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無知であるからこそ改革ができる・・・しかしその先は。。。

JUGEMテーマ:ビジネス

 

母国レバノンに逃亡し、日本だけでなく、世界的にすっかり「晩節を汚してしまった」感のあるカルロス・ゴーン氏。

レバノンにあるゴーン氏の自宅(日産の資産との噂もあるので不法占拠?)は、2020年8月4日のレバノンの首都ベイルートで現地時間の午後6時ごろに発生した倉庫火災による大爆発で被害を受けたとの報道もあったので、いまは、どうされているのでしょう。

 

さて、ゴーン氏が来日したのは1999年。当時の日産自動車塙社長がルノー傘下での経営再建を決断し、送りこまれてきたのが、当時、44才のゴーン氏でした。

ゴーン氏が日産リバイバルプランを計画する中で推進したのは、「クロスファンクショナルチーム」です。

業務改善を少しでも勉強したことがある人なら、当たり前の手法ですが、当時の日産は、「縦割り組織の弊害」による「部分最適組織化」でした。

要は、研究・開発、生産部門、購買管理、販売管理などの各部門が、経営不振の理由を押し付け合い、さらに意思決定が遅れるという状態になるのです。

一般的に、大組織が一度こうなってしまうと、組織の問題点に気づいていても、自らはなかなか変えられません。

そこで、外様であるゴーン氏が、大鉈をふるって各部門から若手のリーダーを集め、9つのクロスファンクショナルチーム(例:販売マーケティング、車種削減)を設置し、リバイバルプランを作成したのです。

 

では、これが、塙社長の肝いりで、若手を抜擢し、ゴーン氏と同じようなことを実施したら成功したのか?・・・おそらく、成功には至らなかったかもしれません。

経営改革のトップが、なまじ社内事情に精通していると「相手の立場をおもんばかる状況」が生じ、大鉈を振り下ろすことはできなかったでしょう。

つまり、大改革を行えば、胡坐をかいてきた部門や無駄な業務に関する人の職を奪うことになり「温情」が働くからです。

 

さて、話は少し変わりますが、組織の大改革を行うときに、「話し合いで決める」というのが、「民主的なやり方」で、私も「理想的」と思いますが、現実社会では「思い込ませて、しゃにむに突き進む」方法論が「うまくいくこと(成功)」(長い目で捉えると成功といえるか、倫理的によい方法なのか微妙なこともありますが)があります。

 

要は「このように行革を進めるのがベスト」と関係者を洗脳してしまうのです。

一般には洗脳の条件は、

◆沢山の選択肢を与えるが「同じ結論になるように誘導」する

◆短いフレーズの情報を繰り返しすり込み洗脳する

◆密室に閉じ込めて情報を遮断する

◆極限の恐怖を与える→開放する を繰り返す

◆自己否定感を埋める

です。

 

私が関係する組織では、この数年間で、捉え方にもよりますが「その組織が誕生して以来、大幅な業務改革」を行いました。

この組織の役員は、4〜6年の任期で入れ替わります。

一般的に、役員が外部招聘され、期間が限定されていると、「短期的な成果」に走ります。

 

この組織のトップは、

・事務方は、現場の事は知らなくてもいい

という業務方針を取っていたようです。

 

その理由は、

・事務方が業務実態を知ると現場に対する温情が働く

・事務方が業務実態を知ると改革することで弊害が生まれることがわかる

からです。

そうなると、改革成果を「手柄」としたいトップにとっては、改革が進めにくいわけです。

したがって、トップに建設的意見を進言する人は、配置換えや出向を命じ、自分の指示に、何も実態を知らずに忠実に従うポチを自らの配下に異動させ、あるいは、中途採用して重用するのです。

その結果、どうなるのか?

収支的な面は(瞬間的に)向上が図られますが、業務の質や技術の伝承など「組織文化」は知らず知らずのうちに壊れて行きます。

・・・「魅力的な車がない」、「メンテナンスが悪い」などと言われる今の日産自動車からこの組織の未来もなんだか想像がつく話ですね。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ711号より)

 

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author:有賀正彦, category:経営・ビジネスに関する話, 09:05
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鉄鋼メーカーのノウハウを取り入れて成功した西松屋

JUGEMテーマ:ビジネス

 

2020年8月5日付のNEWSポストセブンが、

「西松屋はなぜコロナの勝ち組になれたか 理系人材登用が奏功」

という見出しの記事を報じていました。

 

記事の主なポイントは、

・アパレル業界は、コロナショックで大打撃を受けている

・しかし西松屋(全国チェーンのベビー・子供用品の専門店)は躍進している

・西松屋チェーンの2020年3〜5月期の売上高は、前年同期比8.5%増の407億円

(純利益は44.5%増の24億円)

・コロナによって40店舗を休業したにもかかわらず、売り上げが伸びている

・西松屋の躍進を支えたのは、お母さんたちからの熱烈な支持

・乳児食品、紙おむつ、おしりふきなど、出産・子育ての必需品の売り上げが伸びた

・西松屋がコロナに打ち克つことができたのは、独特な店舗づくりも理由のひとつ

(店舗は天井が高さ5メートル。通路は2.5メートル以上でゆっくりすれ違える)

・鉄鋼業の生産システムを小売業に取り入れた

・ポイントは3つ。

「店舗運営と商品管理を核とした徹底したローコスト経営」

「低価格路線の継続と商品の品揃え」

「積極的な出店による販売網の確立」

・パナソニックやシャープの技術者を採用しPB商品を開発

・自前のPB開発やコスト削減による低価格商品の豊富さが西松屋の最大の武器

・・・

といったことを取材したジャーナリストの有森隆氏は述べています。

 

私は、学生時代に、西松屋以外のベビー用品の全国チェーンでアルバイトを短期間ですがしたことがあるので、その時のイメージで、西松屋の店舗を観察すると、

・価格が安く、品ぞろえが豊富

・店員が積極的に接客してこない

・BGMがなく店内が静か

・店舗が広々としている

といったところに違いを感じます。

 

ただ、個人的には、日本経済の低成長による多くの若年世帯で所得が増えないこと、格差が広がったこと、も西松屋が伸びている理由だと思います。

小学生の子供が二人いる妹に聞くと、「西松屋の服はデザインがダサい」と言います。

また、「粗悪品ではない」、「子供用品をワンストップで揃えられる」と一般的には言われますが、あくまでも「価格の割に・・・」でしょう。

おしゃれなデザインなどに拘れば、プチ富裕層以上は、BeBeやBREEZE、MiKiHOUSE、PETIT BATEAUなどの商品を求めるでしょうから。

 

ちなみに、西松屋は、2020年8月21日付で、20年ぶりに社長が交代するそうです。

新社長に就くのは、現社長である大村禎史氏(65)の長男の大村浩一取締役専務執行役員。

大村新社長は、2010年に東京大学法学部を卒業し、みずほ銀行を経て2014年に西松屋に入社した32才。

現社長は京都大学工学部卒の鉄鋼メーカー(山陽特殊製鋼)出身で、製造業のノウハウを製造小売業に持ち込み成功しました。

私がこれまでに仕事で知り合った製造業や小売業における銀行出身の2代目、3代目は、利幅の少ないビジネスに対する経営センスにいい意味でも悪い意味でも疑問符がつく傾向があります。

銀行出身の浩一氏の手腕に注目したいと思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ710号より)

 

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author:有賀正彦, category:経営・ビジネスに関する話, 06:13
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ロジカルシンキングの身に付け方

JUGEMテーマ:ビジネス

 

最近は、「ロジカルシンキング」に関する講習会を開催する機会が減ってしまいましたが、かつては、月1回以上は、ロジカルシンキング系のセミナーや講演会をする機会がありました。

 

若干、宣伝になってしまいますが、私は、著作に、

・ちょロジ~ニュースから学ぶ7つの思考~(パブラボ刊)

・できるビジネスマンのマネジメント本(玄武書房刊)

といった本のように「ロジカルシンキング」や「論理的思考」、「マネジメント力育成」系の本を何冊か上梓しています。

いずれの本も、事例として、「多くの人が耳にしたことがあるニュース情報」を上げて、論理的思考力やマネジメント力の向上を目指す流れでまとめています。

 

講習会を多く開催していた当時、よく質問されたのが、

「先生は、ニュースや日常の仕事を通じて論理的思考は身につくといっているが、なかなか、その実感がわかないのですが・・・」

といったものでした。

 

私は、このような質問を受けた時に、

「会社で、あなたは、企画書を作ったことやプレゼン資料を作ったことがありますか?」

と逆に質問しました。

たいていは、「それならあります」とか「プレゼン資料の作成補助をしたことはあります」といった経験を持つ方が多かったので、その際に、「プレゼン資料は、どんな流れでまとめていますか?」、「必要な要素を順番は気にせず挙げてください」と続けて質問しました。

(※それらの経験がない場合は、大学の卒業論文、それもない場合は、夏休みの自由研究)

 

すると、

・序章(イントロダクション)

・問題点の提起

・テーマ、特長、メリット・デメリット

・狙い(ターゲット)

・現状把握、現状分析

・企画(商品)案の提示

・実施後(商品使用後)の評価予測

・企画(商品)の実行計画(スケジュール)

・参考文献、その他の追加情報

・・・

といった要素が上がってきます。

 

ここで、「ほら、気づいていないだけで、あなたは、すでに相手にどうやったら主張が正確に伝えられるか、論理的に思考しているんですよ」と。

「私は、座学で、今日、MECE、フレームワーク、仮説思考、マトリックス思考、ゼロベース思考、帰納法、演繹法などを話しましたが、それは、ロジカルシンキングの基本的思考法を体系的に整理してお伝えしただけで、みなさんは、日常生活の中で、知らず知らずのうちに論理的思考を鍛え、身につけて行っているんですよ」と質問に答えていました。

 

少し話題は変わりますが、体系的に基礎理論や技術を知識として学ばないと新たな研究が前に進まない学者さんのような仕事以外、たいていのことは、日常的に色々と悩み考え、先輩のやり方をまねて、試行錯誤する中で経験的に学び、鍛えられていきます。

ただ、それだけでは、いずれ行き詰るので、体系的な学習が必要になるのです。

 

最近の学習法は「先生はネット動画」と答える人も多い時代になりました。

よく、テレビのバラエティ番組で、外国で日本食レストランを出している方がに「日本のレストランで修業したんですか?」と聞くと「YouTubeで研究した」と答える人も増えました。

私は、講習会を実施する際は、その時の参加者の業務経験年数やどんな業務経験があるか、参加者個々の興味がある話題などを探りながら講習を進めるスタイルです。

しかし、今の時代、なかなかセミナー依頼もないので、いつか収益度外視で、会議室を使用して、ロジカルシンキングセミナーを録画し、ネットにアップしようかな、と思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ697号より)

 

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author:有賀正彦, category:経営・ビジネスに関する話, 05:13
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“演出意図に従う”という契約があっても“無理強いではない”というフジテレビ役員の認識

JUGEMテーマ:ビジネス

 

恋愛リアリティー番組「TERRACE HOUSE TOKYO 2019―2020」(テラスハウス)に出演していた女子プロレスラー・木村花さんが2020年5月23日に亡くなったことについて、フジテレビの遠藤龍之介社長が7月3日に行われた定例会見で「逝去に対して哀悼の意を表したい」と話したそうです。

また、大多亮常務取締役は、現在、制作会社のイースト・エンタテインメントと共に検証チームを立ち上げ、出演者や関係者への聞き取りを行っていると語った。

そして、その中で、「入居時に出演者と誓約書があるのは事実」と契約書の存在を認め、問題点は3つあるとしたそうです。

その3つとは、

・番組の制作過程で問題はなかったか、コスチューム事件自体を作り出すことはなかったか

・出演者の行動、感情表現を規制するようなことはなかったか

・心のケア

だそうです。

 

一方、亡くなった木村花さんの母親で元女子プロレスラーの木村響子さんは、7月2日発売の「週刊文春」のロングインタビューで、

・「同意書兼誓約書」に「演出意図の従う」という文言があった

と訴えています。

 

ここまでの状況で、常識的に考えれば、

・花さんは制作側の演出意図にしたがった演技(行動、言動)を行った

・その結果、SNSを通じて個人の人格に対する誹謗中傷を受け、それを苦に自死した

と考えるのが自然でしょう。

 

花さんが亡くなった当初は、「ネットへの誹謗中傷の書き込みが問題」と法律で誹謗中傷の書き込みを取り締まる規定を盛り込むことが話題の中心でした。

しかし、結果的には「誹謗中傷が花さんの精神を傷つけた」ことに間違いありませんが、その元をたどれば「恋愛リアリティ番組」といいつつも「ほぼドラマの制作と同じような演出が指示」され、また、その「演出意図にしたがうこと」が契約書に盛り込まれていたのなら、問題の本質は「番組制作サイド」に根本的な問題があったわけです。

 

フジテレビの大多常務は、

・契約は事務所を通じて、かわした

・しかし、出演者にこうしなければならないと無理強いすることはなかった

・損害賠償もマネジメントの方がいる場合、事務所を交えて同意した上でやっている

・ゼロから一をつくる、こうしたことをして欲しいという感情表現、行動を曲げることはない

・演出上の全てに従うという契約ではない

と定例会見で話したそうですが、東京キー局の地上波テレビ局、かつ、上場企業の常務取締役が、「真面目にこのような認識」なのだとすれば、「社会的な常識をまったく誤認しているテレビ局の担当役員としては不適格な人物」と考えられるのではないかと思います。

 

そもそも、制作側(フジテレビ、イースト・エンターテイメント)と出演者の関係は、立場として「対等ではない」です。

契約書で「演出意図にしたがう」と明記されていれば「演出上の全てに従うという契約ではない」と言い張ったところで、通用しないでしょう。

もちろん言葉尻を捉えれば、例えば、「演出サイドが高層ビルから飛び降りてください」と指示した場合「それは無理です」と拒否することはできるでしょうから大多常務の言うように「演出上の全て」では、確かにないです。しかし、「ビンタ」や「コスチュームの乾燥機」は「演出意図があれば、期待される行動・言動」であり、出演者はせざるを得ないでしょう。

 

例えば悪いですが、政治の世界では、ここ数年「忖度」という言葉が流行りましたが、まるで、政治の世界と一緒です。

「出演者は“演出上の全てに従う”と契約書には書いていないから従う必要はない」といったところで、「対等な立場でない」のであれば、「意図に従う(空気を読む)」=「事実上の指示」です。

 

話は少しそれますが、刑事事件ではないので、このような問題が発生すると、組織(フジテレビ)は「第三者委員会を設置」して検証活動をします。

しかし、大多常務の発言から想像すれば、業界に近い関係者がメンバーとなって検証委員会を作っても、「世間感情」とは違った調査・検証結果となる気がします。

また、検証委員には、よく弁護士が参加しますが、弁護士からしたら、こうした検証委員経験を実績として名を上げて今後の業務依頼に備えるでしょうから、フジテレビだけでなく、組織側に有利な結果を出した方が得策と考え、公正な判断が出せるのか(要はぶれる)疑問です。

 

私が今後の人生の中で、フジテレビから出演オファーがあることは、まずないので(要はしがらみがない)ははっきりいえば、コンプライアンス的に、フジテレビは、放送法の免許を与えられるのにふさわしい組織といえるのか、社内体質的に、人間をガラガラポンで、入れ替えしなければ、いくら再発防止の仕組みを強固にしたところで、組織の真の改善は無理ではないかと思います。

 

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author:有賀正彦, category:経営・ビジネスに関する話, 10:57
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なぜファミリーマートの旧CKS店舗オーナーに不利な契約となったのか

JUGEMテーマ:ビジネス

 

週刊東洋経済(2020年5月23日号)が、

「苦戦するファミリーマート、『ブランド統合』の光と影」

という記事を掲載していました。

詳細は、この記事に譲りますが、この記事を基に、ポイントを整理し、少し考えてみたいと思います。

 

《現状》

コンビニエンスストア業界2位のファミリーマートの加盟店の経営状況が急悪化し、「独り負け」状態にある

 

《独り負けの理由》

1)ヒット商品がない

→ライバル他社(セブンイレブン、ローソン)は、客数は落ちているが、おにぎりの値上げ、高単価スイーツ商品のヒットなどで、平均売上高は微増している。一方ファミマは、前年比で落ちている。

 

2)アルバイト代、募集費用が増加している

→コンビニバイトは経営されがちで人が集まりにくい。割高な派遣サービスに頼ることもある。

 

3)サークルKサンクス(CKS)と経営統合した際に、理不尽な契約を結ばされた

→CKS店舗をブランド転換する内装費支援について、「加盟1年目」扱いで運営実績ゼロとされ、ロイヤリティが減少した。「月次引出金」が定額で、CKS時代は、店長等の給与は本部が立替てくれたが、その制度がないため、多店舗展開していると支払いが厳しくなり、金融機関からの借り入れもできず、オーナーが追い詰められている、等

 

4)他社は、ブランド転換で収入が極端に下がらない支援金制度があるがファミマはない

→新たな加盟店支援制度ができたが、依然として、形式上の加盟年数問題や月次引出金の厳しい運用問題は残っており、多くのオーナーが疲弊している

 

といった状況のようです。

 

ファミリーマート本部の言い分やその他、外部の人間にはわかりにくい事情があるのかもしれませんが、客観的に見て、

【なぜ、合併でブランド転換せざるを得ないはオーナーに不利な契約内容となったのか】

が最大の問題点です。

 

そもそも、ブランド統合は、統合される側にとっては、負担が大きいです。

また、ブランド統合により、ファミリーマート全体の総合力が上り、結果としてグループ全体の売上向上、業務の効率化が図れるのだとしたら、統合された「旧サークルKサンクスの店舗」には、ファミリーマート本部の立場で言えば「統合によりご負担がかかることもあるが、グループ全体の利益向上のために、一緒に頑張りましょう」の精神であるべきです。

つまり、合併による不利になる点やそれによる経営リスクは、最小化することがファミマ本部の本来の役割であるべきです。

 

このような現状から、ファミリーマート本部は、

◆合併して店舗数を拡大することしか考えていなかった

◆如何にして、店舗からロイヤリティを取り立てるか、が優先されていた

という体質であったことは明らかです。

 

外部目線の感想ですが、

・旧CKS本部は、合併で旧CKS店舗オーナーが不利にならないよう合併交渉では頑張って欲しかった

・旧CKSオーナーが団体でファミマ本部と「優越的地位の濫用」を理由に交渉すべきだった

・ファミマ本部は、旧CKS店舗オーナーが不利にならない配慮をすべきだった

と思います。

 

マネジメントの原則として「品質マネジメントの7原則」がよく知られています。

その7原則の中に、「原則7.関係性管理」があります。

この原則は、

・組織と、供給者及び組織を取り巻く利害関係者とは、対等の立場にあり平等であるべき

・製品・サービス関わるすべての人が協力し、良好な関係で仕事を遂行し価値実現を図る

・顧客満足という共通目的に向けて、互恵関係を図る

というものです。

 

この原則で考えると、明らかに、ファミマ本部の合併に伴う対応措置は、酷いものです。

現在、ファミリーマート社長は、伊藤忠商事出身の澤田貴司氏です。

澤田氏が伊藤忠商事の意向を受け社長に就任した時は、すでに経営統合が決まっていました。

しかし、旧CKSオーナーに不利な状況が生じていることは知っていたのではないかと思います。仮に、知らなかったのであれば、「本部だけがオイシイ合併」ではなく、現場の声をしっかり吸い上げるマネジメントシステムがない、あるいは、有効に機能していないことを猛省し、改善して欲しいものです。

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author:有賀正彦, category:経営・ビジネスに関する話, 10:13
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スーパーホテルの業務委託契約は適切な内容だったのか?

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2020年5月28日の朝日新聞デジタルが、

「スーパーホテル支配人ら“やり方ひどい”運営会社を提訴」

という見出し記事を報じていました。

 

記事によれば、

・「スーパーホテル」の元支配人らが運営会社を相手取り訴訟を東京地裁に起こした

・労働者としての地位確認と残業代や慰謝料など計6241万円の支払いを求めている

・支配人らは、業務委託契約で働いていた

・2人は契約で住民票をホテルの住所に移して2018年9月から住み込み勤務だった

・2020年3月24日にホテル側の副社長らがホテルを訪れて2人は締め出された

・2020年4月15日に2人は契約解除の通知を受けた

・運営会社側は理由を、“業績が悪くちゃんと業務に従事していないから”と説明

・2人の契約は、働き手に労働基準法の保護が及ばない業務委託契約だった

・代理人弁護士は、2人は1400ページものマニュアルに沿って業務を行っている

・よって、事実上、ホテル側の指揮命令下にあった

・売り上げを増やしても報酬はほとんど変わらなかった

・2人は、これらの事実より、実質的に労働基準法上の労働者である主張

・1日の業務時間は18時間に上っていたとして、残業代の未払い賃金などを求めている

ということのようです。

 

法律家ではないのですが、私は、一部の業務を業務委託契約で請け負っているので、新聞記事情報のみからの感想ですが、

・代理人弁護士の論法ならは、業務実態は、確かに労働者である

・契約解除されたから「労働者」と主張しているので、委託契約自体は不当ではない

(※委託契約内容の是非は抜きにして)

と考えます。

 

法廷戦略として、契約解除されたので、「労働者であった」という論法で、損害賠償等が請求できる訴訟を起こしたのだと思いますが、寧ろ、問題なのは、

・住民票を移して住み込みで働いていたのに、無理矢理、追い出されたこと

(※力づくなら暴行罪に相当)

・そもそも業務委託内容と受注金額が適切な内容ではなかった

(※委託料でアルバイトを雇い、1日18時間も働かないと業務が完結しない契約に問題)

・契約書に「業績が悪い」、「ちゃんと業務に従事していない」の基準は明確だったのか

(※契約解除の基準、通知方法等は明確に規定されていたのか)

・ホテル運営会社側のふるまいは「優越的地位の濫用」である

・・・

といった点が「大規模ホテルチェーン」として、少なくとも、人道的、コンプライアンス的に問題だと思います。

 

仮に、ふたりで支払いを求めている損害賠償等が全額、支払われるなら裁判費用を経費として支払っても「人生の再出発資金」になります。

しかし、裁判的には「勝訴」したところで、請求金額の半分以下でしょう。

運営会社との関係がこじれてしまったので、「もう元の職場には戻りたくない」という考えもありですが、136店舗(2019年末時点)もある大ホテルチェーンですから、他にも同じような悩みを抱えている「業務委託者の支配人、副支配人」は存在するはずです。

「業務内容に応じた適切な業務委託契約に見直すこと」の方が、他の委託業務者や2人にとっても2年近く住み込みで頑張ってきたノウハウを生かすためにも前向きな解決策だったように思います。

 

個人的には、スーパーホテルには、北海道から沖縄まで、各地でお世話になっていて、大浴場は必ずあるし、バイキング形式の食事もメニューが工夫されているし、データが全国で共有化されていて、私の希望する部屋のタイプが登録されていて、チェックイン時に「××タイプのお部屋に無料で変更しましょうか?」と聞いてくれるので、「良いイメージ」しかありません。

また、以前は「リーズナブルなビジネスホテル」でしたが、近年は「ワンランク上質なタイプのホテル(ロハス)」もあり、シティホテルに泊まっていた層でも、満足できるような仕様もあります。

 

けれども、運営会社が、個別の事例ではなく、全国的に「優越的地位の濫用」をして運営している会社なのであれば、「ブラック」ですから、今後、宿泊予約は、控えたいと思います。

宿泊者、業務委託者、ホテルスタッフ、運営会社のみんながハッピーになる状態に改善を願うばかりです。

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author:有賀正彦, category:経営・ビジネスに関する話, 09:55
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恋愛リアリティ番組におけるリスク想定と対応が不十分だったフジテレビ

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「恋愛リアリティ番組」の「TERRACE HOUSE TOKYO2019-2020」に出演していたプロレスラーの木村花さんが2020年5月23日に亡くなった。

この番組は、Netflixで配信され、その約1か月後にフジテレビ(地上波)でも放送されます。

木村さんが死を選んだ原因として「SNSによる誹謗中傷」が挙げられています。

いわゆる「ネット上の炎上」を招いたとされる出演シーン(地上波では5月18日に放送)は、

・リングコスチュームは、花さんが「命の次に大切」と語っていた

・このリングコスチュームが入ったままの洗濯機を、ほかの出演者が誤って使った

・コスチュームは乾燥機にかけられ、よれよれに縮んで着られなくなった

・花さんは激怒し、共演者の帽子をはじき飛ばし罵声を浴びせた

というものでした。

 

このシーンが配信され(その後放送)ると、そのシーンを見ていた視聴者が、木村さんに反発し、SNS

「テラハ史上いちばん最低なメンバーだ」

「花死ね」

などといった書き込みが数多くされるようになったのです。

 

木村さんが、誹謗中傷による人格否定を苦にして、死を選んだとすれば、悪いのは、「SNSに書き込みした人たち」となります。

しかし、そのようなSNSでの誹謗中傷の原因を作ったのは、「テラスハウスの企画・制作配信/放送の責任を負うフジテレビ」です。

 

出演者への誹謗中傷は、「お芝居であること」が誰もがわかっているはずのドラマやお笑いであっても、「個人攻撃」は発生します。

「恋愛リアリティ番組」は、「セリフはない」といわれているので、ドラマより視聴者がより「出演者個人へ感情移入」しやすく、そこが番組の魅力となっています。

したがって、「実際以上に好印象」に出演者が視聴者に捉えられる「良いリスク」もありますが、「出演者の発言や行動に賛否が分かれるようなシーン」では、「個人攻撃に繋がる誹謗中傷が発生する負のリスク」が当然あるわけです。

 

一部報道では、テラスハウスの元スタッフが、

・台本はないがストーリーはあった

・テラスハウスは、週に2、3日集まって撮影をするだけで“共同生活”とは言えない

・撮影前に『どんな設定で恋愛を動かしていくのか』という説明を出演者に伝えていた

・制作側の指示通りに撮れないときは“テイク2、テイク3”があった

・“もっと怒鳴り合って”と指示することもあった

・以前は、キスをしたら5万円のボーナスを渡していた

・近年は、生々しい人間模様を見せるショーの要素が強まっていた

・SNS上の盛り上がりが番組の人気を支えていた

と語っています。

 

つまり、テラスハウスの出演者は、制作側が意図し、期待する方向で、「自らの立場を理解し、忖度したふるまい(演技)をしていたわけです。

そして、制作側も「SNSでの炎上を含む盛り上がり=番組の成功」という出演者のメンタルケア無視の発想だったのかもしません。

さらに、この制作側には、「姉御」的スタッフがいて、このスタッフに気に入られると出演シーンも増える、という状況だったようです。

 

つまり、整理すると、

 

◆日本のテレビ番組は、報道番組ですら台本がある。つまり、キャスター、コメンテイター、専門家は「局側がしゃべってもらいたいことを察してその役割を演じている」

 

◆基本的に「テレビに出演している人は、制作側の意図する役割に沿って立場を演じているだけの存在」と理解することが視聴者には必要。したがって、「個人の人格を誹謗中傷する人が問題」

(テレビ番組に対する視聴者のリテラシーを高める必要性)

 

◆今回の「恋愛リアリティ番組」の場合は、「リアル」を制作側が売りにしているのだから、視聴者が「出演者のふるまい=個人の人格」と錯覚し、誹謗中傷が個人に及ぶことを想定し、出演者を守ることとシステムが局側に必要だった

 

◆「番組が盛り上がること至上主義」のフジテレビ側の姿勢・体質・風土は併せて糾弾されるべき

 

といったことが言えると思います。

 

それにしても、ざっくりした所感ですが、「フジ系の体質は、以前とちっとも変っていないな」と思います。

私が、2007年5月に上梓した「不祥事を止めるISO思考」(光文社刊)では、フジテレビ系列の関西テレビが制作した番組「発掘!あるある大事典」の2007年1月7日の放送の『食べてヤセる!!!食材Xの新事実』(その後、ヤラセ問題で番組終了)の問題について考察しています。

覚えている方もいるかもしれませんが、この時は、

・行ってもいない検査データ

・被験者と無関係な写真資料を番組内で表示していた

・教授のコメントまでもがスタッフのねつ造(創作)

といった「情報番組にあるまじき番組制作」がされたわけです。

(その後、番組は終了)

 

この出来事(不祥事)から10数年が経過しましたが、フジテレビの組織体質は、本質的には、何も変わっていないし、コンプライアンスやリスク想定と対応に関するマネジメントシステムは有効に機能していなかったといえるのかもしれません。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ700号より)

 

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author:有賀正彦, category:経営・ビジネスに関する話, 10:44
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“アベノマスク”の4社目5社目の調達先公表はなぜ遅れたのだろうか

JUGEMテーマ:ビジネス

 

俗称「アベノマスク」の調達先について、2020427日に、厚生労働省が、妊婦や介護施設向けなどの約2千万枚(そのうち50万枚が妊婦用)について、これまでに公表された3社(興和、伊藤忠商事、マツオカコーポレーション)以外に、「横井定」、「ユースビオ」の2社が受注していたことを公表しました。

 

ご存知のように「アベノマスク」(布製の洗って何度も使用できるマスク)は、

・全国約5000世帯

・妊婦や介護施設

・小中高校及び特別支援学校

に配付されます。

 

私もそうですが、このニュースで気になる点は、

・なぜ、3社以外の2社(横井定、ユースビオ)の公表は遅れたのか

・横井定とユースビオはどのような会社か

ということでしょう。

 

記者会見で、菅官房長官は、2社の社名を公表した理由について、

「改めて確認を行ったところ、妊婦用に配布されていたことが確認できた」

と回答したそうです。

しかし、この回答は、人を食ったような回答で、答えになっていません。

国民が知りたいのは、2社(横井定とユースビオ)への発注金額がどのぐらいなのか不明ですが、総額466億円に及ぶ公共調達事業にも関わらず、発注先がなぜ、公表されなかったのか?です。

 

例えば、アベノマスクの調達先が、何百社もあり、調達各社への発注枚数の確認に時間がかかった、というような話であれば、なんとなく公表が遅れた理由もわかりますが、発注先は「5社」しかないのですから、21日に最初の3社が厚労省より公表されており、ここまで公表が遅れた理由として菅官房長官が回答した「改めて確認したところ・・・」というのは、理由として不自然です。

 

ふつうに考えれば、「横井定」と「ユースビオ」を「21日の時点では公表したくなかった何らかの理由」があったと考えるのが自然でしょう。

21日から27日までの政治日程を振り返ると、「衆議院静岡4区の補欠選挙」がありました。

結果は、すでにご承知の通り、自民党が擁立し、公明党が推薦した前静岡県議の深澤陽一氏(43)が、立憲民主党、国民民主党、共産党、社民党が推薦した無所属の田中賢氏(42)らを破り、初当選を果たしました。

 

これまで高い支持率をほこってきた自公政権に、新型コロナ対応で「逆風」が吹いていますので、政権与党の立場で言えば「静岡衆院補選」は「絶対に負けられない選挙」で会ったことは間違いありません。

仮に「静岡衆院補選が公表が遅れた理由のひとつ」だとすれば、「横井定」と「ユースビオ」ってどういう会社?という疑問がわきます。

 

「横井定」は、1950年に個人商店として創業し、1954年に「日本マスク」という商標で、一般向けマスクの販売を始めた名古屋市に所在するマスクの老舗メーカーです。

資本金は1000万円、本社の社員数は30名弱ですが、中国とフィリピンに工場を有しています。

ウェブサイトを確認すると、

「企画から製造まで、お客様のニーズをカタチにするモノづくり」

を標榜しており、マスク製造のOEM生産実績が豊富にあるようです。

https://www.nippon-mask.co.jp/original-mask/

 

「ユースビオ」は、20178月に福島市に設立された従業員5人の会社で、信用会社の情報では、「バイオマス発電向け木製ペレットの商社」だそうです。

最近(2020年?)、ベトナムの縫製技術のある工場でマスクの委託生産を始めたところ、この話を聞きつけた政府から大量生産の依頼が入ったそうです。

 

つまり、横井定は「海外生産拠点でマスクの生産に実績がある会社」、ユースビオは「ベトナム工場で委託生産を開始し始めたばかりの会社」ということになります。

ユースビオは、「1135円で350万枚受注した」とメディアに樋山茂社長が答えていることから、政府の発注金額は、約4.7億円です。

マスクの生産実績が実質的にない会社に、国が約5億円もの発注を行うこと自体が、常識的には「ありえない」話です。

 

以前のコラムで、私は、

「“アベノマスク”の政府調達基準は国民に明らかにされなければならない」

http://blog.logcom.jp/?day=20200425

「“アベノマスク”を調達した3社の説明責任」

http://blog.logcom.jp/?day=20200426

について書きました。

 

「なぜ、生産実績がないユースビオが“アベノマスク”を受注できたのだろう」

ということが最大の疑問です。

国は「実績主義」が通例ですから、不思議でなりません。

「ネット民」の「捜索情報」によると、樋山社長は、公明党の支持者だそうです。

公明党への気遣いによる発注、静岡衆院補選で自民が擁立した候補は、公明党推薦候補なので、「影響が出ないよう」、厚労省や官邸が「忖度」したのだとしたら、おかしなことなので、野党は、徹底追及して欲しいと思います。

 

なお、一部メディアの報道では、ユースビオの樋山社長は、「(自社委託生産分の納入マスクについて)汚れや異物混入など、不良品の報告はゼロ」と強調しているそうです。

マスクの仕様は、調達先統一でしょうから、「汚れなどの苦情が上がった施設や世帯へ配付されたマスクのトレーサビリティ」が取られていなければ、「不良品ゼロ」とは言い切れません。

国あるいは、配達を担当している日本郵便は、「製品のトレーサビリティ」をしっかり追跡できるように管理しているのでしょうか?

また、トレーサビリティができているのなら、各社の「不良件数、不良率」もわかるはずで、これも、国は公表してもらいたいものです。

 

それにしても、「なぜ、厚労省や調達先は、海外生産に頼った」のでしょうか?

現状、日本国内の縫製工場は、生産が休止しているラインが多いと聞きます。

元々マスクを製造している国内工場は、「生産が追い付かない」状況でしょうけれど、「本業は衣料品」という縫製工場には余裕があるはずで、「国内生産して欲しかったな」と思います。

 

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author:有賀正彦, category:経営・ビジネスに関する話, 15:12
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他所と比べ易い時代

JUGEMテーマ:ビジネス

 

物流会社に訪問した時のことです。

数年前は、「最大の経営リスクは原油価格の高騰です」とおっしゃっていました。

それが、ここ最近顕著なのは「人手不足」だそうです。

 

この会社は、同規模の同業他社との比較では、昔から安全管理、労務管理、車両などへの設備投資、コンプライアンスには非常に経営資源を投入しています。

同業他社に訪問した際に、この会社の印象を聞くと

「ドライバーの運行ルールが厳格で、いい意味で敷居が高い会社」

と業界内では捉えられている、という話を聞きました。

 

つまり、「ドライバー業をするなら働きたい会社」だそうなのです。

そのような会社でも、人を募集しても採用できない、あるいは採用しても1年未満で辞めてしまう状況なのだそうです。

 

理由としては、

・早朝出勤の業務がある

・倉庫で扱う製品の種類が多く効率的な積込を覚えるまで時間が掛かる

・長距離便がある

・・・

といったことが人手不足の原因のようですが、それに加えて、今の若い人は「1円でも多く稼ぐより、しっかり土日は休みたい」という仕事を選ぶ人が多いようです。

私を含めバブル世代より上のドライバーは「1円でも多く稼ぎたい」というコンプライアンス無視の配車やシフトを要求してくる傾向があるそうですが、「働き方改革の今の時代は労務管理上、それはできない」と会社が説明すると、がっかりするそうです。

 

全国的なドライバー不足で、運行指示にロスがあったり、もらえる運賃が安い荷主からは、どんどん運送業者が逃げています。

大手企業(荷主)の中には、「うちの荷物も運ばせてやっているんだから」という認識で仕事をしてきた会社もあるようで、以前は、安定して仕事を発注してくれるんだからと「がまん」してきた会社が、車両を自社倉庫前まで呼んでおいて、伝票待ちで車両待機時間が増えるような発注管理がずさんな荷主の仕事は、大手で安定した発注が見込まれても「やってられない」と他の荷主にシフトしているようです。

 

今の転職市場は、転職サイトや評判サイトで、調べればすぐに会社の待遇がある程度、わかります。

そのため、土日休みではなく、早朝や深夜業務がある業種は人が集まりにくくなっています。

世の中は、なんでも2極化する時代ですが、情報化社会になって、業務特性上どうしようもないのですが、今どきの価値観に合わない職場は、どんどん敬遠されていくのでしょう。

「知らぬが仏」と「これが当たり前」とその業界や職場の常識をすり込みながら、うまく働かせていた時代がありましたが、「自分で容易に調べ他所の労務環境を知ることができる時代」なので、定時勤務でない職場にとっては、「人材確保が難しい時代」なのでしょうね。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ646号より)

 

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author:有賀正彦, category:経営・ビジネスに関する話, 06:03
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現代社会は多様化する雇用形態に敬意を払う必要がある

JUGEMテーマ:ビジネス

 

私の友人が創業社長をしている会社が、品川からフジテレビ本社の近くに社屋を移転したので、3月初旬に訪問してきました。

訪問した日は、私がこの会社と関わった15年前から在籍している社員の方が何人かいらしたので、昔話に花が咲きました。

私が当時、その会社でよく関わった人の中には、その後、この会社を離れ、今では東証一部上場企業に成長した会社の代表取締役をされている方もいますし、独立して、多くの従業員を抱える起業家となった方もいます。

 

その会社に残っている方も、働き方は様々で、順調にその会社でキャリアを積んで幹部になっている方もいれば、はた目には「社員」ですが、「企業内独立」をして「委託社員」として活動をしている人もいます。

私は、仕事柄、様々な組織に訪問させていただきますが、今の時代の働き方は、私が社会に出た頃とは格段に違って、多様化しているな、と思います。

 

昔は、役員か、社員か、契約社員か、アルバイトか、パートか、程度の形態でした。

当たり前ですが、これらの形態は、すべて、「会社に雇用されている」立場です。

その後、派遣、請負契約、委託契約といった働き方の形態も出てきました。

言わずもがなですが、派遣は、派遣会社に雇用されていて、給料も派遣会社から支給されます。

ただし、仕事の指示命令系統は、派遣先の指示で動きます。

したがって、マネジメントシステム認証の適用範囲に、派遣社員がいる場合は、対象人員から除外するのではなく含めるのが通常です。

 

わかりずらいのは、「請負」と「委託」です。

結論から言えば、

「請負」:発注元がある仕事の完成を依頼し、その完成品の対価として報酬を支払う

(業務の完成を依頼するので、完成までの過程に発注元は基本的に関与しない)

「委託」:発注元が任せた業務を受注者が行う。

(請負と異なり、完成品を納入する義務はない。発注者は業務の実行を依頼するので、仮に期待した成果が出なかったとしても、任された業務を行えば、報酬が発生する)

という違いがあります。

 

いずれにせよ、請負、委託、いずれも社会保険は、発注者の範疇ではない(近年では、社会保険に入っていないと契約しない発注元も多い)し、契約解除も社員と比較してしやすいので、発注者はそういうコスト的な意味でメリットがあります。

また受注者は、依頼された仕事をいつどこでやるかは、受注者側の自由なので、自らの裁量で、他の仕事を受託することも可能です。

 

ライフスタイルが多様化した現代ですから、就労形態も多様化するのは、ある意味、当然ですね。

うまくマネジメントするポイントは、それぞれの立場で働く人に敬意を払うことでしょう。

パートアルバイト、外注だから、上だとか、下だとか、見下した仕事をするのではなく、「その分野でのプロ」としてお互いが認め合うことでしょう。

先日、ある認証会社の方と名刺交換したら、名刺に「契約○○」と書いてありました。

名刺を持たせて仕事をさせる以上、外部からは「その会社の看板で仕事をしている」のだから、社員、契約社員、派遣社員、アルバイトなど、雇用形態は関係ありません。

この会社は、なぜ「契約○○」という名称で名刺を作ったのか、理解に苦しみますが、きっと根底には「正社員が上、契約社員は下」という差別意識があるのかもしれません。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ689号より)

 

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author:有賀正彦, category:経営・ビジネスに関する話, 07:37
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