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マラソン復活のカギは急激なペースアップへの対応力とレース戦略

JUGEMテーマ:スポーツ

 

84日に開幕した「陸上の世界選手権ロンドン大会」の男女のマラソンが終わった。

結果は、ご存知の通りで、1995年大会以来、22年ぶりに男女とも「入賞なし」という結果に終わった。

 

ただ、男子マラソンは、世界との差が開いたといわれて久しいし、10数年間、高岡選手がマークした日本最高記録が更新されていないことから、「今回もメダルは厳しい」と言われていたこともあったせいか、「よくやった!!」という感想を持ったマラソンファンが多かったのではないかと思います。

 

女子マラソンに関しては、3月の名古屋ウィメンズで、初マラソンで2時間21分台の日本歴代4位の好記録を出した安藤友香選手やマラソン2回目で2時間23分台の記録を出した清田真央選手が「若さを爆発するのでは」と期待されましたが、こちらは、結果的には、残念な結果になってしまいました。

 

レース後のインタビューで、つくづく感じたのは「日の丸を背負って走ることはしんどい」ということです。

私が若い頃の同世代の日本代表選手も、「最近の若者は、日本代表という重荷を背負わずに、楽しんで走ることができる」と評されました。

しかし、清田選手も安藤選手も「応援してくれた人に申し訳ない」「ふがいない結果で悔しい」と語るし、川内優輝選手も「入賞できなかったので、許してくれない人がいるかもしれないが・・・」と「日本代表としての責任感」を重く感じて走っていたことがよくわかるコメントを発していました。

歳を重ねて涙腺が脆くなったのか、テレビ中継を通じて、これらのコメントを聞き、私は、不覚にも涙が出ました。

「一生懸命頑張ったんだから、胸を張って日本に帰ってきて欲しいし、次を目指してほしい!」と、強く思いました。

 

私の感想ですが、

◆中本健太郎選手

→いつも通りの「安定した」走りでさすが!!

ただ、この先、五輪、世界陸上、アジア選手権の日本代表になってもメダルは期待できない。

 

◆井上大仁選手

→独特のはねる走法は、冬場のマラソンでかつ、ペースメーカーがキロ3分設定の安定したレース展開なら、2時間7分台で走れる実力はあるのではないか。

しかし、極端なペース変化への対応は、現状、実力不足。

 

◆川内優輝選手

25キロ手前で、急にペースアップした先頭集団から離されたのは、いつもの展開。

ただ、今回は、今までのレース経験から得られた課題を可能な限り対策しており、立派!

特に、集団の先頭に出ず、中盤から後ろでペースの小刻みな上げ下げに慌てず対応して後半に備えて体力温存作戦をとったのは、作戦通りで素晴らしい。

しかし、5キロ1530秒前後のペースから5キロ1430秒ぐらいに急にペースが上がるペース変化への対応は、残念ながら、厳しかった。

個人的には、「現状、日本のマラソン第一人者」であることは間違いないから「東京五輪を目指してほしい」と思う気持ちは感情的にはある。

けれども、現実を見据えれば、2019年の世界陸上ドーハ大会、2020年の東京五輪は、猛暑は確実で「日本代表に成れてもメダル獲得は無理」。

したがって、「ウルトラマラソン世界最高記録や日本代表」といったフルマラソン以外の世界にチャレンジして「川内優輝第2幕」を開演して欲しい。

 

◆安藤選手、清田選手

→ポテンシャルが高いことは間違いない。

しかし、急激なペースアップへの対応訓練を積み、克服しなければ、ペースメーカーがいる冬のレースでは日本最高記録が狙えても、世界陸上や五輪での活躍は厳しい。

 

◆重友梨佐選手

→重友選手にとって縁があるロンドンの地で、リベンジしてほしかった。

しかし、冬のレースで、2時間234分にまとめる走力はあっても、数年前の8月の北海道マラソンでも後半はフラフラであり、川内選手同様、暑さ適性は無いと思われる。

 

というシロウト感想です。

(※単なるランニング愛好家が、勝手な感想を申して選手および関係者の皆様に申し訳ございません)

 

月並ですが、ケニア、エチオピア勢が、マラソンレースに本格参入するようになって「スピード勝負の冬場のレースでは勝てないけど、五輪や世界陸上といった夏場のマラソンなら日本選手も勝てるチャンスがある」と言われたのは、「もう昔の話」ということが改めてわかりました。

「暑さ対策」は、大事ですが、ケニア、エチオピア勢も「夏場は、冬のレースのように最初からキロ250秒」というハイペースでは飛ばしません。

問題は「急激なペース変化に日本人が対応できないこと」です。

つまり、勝つための対策は「急激なペース変化に対応できる脚づくり」です。

 

個人的には、ソウル、バルセロナ五輪で連続4位入賞の中山竹通選手の198712月の福岡国際マラソンの時のように、20キロ地点で1時間を切り、35キロ地点で、当時の世界最高を49秒上回るようなレース、または、高橋尚子さんが、199812月の気温30度を超えるバンコクアジア大会で、ハーフを1時間915秒で通過し、30キロ過ぎまで当時の世界最高を上回るハイペースで飛ばした時のような「いわゆる先行逃げ切りレース」という展開は、今の日本人には「急激なペース変化へ対応する対応力重視」のレース展開より、「一か八かの勝利の可能性」があったのではないかと、思います。

(もちろん、中盤以降、バテテ途中棄権や大失速レースのリスクも大ありですが)

 

今回のレース戦略は、基本、男女とも「中盤までは力を温存して、後半のペースアップに耐えて粘る」という戦略でした。

しかし、結果的には「急激なペースアップ」に日本選手は、誰も対応できませんでした。

仮に対応できていたとしても、その後の、2段階、3段階目のギアチェンジに対応できたでしょうか?

対応できたとしても、メダル獲得は想像できず、粘って入賞という2年前の女子マラソンの「伊藤舞」さんのような展開が限界ではないでしょうか。

 

これも月並みですが、瀬古利彦さんや高橋尚子さん、野口みずきさんのような「月間走行距離1200キロ」という「泥臭い練習」を含めて、練習方法とレース戦略の国レベルでの見直しが必要ではないかと感じた世界陸上のマラソンレースでした。

 

 

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author:有賀正彦, category:スポーツ・芸能に関する話, 13:09
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