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信頼性の高い科学的根拠(エビデンス)

JUGEMテーマ:日記・一般

 

月並ですが、世の中には、「体にいい食べ物」情報が溢れています。

例えば、少し古い話ですが、2003年頃に「眼に良い食べ物」として、ブルーベリーが一時大ブームになっていました。

たぶん、火付け役は、「みのもんたのおもいっきりテレビ」(日テレ)、「あるある大事典」(フジ系列)、「ためしてガッテン」(NHK)といったテレビ番組でしょう。

 

こうした番組で取り上げられる「体にいい食べ物」の場合は、多くは、「単独の研究データ」です。

ただ、単独の研究データは、後の研究で「それは間違い」と否定されることもしばしばで、これは私たちも、人生経験の中で経験してきていることです。

 

単独の研究データを簡単にひっくり返されないためには、「メタアナリシス」という手法が、良いそうです。

ちなみに「メタアナリシス」とは、「バイアスや偶然の影響を最小限にするための解析方法」です。

詳しくは、専門書に譲りますが、要は、

「主観や先入観にとらわれれず、現存する全ての研究データを集めてきて、系統立ててまとめる」という手法です。

 

なお、大学の卒業論文を含めて「研究」というものに関わったことがある方なら、これも「常識」ですが、「新たな説」を唱える場合、「科学的根拠(エビデンス)」が問われます。

当たり前ですが、科学的根拠には「強い根拠、弱い根拠」があり、一般的には、

●専門家による個人的な経験談や科学的根拠に基づかない意見

●観察研究

●ランダム化比較試験

●メタアナリシス

の順番で、科学的根拠の信頼度が高いとされています。

 

そりゃそうですよね。

「健康」という点で考えれば、「専門家の経験談」といっても、それは、「その人だけに当てはまったケース」かもしれませんし、そもそも「私の経験では・・・」と言っても「何例中の何例か」といったデータが示されなければ、「公に説明する」場合は、信頼度が下がります。

 

また、「〇〇を食べるとこうなる」という「観察研究」も、例えば「〇〇を食べる人は、運動も比較的多くやる」といった別の要素が複数あれば、「○○を食べた結果こうなりました」と本当に言えるものかどうか、これも科学的根拠としての信頼性が弱い訳です。

 

自虐的になりますが、私のマネジメントに関するコラムも、多くのケースは「一般的にも当てはまる事例」と思って書いていますし、ある程度、「経験に基づく感覚(笑)」では、「概ね正しい」と信じています。

しかし、「論文」として捉えると、せいぜい「経験談や観察研究」レベルであり、その道の専門家を相手に主張するとしたら、「ランダム化比較試験」や「メタアナリシス」を根拠にしなければ、「感想に毛が生えた程度」の扱いになってしまうでしょう。

 

さて、この「最強のエビデンス」と言われる「メタアナリシス」を用いた「体にいい食べ物」に関する書籍が今ベストセラーになっています。

本のタイトルは「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」(東洋経済新報社:20184月)で、著者は、カルフォルニア大学ロサンゼルス校(内科学)の津川友介助教授です。

 

この本によれば、「世界中の研究で『これは体に良いだろう』と分かっているものは5つある」そうで、それは

◆魚

◆野菜・果物

◆精製されていない茶色い炭水化物(そば、雑穀類、全粒粉など)

◆ナッツ類

◆オリーブオイル

です。

 

これらの食品がどのように効果的なのかの詳細は、津川先生の著作に譲りますが、脳卒中、動脈硬化、心筋梗塞、糖尿病、大腸がんなどのリスクが下がるそうです。

 

この5つの食品の摂取方法ですが、例えば「特定の○○という魚」ではなく、「魚全般」、「野菜全般」というように大くくりで摂取することが大事だそうです。

(というか、私見ですが、たぶん、メタアナリシスの場合、研究データを系統的にまとめて解析するので、「究極の魚」「究極の野菜」というデータがないのではないかと思います)

 

この「大くくりでの摂取」ですが、ポイントは「栄養成分」ではなく「食品全体」ということです。

要は、栄養成分より食品全体の方が効果があるそうです。

確かに、ビタミン剤などは、サプリで集中的に摂っても、大部分は、体外に排出されてしまい、りんごやみかんといった食べ物で摂取した方が効果的、とは昔から言われていますよね。

 

また、「摂取カロリー信仰」も少し改めた方がよいそうで、「炭水化物の質」に拘ったほうが良いそうです。

つまり、ダイエットの際に注目される「炭水化物」についても「精製されていない茶色い炭水化物」を摂取すれば、体重は増えないそうです。

(※精製された炭水化物とは、白米やラーメン、パスタやうどんなど)

 

話を「科学的根拠の信頼性」に戻しますが、世にあふれる「新説」をこうした観点を頭に入れて考察すれば、「これは気休めレベルの話だな」とか「信頼性が高い話だな」という算段が付きます。

筋道を立ててものごとを考えるという点で重要ですね。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ602号より)

 

 

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author:有賀正彦, category:一般コラム, 13:46
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