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建築現場における「境界杭」に対する施工会社の認識

JUGEMテーマ:ビジネス

 

建築設計事務所や測量会社、施工会社において、感覚的ですが、地域住民とトラブルになるケースとして、

◆工事に関するもの(時間帯、騒音、振動など)

◆境界杭に関するもの

が多いように感じます。

 

前者は、最近の元請けさんは、品質や環境のISO規格を導入していたり、コンプライアンス意識が高いので、工事開始前に、近隣住民への説明会、個別のあいさつや工事看板などを計画的に実施しているケースが多く、「何も考慮せずにいきなり工事が始まっている」というケースは少ないと思います。

 

ただ、民間建築の場合、現場代理人が、現場を掛け持ちしていて、四六時中、現場にいないため、現場レベル(下請けの協力会社)では、近隣とプチトラブルが発生しています。

よくあるのは、作業時間や道路使用、資機材や廃棄物、残土の管理に関するものです。

作業時間は、民家密集地であれば、通常、8時〜18時でしょう。

7時台からの作業をしていれば、たちまち、苦情が出ます。

また、工事用車両を無造作に駐車したり、その日の作業終了時に作業現場に整理整頓されずに資機材等が置かれていると、これも、苦情の対象となります。

 

元請けがしっかり、協力会社を管理していれば、起こり得ないことなのですが、現実には、意外と、こうした近隣トラブルは多いです。

 

また、後者の「境界杭」ですが、こちらも、よくトラブルが発生しています。

「境界杭」とは、ご存知の方も多いと思いますが、境界杭には、

・敷地と道路や隣地との境界を確認するときに境界ポイントを示す目印

・境界杭の材質に決まりがなく、石杭、コンクリート杭、金属杭、金属標、金属鋲などがある

・刑法262条の2では、土地の境界を認識できないようにした者は、 5年以下の懲役又は50万円以下の罰金

・勝手に境界杭を撤去すれば、刑事罰となる

といった規定があります。

 

しかし、施工上の都合で、「境界杭」が邪魔になり、一時的に「引き抜いて仮杭」を設置することがあります。

この場合、ふつうに考えると、「境界杭を抜いて仮杭を設置する際に利害関係者全員の立会と同意」が必要になります。

しかし、施工会社の元請けも協力会社の現場作業員も、このことをしっかり認識しておらず、よく、トラブルになっているケースを目にします。

 

現場作業者の言い分は「この場所に境界杭があったから仮杭を代わりに打った」とよく言うのですが、これでは「トラブル」になります。

なぜなら、「仮杭が元々の境界杭と同じ位置に設置されたのか、誰にもわからない」からです。

つまり、必ず、利害関係者の立会が原則、必要になるわけです。

 

近隣住民が、元請け施工会社(ISO取得組織の場合)のISO認証機関に直接、苦情をいうと、ISO認証機関は、認証組織を通じて聞き取り調査をして、マネジメントシステムに不備がないかチェックするはずです。

しかし、感覚的には、組織はこうしたトラブルに対する再発防止策は完璧に実施されず、近隣へのお詫びや現場作業者への注意といった「処置レベル」にとどまっていおり、認証機関もその対応でOKしている気がします。

 

環境ISO取得の「環境管理」も「大気、水質、振動、騒音、土壌、化学物質・・・」といった従来型の環境管理ばかりで、景観や近隣住民の「住環境への影響」といった面は、あまり重視していませんし、中には「それは環境マネジメントシステムの適用範囲ではない」とのたまう方もおられて驚きます。

ISO900114001規格が2015年版になり「事業とマネジメントシステムの統合」が言われていますが、こうした「近隣トラブル」のような実生活とも深くマネジメントシステムを関与させなければ、社会の中でのISO認証の価値は低下はしても向上することはないでしょう。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ597号より)

 

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 07:51
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