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指定住宅性能評価機関
報道機関のニュースによると、構造計算書の偽造が判明した建物に対して、「住宅性能評価制度」による設計評価書が交付されていたと言う。
住宅性能評価制度とは、構造の安定(耐震性)や環境面、高齢者への配慮など9項目に渡り住宅の性能を証明するため、2000年に創設された。

評価書が交付されるためには、建築主が指定住宅性能評価機関に申請書類を提出し「設計段階」(設計)と「施工・完了段階」(建設)の2段階で検査をしてもらいそれぞれの段階に評価書が交付される。
住宅性能評価制度は、イーホームズや日本ERIなどの会社が話題となっている建築確認検査制度とは別に、住宅品質確保促進法に基づいて設計図などをチェックするなど別に詳しい検査を受けるため、信頼性が高いとされている。
昨年度は「設計」約16万3000戸、「建設」約11万戸に評価書が交付されていると言う。

構造計算書の偽造が判明した建物にお墨付きを出して指定住宅性能評価機関は「ビューローベリタスジャパン」。
事実はビューローベリタスが国土交通省に報告して判明したと言う。
ちなみに、ビューローベリタスは指定建築確認検査機関でもある。
現行制度では、建築確認(強制制度)機関と性能評価(任意制度)機関は1物件に対して両方を担当しても問題ないらしい
しかし、自分でOK(建築確認)出したものを、より詳細なプラスα(性能評価)のお墨付きを出すことに信頼性はあるのかな?と思う。

指定住宅性能評価機関はどのように認定(指定)されるのか調べてみた。
国交省のHPによると、
「指定住宅性能評価機関は、国交大臣が各都道府県に1〜3団体程度を指定することになっている」
そうで指定住宅性能評価機関の指定方針(要件)は住宅品質確保の促進等に関する法律(品確法第9条)より以下の要件を満たしていることとなっている。    
・評価員の数が建設省令で定める人数以上であること
・評価業務の実施計画が適切なものであること
・技術的・経理的基礎があること
・業務の公正・中立性が確保されていること
要は、上記が「指定される機関の能力(力量)」要件だ。
参考(指定機関の一覧)

では、住宅性能表示制度の評価員の条件はどうなっているのかと言うと概要は以下の要件を満たしていることととなっている。
・評価員講習を受け、修了試験に合格すること
・講習会受講資格: 一級・二級建築士、木造建築士または建築適合判定資格検定合格者
要は、上記が「評価員の力量」要件だ。

住宅性能表示制度は任意制度で、「性能評価」と「紛争処理」の二つの要素からなっている。
しかし、制度の目的は、消費者に対し住宅の性能を分かりやすく示すため、全国共通の尺度を提供することであるから、お墨付きには技術的な裏づけに基づく信頼性が要求される。
そうなると、「指定住宅性能評価機関」と「評価機関の評価員」の能力が継続的に担保されていなければならない。
上記の技術的要件は「1件の物件を評価する場合」の「点」であると思う。
市場原理の働く民間の競争では、短納期を要求され、限られた評価員で正確に評価する技術的要件の「面」が担保される仕組みが必要だと思う。

お墨付きを与える制度の問題が会計監査法人の件など数々と表面化している。
基準認証制度に関わるものとして、信頼性確保のために「認証(認定、評価、検査など)制度の本質的原因」は何かを考えて行きたいと思った。
author:有賀正彦, category:ニュースを題材にした話, 06:44
comments(2), trackbacks(4), - -
Comment
最近裁判で建築確認が取り消しになった横浜のマンション。
事業主はオリックスエステート
検査機関は東京建築検査機構
この会社は清水建設とオリックスが作った会社。

多くの民間検査機関は建設会社の資本が入っている。しかも住宅性能表示の審査もしている。
このシステム自体に問題が多すぎる。
横浜の地下室マンション訴訟, 2005/12/12 10:30 AM
一連の姉歯事件では、本質に無関係な、鶏を指して犬を罵る類が多すぎて、世の中が2チャンネル化しています。

良識あるブロガーのネットワークで冷静に考えたいものです。
よろしくお願いいたします。
, 2005/12/08 10:10 AM









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