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神戸製鋼所などの企業不正に関するISO認定機関トップのインタビュー記事

JUGEMテーマ:ビジネス

 

20171225日の時事通信が、神戸製鋼所や三菱マテリアルなど大企業のデータ改ざん問題で世間を賑わしている今、日本のISO認定機関トップのインタビュー記事を掲載していました。https://www.jiji.com/jc/article?k=2017122500712&g=eco

 

記事は、組織の品質認証審査などマネジメントシステム審査を行う第三者機関(認証機関やISO審査機関と呼ばれる)を評価する日本適合性認定協会(通称JAB:認定機関)の飯塚悦功理事長に、時事通信社の記者がインタビューしたものでした。

 

記事では飯塚理事長のコメントとして、

◆短期的で狭い範囲の利益を見て、長期的なメリットを軽視していることが一因

◆現場任せにせず、経営陣が品質管理の重要性を認識することが必要

◆昔ながらの経営スタイルで、結果としてちゃんとモノができればいいだろうと考えている経営者がいる

◆海外との取引が増えている今は、結果だけではなく、プロセスまで全部説明して初めて信頼してもらえる

◆本当にこのルールでいいのかと感じるのであれば、(安全な製品をつくるという)目的との整合性について再検討すべきだ

◆ルールを勝手に破るような組織は(企業と社会両方にとって)非常に危険だ

といったことを掲載していました。

 

飯塚理事長のおっしゃられたことは、まさにその通りだと、私も思います。

ただ、飯塚理事長のおっしゃっていることは、これらの不祥事が発生している大企業経営者であれば、「結果がOKというだけでなくそこに至るまでの説明責任が重要なことはわかっている」、「自分たちで決めたルールを守れない組織はくるっていることは自覚している」など「言われなくてもわかっている。そうしたいし、そうするべきなのはやまやまだけど。。。」というのが本音ではないでしょうか。

 

「では、それがなぜできない経営者がたくさんいるのか?」は、別の機会に譲るとしますが、認定機関のトップのインタビュー記事ですから、世間的には、この記事を見て感じるのは、

「なぜ、ISO審査機関は、長年にわたって続けられている不正を見抜けないんだ」

「なぜ、認定機関は、ISO審査機関の審査をもっと厳格化させられないんだ」

という疑問の声の方が大きいでしょう。

 

あくまでも私見ですが、現在のISO認証審査(認証機関が組織を審査する審査)では、不正は、ほとんど検出できないと思います。

「組織の担当者が、適用法規制の解釈を誤って運用していた」というような事例は、ISO認証審査の中で見つけることは、可能です。

また、「顧客要求の製品基準や社内の検査基準を満たしていないのに誤って合格扱いにされ出荷していた」という事例も、ISO審査の中で見つけることは可能でしょう。

 

しかし、組織自身が不正を認識して「結果として実質上の問題がないからデータを修正(改ざん)して記録を作っておこう」的な不正は、まず、現状のISO審査で見つけることは無理です。

私の腹案ですが、「ISO審査機関は、審査前のインプット情報を増やす」しかないと思います。

具体的には、例えば、ISO審査機関は、どの企業や事業所を認証しているのかウェブサイトなどで公表されています。

定期審査は、毎年、ほぼ決まった時期に実施されますので、ウェブサイト上で「〇月〜△月に計画されている審査先リスト」として公開し、「当該審査先に関する利害関係者の皆様にパブリックコメントを募集する」仕組みです。

利害関係者として、社員、顧客、協力会社、株主、エンドユーザー、近隣住民・・・などからいろいろな情報が集まると思います。

そうした情報を基に審査計画し、審査を実施すれば、「単なる御用聞き審査」だけでなく、「利害関係者の疑問にも応えられる突っ込んだ審査」が可能だと思います。

 

上記の「私的腹案」は一例ですが、認定機関としては、こうした昨今の「不正が認証審査で検出できていない」という世間の声(期待)に応えるような対策を何か考えているか、しっかり、認定審査で確認する必要があるでしょう。

ISO認証制度は、国際的な規格で世界各国で活用されているわけで、日本の認定機関として、世界の認定審査(認証機関を審査)や認証審査(組織を審査)のあり方を提言して信頼性を高めるような活用がもっと必要だよな、と思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ574号より)

 

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 08:41
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