の手、『紙に書き出す!』
⇒脳の構造上、「怒り」を感じる部位と、「解決策」を練る部位は違う
⇒ムカッとした時など、怒りを感じる部位の方が瞬間的に反応する
⇒問題点を「紙に書く」ことで「解決策」を練る脳の部位がどんどん優位になる
つまり、紙に書くという作業をすることで、脳が、自然と問題解決へ向かわせてくれるそうです。
「冷静な時」なら当たり前の考えでも、怒っている時は、なぜかそれができない。
人間という生き物自体の特性として、こうした「脳の特徴」を理解しておくだけでも、「怒りを覚える側」も「怒っている人に対処する側」も役に立つ。
話は全く変わりますが、この吉田たかよし氏は、テレビで見ているときは、「ちょっとかわったおにいさん」ですが、経歴は、「灘中、灘高、東大、東大工学系大学院修了からのNHK入局」とすごい。
そして、NHKでのキャリアも、情報番組、野球の実況と多彩で、しかもNHKを退職後に北里大学医学部に学士入学して、最終的には、東大大学院を修了し医学博士号を取得しているというものすごい方だ。
本人の努力もあるのはもちろんであるが、万人が同じような努力をしたからと言ってできるわけではない。
この歳になっていまさらですが、自分の能力や特性を早めに知って、どうしたら社会の中で自分が一番輝くことができるのか、を見極めることが「人生をコントロールする」上では重要なことなんだな、と思いますね。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ517号より)
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