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「誤配によりクワガタが全滅」した裁判の行方
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2014528日付の毎日新聞が、

「大阪府の昆虫採集家の男性が、宅配サービス「ゆうパック」の配達が遅れたことが原因で「荷物のクワガタ240匹が死にいたった」ことで、日本郵便を相手取り、19万2000円の賠償を求める訴えを大阪地裁に起こした」

ことを報じていました。

 

毎日新聞の記事によると、

(以下、引用抜粋)

◇男性は沖縄県の昆虫店の注文を受け、鹿児島県の奄美大島で「アマミノコギリクワガタ」を採集。201372日に、240匹を沖縄へゆうパックで送った

◇到着予定日の74日に届かず、男性が問い合わせたところ、郵便局側のミスで熊本県に誤配されたことが判明した

◇男性は奄美大島への返送を依頼し、男性側は76日に届いた時点で「クワガタは全て死んでいた」主張
◇男性が弁償を請求したのに対し、郵便局は死骸を預かり、同9日に「死骸の価値は0円」と弁償を拒否した

◇死骸を返すよう求めても「腐ったので廃棄した」と言われた

◇男性は「死体を防腐処理すれば標本として販売することもできた。『死骸だから0円』というのは不誠実」と訴えている

◇昆虫店への販売代金は1匹当たり雄1000円、雌600円で240匹分の代金の賠償を求めている
◇日本郵便側は、誤配したことは認めたが、男性に届けた時点で「7匹しか死んでいなかった」と反論。預かった死骸も240匹ではなく140匹だったと主張。

(引用ここまで)

 

ちなみに、ゆうパックの規定では、昆虫については、

「人に危害を与えない」

「死ぬ可能性があることを承諾する」

といった条件で、送ることができる。

 

このニュースを知って、まずわたしは、「内国郵便約款」を調べてみました。

https://www.post.japanpost.jp/about/yakkan/1-1.pdf

内国郵便約款の「159条」では、「郵便物の損害の検査」について規定されています。

そこでは、

「郵便物に当社の賠償すべき損害があると認められる場合において、郵便物の受取人又は差出人がその郵便物の受取りを拒んだときは、その郵便物を配達し、又は返還する事業所(以下「損害賠償検査局」といいます。)は、その者の立会いを求め、その立会いの下にその郵便物を開いて、損害の有無及び程度につき検査をします」

と規定されています。

 

このケースの場合、記事では、「郵便局が昆虫の死骸を預かり、死骸の価値は0円と査定」と報道されているので、おそらく、内国郵便約款に基づく「郵便物の損害検査」を行ったのでしょう。

ただ、約款にあるように「立会いの下」で検査を行ったのでしょうか?

 

また、約款に基づくと「損害調書」を作成することになっています。

仮に「死骸の価値は0円」と査定したとしても、「損害調書」をきちんと作成すれば、「死骸の数」や「その時点で生存していたクワガタの数」は明確になるのではないでしょうか。

男性が「240匹」と主張し、郵便局は「140匹」と主張していることから、あまりにもその数に大きな開きがあり過ぎます。

「立会いの下」でなかったとしたら、今の時代ですから、「デジカメ写真を撮影しておく」といった手段もあったと思いますが、郵便局側は写真撮影をしていたのでしょうか。

 

新聞報道だけでは、「荷主」と「郵便事業者」のどちらに軍配が上がるのか、判断がつかない部分もありますが、感覚的には、

◇誤配したこと

◇死骸を無断で捨てたこと

は郵便局側のミスであるのだから、荷主の「心情に配慮」して、郵便局側はもっと「誠意をもった対応」をするべきだったと思います。

「荷主に連絡がつかなかったため死骸が腐乱し業務に支障を与えたため破棄した」と郵便局側は主張していますが、「どのぐらいの期間、どのような連絡をしていたのか」「死骸をどのように管理していたのか」がまずはポイント(争点)になりそうです。

「クワガタは全滅」とはいえ「顧客所有物」なのですから、荷主が主張するように「標本にすれば価値があり売れた」わけですから「査定0円だから廃棄」は一方的で、顧客とのコミュニケーションに配慮が無さ過ぎな感じがします。

 

それにしても、荷主側(採集家)は、金額換算で「192千円」の損害賠償を求めているわけですが、おそらく裁判費用の方が高くつくでしょう。

しかし、裁判に持ち込んだということは、今後、同様の郵送をするケースでの「トラブル対応」のことを考慮したとしても、相当に「郵便局の対応に頭が来ていた」ということでしょう。

どのような判決になるのか注目したい。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ387号より)

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author:有賀正彦, category:ニュースを題材にした話, 11:37
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