RSS | ATOM | SEARCH
北海道胆振東部地震による停電に関する北海道電力の責任

JUGEMテーマ:ニュース

 

201896日午前38分に発生した北海道胆振東部地震から、3日間が経過した。

厚真地区の土砂崩れにより、行方不明になって安否が不明な方がいるので、「事態は収束した」とはとても言えないが、離島を除く全道の停電は、ほぼ解消し、地下鉄、バス、JRなどの公共交通網も徐々に正常運転に近づいているので、北海道全体で捉えれば、日常生活に戻りつつある。

 

地震発生の日の全道停電による北海道経済の麻痺状態の時のことを思えば、北海道電力をはじめ、通信、ガス、水道などのライフライン、公共交通、飲食といった日常必需品産業に携わる方の昼夜を惜しんでの復旧活動は、頭が下がる思いです。

 

しかし、「災害だから仕方がない」と言ってしまえば、それまでですが、この3日間で失われた実・経済損失や北海道、ひいては日本のインフラに対する脆弱性や信頼性低下といった世界に与えたイメージを含めた「損害」の元凶は、どう考えても、北海道電力でしょう。

 

話は変わりますが、私が、以前、「企業不祥事」について、そのメカニズムや組織に必要な再発防止策を論じた書籍を刊行させていただいたが、その経験から言えば、世の中は「言論の自由」といっても、「市場経済」の原則があり、なんだかんだいって、大手企業に対しては「言いたいことを言いまくれない」土壌があります。

私が刊行した本の出版社は、商業雑誌も多数出しており、大手企業は「広告主」でもあるので、私が「決して暴露本ではなく、ニュース報道された事実をもとに分析している本だから」と編集にかけあっても、ゴーサインが出なかった記述は、何カ所もありました。

 

そのようなわけで、今回の地震による全道の停電騒動については、北海道電力の無策が招いた大事故だとわかっていても、どうせ、テレビも、新聞も、あまり過激な糾弾はしないだろうな、と思っていました。

 

しかし、201899日付の北海道新聞が、

「胆振東部地震 北電の責任 極めて重い」

という見出し記事を、掲載していました。

 

少々長くなりますが、以下に、記事を引用(一部要約)します。

 

北海道胆振東部地震は一時、道内全域が停電となる「ブラックアウト」を引き起こした

◆(ブラックアウトは)苫東厚真火力発電所が運転を停止し、稼働中だった他の発電所も連鎖的に止まったのが原因

交通機関や病院をはじめ、暮らしに不可欠な都市機能が突然まひし、道民を不安に陥れた

大地震への十分な対策を取らなかった北電の責任は極めて重い

◆全面停止を避けるには、電源を分散させ、一つの発電所が止まってもバックアップできる態勢を築いていなければならない

北電の場合、道内の消費電力のほぼ半分を苫東厚真1カ所で供給している

不測の事態が生じれば、待機中の発電所ではカバーしきれず、ブラックアウトに直結することは事前に分かっていたはず

苫東厚真では3基の発電機全てが地震で使えなくなった

北電は「3基とも損壊し、長期間止まることは想定していなかった」と言うが、認識が甘いのではないか

◆地震発生時、本州の電力会社からの支援機能が働かなかったのも問題

来年には石狩湾新港の天然ガス火発の稼働と北本連系線の増強が予定されている

北電は、電源の分散に加え、北本連系線の技術的な障壁の解消も急いでほしい

運転停止中の泊原発は停電の影響で、使用済み核燃料プールを冷却する外部電源が一時喪失した

9時間半後に外部電源が復旧し、大事には至らなかったとはいえ、徹底した検証が不可欠

(引用ここまで)

 

北海道新聞が記事で述べていることに激しく同意です。

私の自宅は、せいぜい、冷凍していた海産物がダメになったのと、アイスクリームがダメになったぐらいですが、食材を保存している飲食店や卸問屋、人工透析や人工呼吸器など生命にかかわる病院、交通機関はもちろん、商業施設や一般の会社も停電による休業補償など、北海道経済への被害は甚大(環境影響も大きい)で、北海道電力に損害賠償請求してもいいのではないかと思います。(実際は、天災等による免責事項があると思いますが。)

 

そもそも、電力供給量と需給量バランスが崩れれば、発電所の負荷の問題より、停止することがシステム上の必然であるのなら、故障により発電ができなった場合(つまり供給ストップ)に、事前に電力会社で優先順位を決め、需給先(我々消費者)に事前通知して、送電を即座に遮断するシステムを構築しておくべきだったと思います。

技術的なことはわかりませんが、素人目線で考えて、地震が発生して、苫東厚真発電所に異常が発生した時点で、即座にあらかじめ決めた優先順位で送電を遮断すれば、「全道停電」という異常事態にはならなかったはずです。

 

それにしても、北海道新聞は、地元の大企業であり、スポンサー収入などで利害関係がありありの北海道電力の責任に鋭く切り込んだと思います。

今後は鋭く問題点を提起するだけでなく、「どのように問題が検証され、再発防止や今後の対策が計画され実行されているのか」についても、追跡取材して欲しいと思います。

 

 

 

【好評発売中!】
『ちょロジ ニュースで学ぶ
7
つの思考法』(パブラボ刊)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4434176552/bloglogcom-22/ref=nosim/

【よかったらメルマガ読者登録お願いします♪】
(パソコンでアクセスしている方)

author:有賀正彦, category:ニュースを題材にした話, 14:25
comments(1), trackbacks(0), - -
Comment
管理者の承認待ちコメントです。
-, 2018/09/09 6:47 PM









Trackback
url: http://blog.logcom.jp/trackback/867553