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ISOマネジメントシステム:認証範囲の表記と関連事業所の活動

JUGEMテーマ:ビジネス

 

組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISOマネジメントシステム認証制度がある。

 

このISOマネジメントシステムについて、最近、個人的に気になっている点を備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。

 

今回のテーマは、「認証範囲の表記と関連事業所の活動」について。

 

ISOマネジメントシステム認証制度では、組織が認証審査を通じてマネジメントシステム規格への適合性を証明されると適合組織として「登録証(認証文書)」が認証機関から発行されます。

また、同時に、認証機関のウェブサイトや認証機関が認定を受けている認定機関のウェブサイトを通じて、「適合組織」情報が公開(※公開を望まない場合は、認証機関を通じて非公開を申請)されます。

 

ISOマネジメントシステム認証を商取引の条件や取引先の選定基準にされている購入組織にとっては、「適合組織情報」を重要です。

ちなみに、私は、「健康診断」と「機密文書の溶解処理」を発注する際に「ISO適合組織」から選びました。

このように、適合組織情報は、「適合組織が外部に提供する製品またはサービス」が適切に表現されている必要があります。

 

つまり、原則的な考え方としては、「認証範囲の表記」は、「組織が提供する製品またはサービス」となります。

適合組織情報を見ていて気になるのは「その組織の内部プロセスがあたかも外部に提供される製品のように表記されているケース」です。

 

例えば、悪いかもしれませんが、「照明器具」を設計・製造している組織が認証されたとします。

その場合の認証表記は「照明器具の設計・製造」とするのが一般的です。

しかし、その組織には、本社と工場が4つあるとして、各拠点の活動を以下とします。

・本社:照明器具の設計、販売

・A工場:電球の製造

・B工場:ソケットの製造

・C工場:照明器具の架台の製造

・D工場:照明器具の組立

この場合、「電球」や「ソケット」を組織外部に製品として提供していれば、この組織の製品は、

・照明器具及び電球、ソケットの設計・製造

です。

けれども、「A工場で製造する電球」、「B工場で製造するソケット」は、「D工場で組立される照明器具の部品としてのみ製造される」ケースは、組織として外部提供される製品は、あくまでも「照明器具」で認証範囲の表記に「電球、ソケット」が記載されていれば、それは誤りとなります。

 

この場合、組織内部では、D工場にとって、A工場の電球やB工場のソケットは「製品」ですが、組織外部からすれば、電球もソケットも単なる「部品(半製品)」であって、製品ではありません。

稀に、認証機関が発行する登録証を見ると、「外部提供される製品ではないものが登録証に記載されているケース」があるので(要は、正確な認証範囲の表記ではない)注意が必要です。

 

ただ、日本の認定機関(JAB)が発行している

「マネジメントシステム認証に関する基本的な考え方−認証範囲及びその表記−」

(JAB NS512:2011

では、認証範囲の表記について、

 

(以下、抜粋)

認証文書に記載される認証範囲は、認証の利用者及び市場にとって、そのマネジメントシステムが信頼できるものであるかを判断するための重要な情報であり、認証の利用者が認証範囲に含まれる製品やプロセスを正しく理解できるよう、製品・サービス、プロセス、サイトなどに基づき正確かつ明確に表現される必要がある。

(引用ここまで)

 

との記載があります。要は、「認証範囲の表記は、認証の利用者及び市場に誤解を招くものではないことを確実にしてください」とは規定されていますが、「認証範囲の表記は、提供される製品またはサービスでなければならない」と、はっきり規定はされていません。

個人的には

「原則的に、認証範囲の表記は、組織の顧客や市場に提供される製品またはサービスであること」

とすべきと考えます。

登録証は、「認証範囲」と「関連事業所の活動」を表記できるので、上記の事例で考えれば、「各工場(関連事業所)で製造する製品」については、「関連事業所の活動」として登録証に表記すれば、明確になります。

 

このあたりの切り分け(認証範囲の表記と関連事業所の活動)が、認証機関によって異なるので、ある程度、IAF(国際認定フォーラム)文書で考え方や表記方法を統一させて欲しいものだと思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ713号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 12:24
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