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環境マネジメントシステム(ISO14001)の自己宣言の信頼性

JUGEMテーマ:ビジネス

 

ご存知の方も多いと思いますが、環境マネジメントシステム規格(ISO14001)は、主要な用途としては「第三者審査機関における認証のための要求事項(規格)」です。

つまり、認証を取得したい組織が、顧客要求や社会的イメージアップといった目的において「第三者認証」が必要になった場合、第三者機関(認証機関)に審査してもらうための基準となる規格です。

 

マネジメントシステム監査費用は、規格にも寄りますが、基本的には、従業員数、業務の複雑性、環境負荷、本社以外の外部事業所の数・・・といった要素によって、審査工数が変わるので、一概には言えませんが、「上場企業に対する監査法人による会計監査費用」と比較すれ安価です。

しかし、大企業で、こうした必要は「必要経費」として割り切って予算計上できる組織は問題ないですが、今の時代は、従業員規模が30人未満の会社であっても、業務内容によっては、「マネジメントシステム認証」が顧客などから要求されているケースも多く、事業規模の小さな組織にとっては、実質的なマネジメントシステム体制を整えることも大変ですが、目の前の「審査費用」も頭痛の種となっています。

 

ただ、環境マネジメントシステム(ISO14001)の場合は、規格で「自己宣言に利用できる」旨が記載されています。

「自己宣言」とは、文字通り、

「第三者機関による審査を受けて認証を得ることなく、自ら企画への適合性を宣言」

することです。

 

言わずもがなですが「第三者機関による認証」と「自己宣言」ですが、もちろん、前者の方が、信頼性があります。

第三者機関は、定期的に認定機関(日本の場合は、公益財団法人日本適合性認定協会(JAB))による審査を受けており、認証機関の経営状態、審査内容、審査要員の確保、公平性・公平性確保の状況・・・といった項目についてチェックされているので、認証機関が発行した「認証書」には、一定の信頼性が担保されています。

 

一方、自己宣言は、「第三者機関への審査費用が掛からない」という最大のメリットはありますが、自らが「ISO14001に適合しています」と宣言するので、仮にすばらしい体制でシステムが動いていても、「信頼性」という点では、ぐーんと落ちます。

実際、自己宣言した組織が、顧客や消費者から問い合わせがあった場合、適合性の証明に必要な、例えば、「内部監査やマネジメントレビューの結果」や「環境目標の取組状況に関する記録」を提示する必要があり、仮に「ぜんぜんできてないじゃん」という状態であれば、信頼性はガタ落ちでしょう。

 

したがって、多くの場合、「自己宣言」する組織は、

1)環境マネジメントシステムを構築し、認証が必要とする状況が発生した場合にすぐに審査を受け認証取得できる状態を維持しておき、専門機関(非認証機関)に適合証明してもらい自己宣言する

2)一旦、第三者機関による認証を取得したのち、「自社運用」という位置づけで、自己宣言に切り替える

というパターンが多いです。

 

要は、

・「認証機関ではない専門家に適合していますよ」と保証してもらって、自己宣言する

または、

・「認証取得後、もう自分たちでシステムを自主運営できるから」認証は辞めて自己宣言する

というケースです。

 

後者のパターンは、2000年前後に「自治体の環境マネジメントシステム認証」が少しブームになった際に取得した自治体が、その3年後、あるいは6年後に認証を返上して「自己宣言」しているケースが多いように感じます。

ただ、現実には、日本人の性格か、「外部からの監査が入らなくなるとなーなーになる」という面が強いようで、うまく運営できていない組織が多いと聞きます。

 

自らの組織が「自己宣言」する、あるいは、取引先(協力会社)に、環境マネジメントシステムの体制を要求されている組織、または、取引先にISO14001相当のマネジメントシステムを要求する組織は、その組織の「自己宣言」が「どのように信頼性を確保しているのか」を確認・理解しておくことがポイントとなるわけです。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ568号より)

 

 

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author:有賀正彦, category:経営・ビジネスに関する話, 05:44
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