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2018年6月13日に公布された改正食品衛生法

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食品安全を確保するための法律に「食品衛生法」があります。

この食品衛生法ですが、「平成30613日(水)に食品衛生法等の一部を改正する法律が公布されました」と厚生労働省のウェブサイトで明らかにされていました。

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000197196.html

 

厚生労働省のウェブサイトから抜粋編集形態で、改正の要点について整理しておこうと思います。

 

《改正の背景》

◆前回の食品衛生法等の改正から約15年が経過し、世帯構造が変化した

◆世帯構造が変化し、調理食品、外食・中食への需要の増加等の食へのニーズが変化した

◆具体的には、輸入食品の増加など食のグローバル化が進み、食品を取り巻く環境が変化した

◆都道府県を越える広域的な食中毒の発生や食中毒発生数は下げ止まっている(年間約2万人)◆食品による健康被害への対応が喫緊の課題である

2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催や食品の輸出促進を見据え、国際標準と整合的な食品衛生管理が求められている

 

《改正の概要の趣旨》

◆日本の食をとりまく環境変化や国際化等に対応し、食品の安全を確保するため、広域的な食中毒事案への対策強化

◆事業者による衛生管理の向上、食品による健康被害情報等の把握や対応を的確に行う

◆国際整合的な食品用器具等の衛生規制の整備、実態等に応じた営業許可・届出制度

◆食品リコール情報の報告制度の創設等の措置

 

《改正の概要》

1)広域的な食中毒事案への対策強化

国や都道府県等が、広域的な食中毒事案の発生や拡大防止等のため、相互に連携や協力を行うこととするとともに、厚生労働大臣が、関係者で構成する広域連携協議会を設置し、緊急を要する場合には、当該協議会を活用し、対応に努めることとする

 

2)HACCP(ハサップ)に沿った衛生管理の制度化

原則として、すべての食品等事業者に、一般衛生管理に加え、HACCPに沿った衛生管理の実施を求める。ただし、規模や業種等を考慮した一定の営業者については、取り扱う食品の特性等に応じた衛生管理とする

HACCP:事業者が食中毒菌汚染等の危害要因を把握した上で、原材料の入荷から製品出荷までの全工程の中で、危害要因を除去低減させるために特に重要な工程を管理し、安全性を確保する衛生管理手法。先進国を中心に義務化が進められている)

 

3)特別の注意を必要とする成分等を含む食品による健康被害情報の収集

健康被害の発生を未然に防止する見地から、特別の注意を必要とする成分等を含む食品について、事業者から行政への健康被害情報の届出を求める。

 

4)国際整合的な食品用器具・容器包装の衛生規制の整備

食品用器具・容器包装について、安全性を評価した物質のみ使用可能とするポジティブリスト制度の導入等を行う

 

5)営業許可制度の見直し、営業届出制度の創設

実態に応じた営業許可業種への見直しや、現行の営業許可業種(政令で定める34業種)以外の事業者の届出制の創設を行う。

 

6)食品リコール情報の報告制度の創設

営業者が自主回収を行う場合に、自治体へ報告する仕組みの構築を行う。

 

7)その他(乳製品・水産食品の衛生証明書の添付等の輸入要件化、自治体等の食品輸出関係事務に係る規定の創設等)

 

(以上、厚生労働省のウェブサイトより、引用編集)

 

上記に挙げた改正点で、気になるのは、「HACCPに沿った衛生管理の制度化」です。

法律によると、「原則として、すべての食品等事業者に対し、HACCPに沿った衛生管理が制度化」されます。

つまり、「全ての食品等事業者(食品の製造・加工、調理、販売等)が衛生管理計画を作成」することになります。

いわゆる「パパママ食堂」と呼ばれる零細事業者も例外ではありません。

 

整理すると、

HACCPに基づく衛生管理》

◆対象事業者:

・事業者の規模等を考慮

・と畜場

・食鳥処理場

◆管理方法:

コーデックスのHACCP7原則に基づき、食品等事業者自らが、原材料や製造方法等に応じ計画を作成し、管理を行う

 

HACCPの考え方を取り入れた衛生管理》

◆対象事業者:

・小規模事業者

・当該店舗での小売販売のみを目的とした業態(菓子製造、豆腐製造、食肉/魚介類の販売 等)

・飲食店、給食施設、そうざい・弁当の製造 など

◆管理方法:

各業界団体が作成する手引書を参考に簡略化されたアプローチによる衛生管理を行う

 

大規模事業者やチェーン店は、すでに対策を講じていると思いますが、日本の該当事業者は90万事業者ともいわれ、小規模事業者では、対応するのが大変だと思います。

例えば、農家のおばちゃんが作ったお惣菜がよく道の駅に出荷されていますが、こうした零細事業者も「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」が法律的には要求されるわけです。

「お金を儲けなければ対象外だろう」という発想で「試食ならセーフ」と言われる方もいるかもですが、おそらく法律の趣旨からすれば、不特定多数に提供されることから、販売せず、試食であっても該当するでしょう。

 

実際の管理監督は、所轄の保健所が行うことになるので、運用レベルは、バラつきがあると思いますが、いずれにせよ、すべての事業者が対象になることから、今まで経験則で食や食品を提供してきた事業者にとっては、「論理的な衛生管理による説明責任」が要求されるので、なかなか大変なことではないか、と思います。

今後の動向に注目です。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ598号より)

 

 

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author:有賀正彦, category:経営・ビジネスに関する話, 06:54
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