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企業目的は利益追求ではない

JUGEMテーマ:ビジネス

 

仕事を通じて経営者の方と話す機会が多い。

経営者に「企業の目的は何ですか?」と聞くと、よくある回答のキーワードとして、

「利益を出すこと」

「社会貢献すること」

「顧客満足を高めること」

「組織で働く人々の生活を守ること」

といった話になる。

 

仕事で経営者の方と話す場合は、「企業経営の目的はこうあるべき」と上から目線でアドバイスや説明をするわけではなく、経営者のお考えを聞くことにあるので、上記で挙げられたようなキーワードが出てきて説明を受ければ、「なるほど〜」と立場で経営者の企業経営に対する思いをお聞きし、経営方針にどのように反映されて、事業計画へどのように展開しているかといった整合性を確認させていただいている。

 

こうした聞き取り作業をしていく中で、経営者が、実際に指示を出し取り組んでいる事があるのに事業計画に反映されていなかったり、経営に対する思いやポリシーが実際の事業活動に十分反映されていないといった「企業経営に対する思いと実態のギャップ」に話のやり取りの中で(インタビューを通じて)「気づき」があれば、双方にとって有意義なことだと思う。

 

話しを冒頭で触れた「企業経営の目的は何ですか?」について、「経営学の神様」と言われるピーター・ドラッカーの著書「現代の経営」で確認してみた。

するとドラッカーは、

 

”事業体とは何かを問われると、たいていの企業人は利益を得るための組織と答える。たいていの経済学者も同じように答える。

この答えは間違いなだけではない。的はずれである。”

”もちろん、利益が重要でないということではない。利益は、企業や事業の目的ではなく、条件なのである。また利益は、事業における意思決定の理由や原因や根拠ではなく、妥当性の尺度なのである。”

 

と説明していた。

 

つまり、要約すると、

◆「利益を出すために会社がある」のではない

◆社会的な役割を果たすために会社がある

◆しかし、利益が出なければ企業活動を継続できない

◆「利益は継続して社会の役に立つための条件」である

◆利益は事業活動が、社会的に意味のあるかどうかを判断するための「尺度」である

ということであろう。

 

反社会的な事業活動でない限り、通常の企業活動は、社会的に誰かの役に立つために存在している。誰かの役に立っているとしても、市場原理として製品やサービスを享受する「顧客」に選ばれ続けなければ利益は出ないわけで、企業経営として存続しない。

そう考えると、顧客から選ばれ続けるためには、コンプライアンスに考慮しながら顧客満足度を向上させていくしかない。

 

では、顧客満足を向上させるためには、何をしていけばいいかと考えると「事業活動に必要な業務プロセスを明確にし、それらのプロセスやシステムを絶えず継続的に改善する」しかない。

 

話しが少し逸れますが、マネジメントシステム監査で、経営者にインタビューする定番項目として「内部監査」がある。

ざっくりいえば、内部監査は、経営者が決定した経営方針を達成するために必要とされた事業活動をする上で必要なプロセスやシステムが適切かつ有効に機能しているかどうかを、組織自らチェックしてその結果を経営者に報告し、経営者はその報告を通じて経営方針、マネジメントシステムおよび経営資源を見直す材料とする役割がある。

 

「御社の内部監査は社長が期待する成果を上げていますか?」と聞くと、マネジメントシステムの継続的な改善に関心の強い経営者は、たいてい「内部監査の質を上げたい」とおっしゃる。

ただ、それを部下に指示すると、「内部監査の質を上げて欲しいのに監査員の数ばかり増やして質が上がっていない」という声をよく聞く。

現場サイドに「社長は監査の質を上げて欲しいのに新規の監査員教育ばかりで監査員の人数は増えているけど監査レベルは上がっていないって言ってましたよ」と伝えると、「全社員に当事者意識をもってもらうために係長以上には、監査員講習会を受講させる教育体系にしているという。

 

外部の立場で客観的に捉えれば、現場サイドの考えもわかるが、経営者が期待する成果が内部監査で上がっていない、というのだから「内部監査プロセスが有効に機能していない」わけで、その原因をきちんと究明して対策をとらないとダメだ。

意外と内部監査で「内部監査プロセスの適合性は監査していても、有効性は監査できていない」という組織は多い。

内部監査の質を上げて、内部監査プロセスの有効性を確認することを、特に大きな組織はやって欲しい。

意外と「教育体系が確立している組織」(例:巨大企業や巨大自治体)ほど、「内部監査員教育」とその後の「内部監査」が「行事化している」のが現実なので注意が必要である。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ512号より)

 

 

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author:有賀正彦, category:経営・ビジネスに関する話, 07:41
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