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お雇い外国人(おやといがいこくじん)
「お雇い外国人」とはご存知のように、幕末〜明治初期に、日本政府や各自治体、民間において殖産興業のため欧米の技術や学問、制度を「輸入」するために雇用された欧米人のことである。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によれば(一部引用・抜粋)、当時、政府関係では、1872年時点で214人のお雇い外国人がいて、外国人を最も多く雇用していたのは工部省で、お雇い外国人採用制度開始から廃止までの15年間(1870年-1885年)の間に総計580人の外国人を雇っていたと言う。
最も多かった1874年には鉄道関係を中心に290人を数えたそうだ。
当時は、国全体が強くなるために、鎖国政策によって「失われた約300年」を取り戻すべく、戦略的に莫大な費用を掛けた事が想像できる

「制度や概念、ものの見方や発想、組織の仕組みや取組姿勢」が無いところに、そう言った事を根付かせることは、並大抵以上の資源を投入しなければ出来ない。
「無」から「有」を創りあげるのだから、当然だ。
ものごとを理解して継続するためには、形を単に真似しても身につかない。もちろん最初はわからずに「真似してみる」事から「実感する」と言う体験・経験をする必要がある。
経験を通じて学び、そこに「何故だろう、どうしてだろう」と言う発想が出てくるから、そのものごとの根本を理解しようとする。
それに関わる人々が「理解」したときは強い。発想が新たな発想を生み、自律的にどんどん進化していく。

ある中国や東南アジアに生産拠点を持つ企業の日系企業の総経理(社長)に「中国に現地法人を作ったときの苦労は何ですか?」と聞いたことがある。
まずは、「文化・習慣」だったと言う。
例えば「目視検査」。日本人の感覚であれば「目視する手元を明るく」する。
しかし、電気が無いような村から出てきた子もいて「明るすぎる」と言う。
また、仕事に対する姿勢。始業時間が8時半からであれば日本人は「8時半から仕事が開始(製品の生産開始)できるように8時から会社に来て資材のチェックや機械の始業前点検をする。
しかし、そんな習慣もない。
組立工程もそうだ。日本人の感覚であれば、次工程への半製品置き場にモノが合格表示つきで置いてあっても、明らかに異常があれば「これ大丈夫なの?」と前工程に確認するが、こちらでは「合格と書いてあるから作業をした」と、「何が問題なの?」と言う感覚。
工場だからもの(製品)は機械を持ち込めばある程度は生産できるのかな、と思っていたけど、機械のメンテナンスや製品の検査など人が介在する部分には「仕事に対する姿勢や思想」が大きく関わって来るんだなぁ、と思った。

総経理に「もっと人件費の安い国に生産拠点を移したらどうなると思いますか?」と聞いた。
そうすると、「逆にコストがかかるでしょうね」と言う。
「雨が降ったらお休み」の文化圏では、文化が違いすぎて、基礎的な教育コストが掛かってしまうようだ。

日本各地を回っていると、「自分達の置かれている現状を的確に捉えて戦略的に活動していない」ケースが多い。
形だけ導入したら「終了&あとはすべて動く」と大間違いをしている所が予想以上に少なくない。
小さな政府を合言葉に地方の独立性・独自性が叫ばれているが、「現状を的確に認識し、何が足りなくてどうしていけばいいのかを戦略的に計画」出来なければ、地方はどんどん遅れをとっていくことになると思う。
「行政区域にしばられた変なプライド」(もしかしたら、自分達の立場でものを見ているだけで、その後に起こる得ることが想像できないだけかもしれないけど)のみでものごとが動いているのであれば、とっても残念である。

お雇い外国人制度を採用した当時の人々の「的確な現状把握と認識・理解、先見性、決断力」によって現在の日本があるとするならば、先人達に感謝しなければならない、と思った。
author:有賀正彦, category:経営・ビジネスに関する話, 07:34
comments(2), trackbacks(3), - -
Comment
管理人です。
このたびはご意見いただきましてありがとうございました。
お雇い外国人についての書籍を、とのことですが、恐縮ですがあまりよく存じ上げません。

大石様も知っている情報かもしれませんが、
「ザ・ヤトイ―お雇い外国人の総合的研究」
嶋田 正 (編纂) 単行本 (1987/05) 思文閣出版
が手に入るものでは良いのかもしれません。
この程度の情報しかなくて申し訳ございません。
今後ともよろしくお願いします。 
管理人, 2006/03/28 4:32 AM
お雇い外国人についてですが、各分野で活躍した外国人の具体的名前と業績を知りたいのですが、参考になる本を紹介して頂けないでしょうか。お願いします。
大石脩而, 2006/03/28 1:50 AM









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