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日産自動車のリコールプロセスは適切だったのだろうか

JUGEMテーマ:ビジネス

 

2020年7月2日付の「Impress Watch」が、

「日産、「セレナ」をリコール。CVTのベルトが破損して走行不能になるおそれ」

という見出し記事を報じていました。

 

記事によれば、

・日産自動車は、CVT(無段変速機)に不具合があるとしてリコールを国交省に届け出た

・車種は「セレナ」、スズキ「ランディ」で計11万1546

・不具合は、CVTにおける制御プログラムが不適切なことが原因

・そのため、変速機構であるスチールベルトに傷がつくものがある

・そのままの状態で使用を続けると、最悪、スチールベルトが破損して走行不能に至る

・改善措置として、全車両ともCVTのコントロールユニットを対策プログラムに書換える

・CVTコントロールユニットの故障履歴を確認し、不具合履歴が確認されれば本体を交換

・対象車両の製作期間は2012年7月3日〜2013年12月2日

・これまでの不具合件数は48件であるが、事故は発生していない

ということだそうです。

 

自動車工学に関して私は、シロウトですが、常識的に考えて、リコールするのが遅すぎでしょう、と思います。

不具合の対象車両が2012年7月〜2013年12月製造ですから、すでに乗り換えや買い替えしたユーザーも多いでしょう。

この記事について、ネット調べると、発売からまもなく、CVTに関する不具合情報は上がっていたようです。

日産は、不具合件数を48件としていますが、表に出ていない不具合も含めれば、もっと不具合は多かったのかもしれません。

 

自動車のリコール制度について、少しおさらいをします。

リコール制度とは、(国交省のウェブサイトより引用)

「設計・製造過程に問題があったために、自動車メーカーが自らの判断により、国土交通大臣に事前届出を行った上で回収・修理を行い、事故・トラブルを未然に防止する制度」を指します。

 

ただ、現在の制度は、「自動車メーカーが自らの判断により、国土交通大臣に事前届出を行った上で回収・修理」ですので、国交省が果たす役割(不具合情報の収集・分析、メーカーのリコールへの取組状況の調査、取組状況が不適切であれば指導又は監査等、届出内容が不適切であれば改善指示)は、メーカーがリコールした後のことです。

 

一応、国交省は、「メーカーが自主的にリコールを行わず、かつ、事故が頻発している場合には勧告・命令」を行う役割がありますが、あくまでも「事故が頻発した場合」です。

国交省は、消費者庁と連携を取るなどして、不具合情報収集に努め、もっと早めにリコールの要否を日産自動車に検討させられなかったものか、と思います。

 

ちなみに、日産自動車(車両生産技術本部と4工場)は、品質マネジメントシステムの認証を日本ガス機器検査協会(JIA-QA)で取得しています。

https://www.jab.or.jp/system/iso/search/

対象車種に関わる組織がどこかわかりませんが、今後、JIA-QAは、リコールに関するプロセスが機能していたか否か、これまでの審査に瑕疵はなかったか、といったことを調査・検証することになるでしょう。

詳細については、守秘情報があるとしても、マネジメントシステム認証制度の信頼性の観点から、認証機関は、日産自動車のリコールに関するプロセスが適切に構築され運用されていたか、せめて概要レベルは調査検証結果を公表して欲しいものです。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ705号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 07:43
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ISO認証制度:認証登録できるMSの運用状況

JUGEMテーマ:ビジネス

 

組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISOマネジメントシステム認証制度がある。

 

このISOマネジメントシステムについて、最近、個人的に気になっている点を備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。

 

今回のテーマは、「認証登録できるMSの運用状況」について。

かつて、ある組織の認証審査に訪問したところ、組織のトップから、ある製品を認証範囲に追加したいという申し出が突然ありました。

 

ルール的には、「マネジメントシステムの変更」ですから、組織は、事前に認証機関に届出を出し、認証機関は、審査工数の追加要否、審査チームの専門性等を確認します。

そして、適切な審査工数と審査員の配置計画が認証審査が実施されます。

 

組織に「変更届を提出するのは忘れていましたか?」と聞くと、案の定、忘れていたそうです。

しかし、状況を整理する現状を確認すると、

・認証範囲の追加を希望する製品は、2〜3年前に行政の許可を得ている

・当該製品の製造実績は、2〜3年前からある

・前年のマネジメントレビューに「次回審査時に認証範囲に追加申請」と決定されている

・追加製品に関する品質目標はある

・追加製品に関する内部監査が実施されている

といった現状でした。

 

組織に確認すると、認証範囲に含めていなかったのは、生産量が少なく、今後、事業として継続して成立するか微妙だったからだそうです。

ただし、「今回の認証審査期間中には、追加製品の製造予定はない」という状況でした。

こうした現状を認証機関に連絡し、確認すると、「追加製品の製造プロセスを認証審査で確認できなければ、今回の審査で追加するのは難しい」と判断され、その旨を組織に伝えました。

組織は、「では、来年の審査でいいです」と理解してもらえました。

 

一般論で考えると、この組織は、認証範囲に追加したかった製品について「マネジメントシステムの適用範囲」にはしていたが、「認証範囲」としてはいなかった、という状況です。

したがって、数年前から、追加製品に関するマネジメントシステムの運用実績はあったわけです。

もちろん、組織は、認証機関のルールである「マネジメントシステム変更届」を提出していないという問題はあるのですが、手続き上の問題です。

 

したがって、考え方としては、今回の認証審査で追加製品の製造プロセスが稼働しておらず、確認できなくても、製造計画、QC工程表、製造手順書、各製造・検査記録、製造設備の点検管理等の記録、トラブル発生時の是正処置記録等は確認できるので、マネジメントシステムの運用状況は確認できます。

ただ、製造プロセスは、稼働している状況を見ているわけではないので、「次回審査で必須確認」といった認証機関として審査プログラムでしっかり管理はしておくべきでしょう。

通常の認証審査実施時期には製造していないことが多い、という状況であれば、その製品の製造が実施される時期を確認して、サーベイランスの時期をずらすか、臨時にその製造工程のみの確認を審査計画すべきでしょう。

 

認証機関によっては、「マネジメントシステムの運用実績が記録等で確認できても、実際の製造プロセスの稼働状況を確認しなければ認証登録はできない」としているところもあれば、「マネジメントシステムの運用実績が確認できれば、その製造プロセスの稼働状況は、認証サイクルのどこかで確認することにしていれば認証登録してもOK」というところもあります。

もちろん、追加する製品の市場に与える影響や製品特性にもよりますが、一般論としては、前者の運用が極めて固い運用といえるのかもしれません。

後者で運用すると、「追加製品の製造プロセスの稼働状況」を審査プログラム等で管理しなければなりませんし、次回、審査でも「当該製品の製造プロセスは確認できなかった」となると、ずっと製造プロセスを確認しないまま認証登録が継続される可能性があります。

 

ちなみに、この時は、マネジメントシステム変更届に変更内容を組織に下書きしていただき確認し、すぐに認証機関に提出してもらいました。

ただ、例えば、認証組織が建設業であった場合、建設業許可29種類すべてが、認証範囲であっても、すべての工種を認証審査で現場をサンプリング確認できているかというと微妙です。

認証審査において、「どこまで見るべきか?」は認証機関の登録証に対する信頼性の考え方によるものだと思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ685号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 08:15
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ISOマネジメントシステム:withコロナの時代の審査

JUGEMテーマ:ビジネス

 

組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISOマネジメントシステム認証制度がある。

 

このISOマネジメントシステムについて、最近、個人的に気になっている点を備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。

 

今回のテーマは、「withコロナの時代の審査」について。

日本における適合性評価機関の認定や国際及び国内の適合性評価に係る規格制改定、各国の認定機関間の相互承認などの役割を担う「公益財団法人日本適合性認定協会(略称JAB)」という組織があります。

要は、JABは、ISOマネジメントシステム認証機関や各試験所等の認定業務を実施するのですが、新型コロナ感染拡大に伴う外出自粛が始まった2020年4月〜5月は、原則的に、一切の認定審査が中断し、都内にある事務所も概ね閉鎖となり、事務方職員は在宅勤務となっていました。

5月下旬に全国的な緊急事態宣言が解除されましたが、JABは6月に、適合性評価機関向けに「新型コロナウイルスの感染拡大防止にかかるご対応のお願い」という通知文を発行しています。

 

この通知文によると、

(以下、通知文より抜粋)

 

1)審査現場では、審査参加者を最低限に絞ってください。(不要な方は初回/終了会議など

への参加もご遠慮いただき、ガイドも最低限としてください)

2)審査現場では、できれば、換気が可能な会議室をご用意願います。(審査員から窓や扉

の開放をお願い差し上げる場合があります)

3)審査現場で使用させていただく会議室では、できるだけ1.5メートルを目安にソーシャルディスタンスを確保できるような会議室をご用意願います。

4)審査中はマスクを着用願います。(認定審査員も着用させていただきます)

5)審査中、適宜休憩を挟ませていただきます。(通常より少し長めに取らせていただく場

合があります)

6)審査開始時間については、オフピークを考慮し、午後からの開始、早めの開始・終了など、調整させていただく場合があります。

7)昼食については、対面や、狭い場所で大人数にならないよう、審査員との同席はご遠慮願います。

8)名刺交換は最小限とさせていただきます。

(以上、通知文からのの抜粋)

 

といったことが記載されています。

新型コロナウイルスの「実態」がまだ未解明な現状ですから、上記事項は「当たり前の措置」であると、少なくとも現時点の「常識」で、大きく異論をはさむ人はいないでしょう。

 

私は、適合性評価機関のひとつである「ISOマネジメントシステム認証機関」で以前、職員として勤務していた経験から、

『審査現場となる会議室で、1.5メートルを目安にソーシャルディスタンスを確保した組織審査立会における認定審査』

がどうなるか、考えてみました。

 

《何を会話しているのかわからない?!》

組織立会審査における認定審査のイメージがわかない方もいるかもしれませんが、通常は、ISO認証機関(以下、機関)の審査員が組織を審査する場面を機関審査員の真横に着席等して、観察しています。

機関の審査チームがひとり、あるいは、会議室に機関審査員が1人の場合はいいですが、多くの組織では、会議室内にいくつかのテーブルの「島」を作り、審査員は「島」で組織に対してインタビューや記録の検証を実施します。

しかし、1.5m以上認定審査員が「島」から離れた位置に着席すると、他の「島」でやり取りするインタビューの声がまじり、「何を会話しているのかよくわからない」状態になります。

しかも、機関審査員も組織側担当者もマスクをしているので、声がこもります。

したがって、例えば、「いま、不適合製品が発生した場合の手順と記録を機関審査員は、確認しているな」ということはわかっても、細かいやり取りはわからないでしょう。

 

《勧進帳の世界がまかり通る?!》

認定審査において、認定審査員は、機関が実施する「認証審査」にできるだけ影響を与えないように立ち会うのが基本です。

したがって、理想は「認定審査員は機関審査員の審査場面を観察しつつも、機関審査員や組織側の担当者にとっては、“やり取りを見られていても全く認定審査員の存在が気にならなかった」という状態です。

私が機関審査員として認定審査を受けた際は、「奇をてらった質問や調査・検証」は避けて「オーソドックスな審査に徹した」ので、「どうぞ、真横で私が実施する審査を見ていてください」と、あまり気にすることはありませんでした。

 

しかし、本音を言えば、「真横で審査場面を常にみられている」と困ることもありました。

例えば、組織側の理解が明らかに間違っているな、という時に、認定審査員が居なければ、もう少し具体的な説明をしますが、認定審査を受けていることを意識して、「やや抽象的な説明」になります。

また、誤解を招くかもしれませんが、記録を確認していると「これは不適合指摘をせざるを得ないが、組織の状況を鑑みると今回は観察事項でとどめ、次回審査で不適合指摘とした方がよいケースだな」という場合も現実にはあります。

しかし、真横で組織へのインタビューシーンや記録の確認シーンをつぶさに見られていると、「不適合とジャッジしなかったら、認定審査員は、明らかに、なぜ指摘しなかったんですか?」と聞かれるよな、と機関審査員の立場では感じます。

 

しかし、1.5m以上の距離があれば、組織が作成した記録の中身をつぶさに、認定審査員は見ているわけではありません。機関審査員が確認済みの記録を後で認定審査員が確認することは可能ですが、全ての記録についてそれは不可能です。

となると、例えば、「是正処置報告書の不適合の原因欄が空白であっても、機関審査員が、“不適合の原因がしっかり究明されていて問題ないですね”とつぶやきながら審査をする」なら、1.5m以上離れた場所からそのシーンを観察している認定審査員にとっては、「適切な是正処置確認を機関審査員は実施していた」とジャッジすることになるでしょう。

 

《組織立会審査の認定審査とはそもそもそんなもん?!》

そもそも組織立会審査では、

 

・認定審査は、性善説で実施すべきもの

・認定審査は、組織審査における機関審査員の判断そのものを深掘りすべきじゃない

 

といった考え方もあります。

要は、認証審査に機関審査員として力量を持った適切な審査員が配置されて審査を実施する仕組みが担保されているのなら、客観的に見て、あまりにもあやしげな審査をしていない限り、機関審査員が実施する審査に、いちいち茶々を入れるべきじゃないでしょ、という発想です。

私が、認証機関の審査員として、認定審査を受ける立場の際は、「基本、信用してくださいね。あんまり厳密に場面毎に判断されると、審査全体で帳尻を合わせたいのに、気になって審査がうまくできないから」と内心、思っていました。

しかし、1.5mの距離を取ることで、具体的な記録の中身は、ほぼ見れませんので、性悪説で考えれば、「うまくその場を機関審査員がパフォーマンスすれば、やりたい放題」です。

 

ISO認証された組織と取引を望む「市場」は、認定審査に何を期待しているのか?で、このあたりの程度は考えなければいけない問題かもしれないです。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ702号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 07:14
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ISOマネジメントシステム:withコロナの時代の審査

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組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISOマネジメントシステム認証制度がある。

 

このISOマネジメントシステムについて、最近、個人的に気になっている点を備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。

 

今回のテーマは、「withコロナの時代の審査」について。

日本における適合性評価機関の認定や国際及び国内の適合性評価に係る規格制改定、各国の認定機関間の相互承認などの役割を担う「公益財団法人日本適合性認定協会(略称JAB)」という組織があります。

要は、JABは、ISOマネジメントシステム認証機関や各試験所等の認定業務を実施するのですが、新型コロナ感染拡大に伴う外出自粛が始まった2020年4月〜5月は、原則的に、一切の認定審査が中断し、都内にある事務所も概ね閉鎖となり、事務方職員は在宅勤務となっていました。

5月下旬に全国的な緊急事態宣言が解除されましたが、JABは6月に、適合性評価機関向けに「新型コロナウイルスの感染拡大防止にかかるご対応のお願い」という通知文を発行しています。

 

この通知文によると、

(以下、通知文より抜粋)

 

1)審査現場では、審査参加者を最低限に絞ってください。(不要な方は初回/終了会議など

への参加もご遠慮いただき、ガイドも最低限としてください)

2)審査現場では、できれば、換気が可能な会議室をご用意願います。(審査員から窓や扉

の開放をお願い差し上げる場合があります)

3)審査現場で使用させていただく会議室では、できるだけ1.5メートルを目安にソーシャルディスタンスを確保できるような会議室をご用意願います。

4)審査中はマスクを着用願います。(認定審査員も着用させていただきます)

5)審査中、適宜休憩を挟ませていただきます。(通常より少し長めに取らせていただく場

合があります)

6)審査開始時間については、オフピークを考慮し、午後からの開始、早めの開始・終了など、調整させていただく場合があります。

7)昼食については、対面や、狭い場所で大人数にならないよう、審査員との同席はご遠慮願います。

8)名刺交換は最小限とさせていただきます。

(以上、通知文からのの抜粋)

 

といったことが記載されています。

新型コロナウイルスの「実態」がまだ未解明な現状ですから、上記事項は「当たり前の措置」であると、少なくとも現時点の「常識」で、大きく異論をはさむ人はいないでしょう。

 

私は、適合性評価機関のひとつである「ISOマネジメントシステム認証機関」で以前、職員として勤務していた経験から、

『審査現場となる会議室で、1.5メートルを目安にソーシャルディスタンスを確保した組織審査立会における認定審査』

がどうなるか、考えてみました。

 

《何を会話しているのかわからない?!》

組織立会審査における認定審査のイメージがわかない方もいるかもしれませんが、通常は、ISO認証機関(以下、機関)の審査員が組織を審査する場面を機関審査員の真横に着席等して、観察しています。

機関の審査チームがひとり、あるいは、会議室に機関審査員が1人の場合はいいですが、多くの組織では、会議室内にいくつかのテーブルの「島」を作り、審査員は「島」で組織に対してインタビューや記録の検証を実施します。

しかし、1.5m以上認定審査員が「島」から離れた位置に着席すると、他の「島」でやり取りするインタビューの声がまじり、「何を会話しているのかよくわからない」状態になります。

しかも、機関審査員も組織側担当者もマスクをしているので、声がこもります。

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したがって、理想は「認定審査員は機関審査員の審査場面を観察しつつも、機関審査員や組織側の担当者にとっては、“やり取りを見られていても全く認定審査員の存在が気にならなかった」という状態です。

私が機関審査員として認定審査を受けた際は、「奇をてらった質問や調査・検証」は避けて「オーソドックスな審査に徹した」ので、「どうぞ、真横で私が実施する審査を見ていてください」と、あまり気にすることはありませんでした。

 

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そもそも組織立会審査では、

 

・認定審査は、性善説で実施すべきもの

・認定審査は、組織審査における機関審査員の判断そのものを深掘りすべきじゃない

 

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要は、認証審査に機関審査員として力量を持った適切な審査員が配置されて審査を実施する仕組みが担保されているのなら、客観的に見て、あまりにもあやしげな審査をしていない限り、機関審査員が実施する審査に、いちいち茶々を入れるべきじゃないでしょ、という発想です。

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 07:14
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某経営システム認証制度の事務局体制の変更

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2020年4月から、ある中央省庁が主導する某経営システムの認証制度の事務局体制が変わりました。

差し障りもあるので、ざっくりした説明になりますが、全国各地にあった事務局の機能を「業務内容を増やした中核事務局」と「受付手続きなど最小限の業務のみを行う事務局」に分けたのです。

この変更の意図は、結論から言えば、経営資源不足による事務局体制の改革です。

 

抽象的な表現にとどめますが、

・事務局収入のビジネスモデルが、もともと成立していない

(ビジネスとして成立する最低限のスケールメリットは、登録事業者が約1000社は必要)

・事務局が母体組織からの出向や兼務職員に支えられていて事務局能力が向上しにくい

・多くの事務局職員が高齢化している

・多くの事務局が組織審査の実情を知らずに形式的な手続きを要求する

・判定委員会が杓子定規な要求を審査員と組織にするためより審査が形式的になっている

(この問題は、現在、この制度が2審性を取っているので、それも問題です)

・・・

といった問題が深耕し続けている(と私は認識)ので、全国各地の事務局を数カ所の中核事務局に集約することによる経営資源の集中は、全体的に捉えれば、正しい方向でしょう。

 

さて、事務局が新体制になってから、私には審査依頼が増えました。

本来審査は、公平性・透明性が求められますが、この制度の成り立ちの経緯もあり、「仲間内で審査をまわす」という状態が多くの組織審査で発生しています。

(要は審査利権確保のためです)

組織の立場で捉えれば、「組織の事情をわかっている仲間内の審査員で審査を、代わりばんこに実施する事」はよい点もあります。

しかし、客観的には「公平な審査となっているの?」という疑問もわきます。

 

新事務局体制になって、こうした地域事情のしがらみを無視することができるためなのか、審査員の経歴と専門性、これまでの審査の中での評判といった要素で審査員を選定しているためなのか、「暗黙の代わりばんこシステムによる審査員配置」が崩れてきているようです。

また、判定委員会が、組織の実情を踏まえない理不尽な確認を次回審査員に求めているような「厄介な審査」は、審査依頼をしても「成り手がいない」のかもしれません。

 

個人的には、この認証制度は、

・審査報酬の減額

・交通費など経費の一律化

(担当エリアが広い北海道は経費負担が今までより大きくなることが予想される)

・次回審査まで組織からの質問等の対応担当者となる

・・・といったことになる(または予想される)ので「撤退」を考えています。

しかし、もうしばらく「どんな運営になっていくのか」様子見していきたいと思ったこの頃です。

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 07:02
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ISO認証制度:MRのフォロー、是正処置の効果確認

JUGEMテーマ:ビジネス

 

組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISOマネジメントシステム認証制度がある。

 

このISOマネジメントシステムについて、クライアントや知り合いの経営者からよく質問されるテーマについて、備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。

 

今回のテーマは、「MRのフォロー、是正処置の効果確認」について。

 

ISO規格要求事項として、マネジメントレビュー(MR)のインプット(考慮事項)として「前回までのマネジメントレビューの結果とった処置の状況」があるので、形式的には、「マネジメントレビュー記録」を拝見すると、多くの組織で、書式としては「前回MRの指摘事項のフォロー」という欄があります。

したがって、「審査的」には、マネジメントレビューで前回MRの指摘事項のフォロー状況が報告されているので「適合」という判断になります。

 

しかし、現実的には、前年度のMRの記録で記載された経営者の指示事項は、それ以降の経営会議や管理職会議の議事録に、それらについて審議されたことがあまり出てきません。

経営者に「MRで指示した後に、そのことについて議論していないんですか?」と問えば、「話題にしても担当部門から言い訳されているうちになんとなくうやむやになって、また次年度のMRで同じような指示をしている」と話してくれた方がいました。

 

確かに、経営者からすれば、例えば、教育制度など仕組みの見直しの指示をMRでしても、日常的には、売上や利益率、受注状況、製品歩留まり、苦情件数、原材料価格・・・といったことが関心ごとです。また、担当部門も「仕組みの改善」は、「やらなければならないが目の前の経営指標の達成」に関心が行き後回しになってしまうのでしょう。

 

次に、是正処置についてですが、ざっくりとポイントを上げれば、

・不適合の処置

・不適合の原因

・不適合の原因に対する再発防止策

・再発防止策の実施

・再発防止策の実施の有効性の確認

となります。

 

以下に、私が感じる「多くの事例で弱い部分」を挙げます。

・不適合の処置

→不適合に対する単純な「処置」は問題ない事例が多いです。

しかし、「不適合による影響の評価と影響に応じた処置の実施」は、十分でない事例が多い。

 

・不適合の原因

→原因が現象になっている事例がある。

また、原因についても深掘りが弱く、単に「認識不足」とされている事例も多い。

原因はひとつでないこともあり、複数挙げるべきと思われる事例もある。

 

・不適合の原因に対する再発防止策、再発防止策の実施

→水平展開が考慮されていない事例が多い。

 

・再発防止策の実施の有効性の確認

→どのような結果で有効性があると判断するか決められていない事例がある。

また、その予定時期が明確になっていない事例もある。

 

なお、「是正処置」に関して、少し変化球な話ですが、「是正処置を実施しても完全には解決しないことを組織が許容しているケース」があります。

例えば、ある製品不良について、原因はわかっていて、再発防止を施しても、設備特性上やその業務に従事するスタッフの能力上、1%程度の不適合発生は、やむを得ないと組織が判断しているケースです。

不適合をゼロにできれば、それにこしたことはないですが、極論ですが「ゼロにするためには、その仕事を実施しないことしか再発防止は図れない」という事例も必ずあります。

その場合は、経営判断になりますが、経済合理性を考慮して「1%程度の不適合発生は、やむを得ない(顧客も承知済み)ので、その範囲に収まっていれば是正処置の有効性はあった」として是正処置を完了するケースも現実的にはあるので、内部監査、外部監査を含めて監査を実施する人は注意が必要です。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ694号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 07:22
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プロセスの妥当性確認

JUGEMテーマ:ビジネス

 

こどもの頃、八百屋さんに母親とスイカを買いに行った時のこと。

親戚の訪問もあり、スイカを2玉購入する予定でした。

いまの時代だと叱られますし、そもそも、スイカに糖度表示がありますが、当時は、スイカを指で軽くポンポンと叩いて、「音」で「熟れているか、甘いか」を判断していました。

 

母親とスイカの表面を叩いて、選んだ2玉でしたが、八百屋のおやじに「だまされたと思って、こっちも買ってみて」といわれ、私が選んだスイカの購入を止め、母親と八百屋のおやじに勧められたスイカを買って帰りました。

すると、見た目は、少し小ぶりの八百屋のおやじが勧めたスイカは、とても甘く熟れていました。

 

大人になって、製造やサービス提供プロセスを管理する概念に「プロセスの妥当性確認」という考え方があることを知りました。

 

少し、小難しいですが、規格を引用します。

(以下引用)

「製造及びサービス提供のプロセスで結果として生じるアウトプットを、それ以降の監視又は測定で検証することが不可能な場合には、製造及びサービス提供に関するプロセスの、計画した結果を達成する能力について、妥当性を確認し、定期的に妥当性を再確認する」

(引用ここまで)

 

この「プロセスの妥当性確認」という概念を知った時に、私は、子供の頃に経験した「八百屋のおやじが勧める甘くて熟れているスイカ」を思い出しました。

八百屋のおやじは、「熟れていて甘いスイカを購入したい」という客の要望に合ったスイカの糖度などを測定して検証しているわけではありません。

つまり、

・熟れ具合を音で確認する方法の確立

・音を判断する力量基準の確立

・力量を持った販売責任者の確実な配置

・音で確認する方法や力量基準、それを判断する人の妥当性の再検証

といったプロセスを定期的に検証して、「顧客が望むスイカを選定・販売する業務」をしているわけです。

 

最近は、スイカやメロンなど果実には、糖度が表示されています。

糖度計には、

・アナログ式

・デジタル式

・非破壊式

があります。

アナログ式とデジタル式は、絞った汁で測るので、売り物にならないロスが生じますし、テストした果実以外は、実際には測っていません。

非破壊式は、皮が厚い果実や薄い果実には向かない、などのデメリットはありますが、傷をつけずに全数測定できます。

 

しかし、アナログ、デジタル、非破壊のいずれの方法でも「皮をむいた食べる状態の糖度」を測っているわけではないので、私が子供の頃に経験した八百屋のおやじよりは、標準化しやすいですが、結果的には「測定もどき」ですから、「糖度測定」は、プロセスの妥当性確認が必要なプロセスといえるのでしょう。

 

それにしても、色々調べてみると、現在の非破壊式の糖度計の精度はかなり高く、数値の信頼性は相当高いようです。

購入後の保存(熟成)方法によって、甘みも変わるようなので、よほど形状の変わった果実などでない限り、非破壊式での糖度測定の定期的な妥当性確認は、測定が確立している果実なら必要ないのかもしれませんね。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ653号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 07:00
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経営者から本音を聞き出す工夫

JUGEMテーマ:ビジネス

 

マネジメントシステムの監査(内部監査、二者監査、認証審査)において、経営トップの考えを聞き出すのは、なかなか難しいです。

 

人間関係が非常に強固な状況であれば、いいのですが、通常は、関係が深い方だとしても「仕事上の付き合いによる顔見知り」ですし、二者監査や認証審査であれば、「初対面」のケースも多々あるでしょう。

 

また、マネジメントシステムの監査の場合、近年は規格の中身自体がどんどん「経営そのものの仕組み」の要求事項に近くなっています。

そのため、聞く側は、どうしても「経営に対する本音の考え方」を知りたいのですが、経営者の認識としては、例えば、

・守秘義務があるといっても、なぜうちの収支や営業利益を話さなければならないんだ

・外部の人にうちの経営が分かるはずがない

・マネジメントシステムについての気づきは期待するが経営について見てもらう気はない

・経営計画は俺の胸の内に秘めておくものであって審査を通じて従業員に知られたくない

・審査なので、監査員に良い印象を持ってもらうために良いことしか話さない

といっは発想があるケースがあります。

そのため、「聞きだすテクニック」以前に、「必要以上に余計なことは話したくない」という壁があると思います。

 

「壁」を取り除くのは、月並みですが、信頼関係が一番です。

しかし、初対面の場合、なかなか難しいので、「一期一会」的に毎回の監査で監査員が変わるよりは、「なぁなぁ」や「癒着」にならない範囲で、何度か継続的に訪問できるよう監査を計画管理した方がいいと思います。

 

一般的な「聞き出す工夫」としては、

・経営者の話しやすい話題から入る

・一般社会情報の話題から入り、経営者の興味を確認してその話題を切り口にする

・コストアップ要因など経営面で気になるところをお聞きする

・監査側の業務経歴などバックグラウンドを知らせ、経営者に話の方向を定めてもらう

・弱みは業界全体の課題であることが多く、そこを切り口にする

・組織の強みから聞く。強みは話しやすい

・・・・・

などです。

 

マネジメントシステム監査は、もともとは、商取引の条件として要求されていたこともあり、「要求事項について外形的なことが整っており整合しているか」といった「検査」のような監査だった時代もあります。

しかし、いまでは、マネジメントシステムの導入・確率は、組織の経営システムの信頼性の証としても社会から期待されています。

当たり前ですが、コミュニケーション能力が高くないとなかなかこの仕事は務まらないです。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ635号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 07:26
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ISO認証制度:指摘の検出部門と是正処置責任部門

JUGEMテーマ:ビジネス

 

組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISOマネジメントシステム認証制度がある。

 

このISOマネジメントシステムについて、最近、個人的に気になっている点を備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。

 

今回のテーマは、「指摘の検出部門と是正処置責任部門」について。

 

ISOマネジメントシス審査において、第三者認証審査はもちろん、組織内で実施する内部監査においても、「指摘の検出部門と是正処置責任部門」に関する「プチトラブル」をよく目にします。

 

具体的には、例えば、本社とサイトが異なる工場や営業業務を担う支店があるような組織の場合、工場や支店における監査で「マニュアル記載事項と実際の業務活動が整合していない」というような指摘が検出されたとします。

 

すると、マネジメントシステム審査を理解している組織や部門長なら問題はありませんが、そうでないケースだと、「うちでそんな指摘をされても困る。その指摘に関する事項は本社が決定しており、うちの部門では対応できない」といった反論を被監査部門がするケースを散見します。

 

監査側としては「指摘はあくまでも、不適合を検出した部門のことであって、その不適合の責任部門であるとか、是正処置を不適合検出部門に求めているものではありません」と説明します。

たいていは、そのような説明で納得してもらえます。

しかし、なかには「上(経営層)が、指摘が出た部門のレベルが低いように感じるから指摘されるのは心外だ」と本音を吐露される方もいます。

 

監査側としては、内心、

・それは組織の問題じゃん

・マネジメントシステム審査の本質を理解していない組織だなぁ

・指摘検出部門=問題部門 と捉える社内風土自体がおかしい

・組織のISO事務局は、しっかりと審査の指摘について社内に説明しておいてほしいよなぁ

・指摘部門と原因部門、責任部門は違うのにこの組織はそんなこともわからないの??

・指摘された部門の気持ちはお察しするけど、指摘以降は組織で考えて欲しいな

・・・・・

などと考えてしまいます。

 

指摘が検出されるということは、説明能力が高いことの証拠であるのですが、「指摘検出部門=問題検出部門」の発想をする組織では「説明能力が高い正直者の部門」が「問題部門」とされてしまう可能性があるので、必死に「指摘をなかったことにして欲しい」という発想になるのです。

もし、こういう社内風土があるとしたら、さっさと考えを改めないと、監査をする意味が全くなくなります。

 

ちなみに、認定審査(第三者認証機関の活動が認定基準に適合していることを確認する審査)には、大雑把に区分けすると事務所審査と組織立会審査があります。

組織立会審査では、指摘があるとすれば、「認証審査チームの指摘内容が適切でなかった」とか「認証審査チームは検証すべき事項を検証しなかった」といった指摘が出されるものと組織審査を担当した認証機関の審査員は通常考えています。

しかし、「責任は認証機関の事務局にありそうだけど、問題の事実は組織立会審査を通じてでわかった」というような場合、たいていの認証機関の担当審査員は「私たちに言われても・・・」となるようです。

 

自分が審査する立場だと、「指摘をどの部門が対策するかといった問題は内部で検討してください」と話しますが、自分のことになると、なかなか頭では理解できても心情的には素直に納得できないものなんでしょうね。

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 06:06
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日本を代表する女性審査員が審査で心掛けていること

JUGEMテーマ:ビジネス

 

ISOマネジメントシステム審査の世界は、認証機関の事務局を除き、審査員は、まだまだ男性審査員が多い世界です。

セクター規格の審査は、特定された職務経験が必要なので、例えば航空宇宙の場合、女性審査員は、日本では殆ど聞いたことがありません。

しかし、食品安全マネジメントシステムの審査員は、女性審査員がかなり活躍されています。

品質や環境マネジメントシステム審査の世界で、個人的には、「日本を代表する女性審査員のひとり」と思っている方がいらっしゃいます。

この方曰く、審査で心掛けていることは「審査料金に見合う納得感を持っていただけること」だそうで、そのきっかけは、ある病院のトップに「医師を審査員の前に1時間、座らせてインタビューを受けさせます。その時間に、腕の良い外科医が手術をすると相当の収益があげられます。それに見合うだけの結果を、審査を通してご提供ください」と言われたことだったそうです。

 

認証審査は、「継続的改善の仕組み」、「マネジメントシステムの有効性」、「一貫して要求事項を満たす製品・サービスを提供し続けられる仕組み」・・・といったことの検証なので、「売上増加」、「リピート数向上」といった業績向上の指標と結び付けて捉えることは、難しいです。

変な話、「大規模な製品回収」や「事故の発生」や「組織不祥事の発生」がなかった場合、「たまたま」なのか「マネジメントシステムが確立していたから」なのかは、検証しようがありません。

「外部審査の効用」という観点で捉えると、行政機関に訪問すると、「ISO認証は辞めたけどISOの仕組みは維持しています」という自治体がいくつもあります。

程度問題はありますが、私の印象では、認証を継続している自治体職員の方が「改善に前向き」です。

しかし、外部審査を受けていない自治体は、内心では「事なかれ主義」、「新しいことを初めて失敗するのはリスク」という風土があるのか、「改善」や「提案」といったことに後ろ向きな印象があります。

認証業界の片隅にいる私が「審査費用は莫大なコストでは決してないですよ」というと自己弁護に聞こえて説得力がないですが、敢えて申し上げれば、「改善や改革」、「利害関係者のニーズを取り入れ、新たなことを提案する組織風土」を築き維持することを考えたら、「審査費用やそれに関る費用は決して高いものではない」と思います。

 

少し脱線したので、話題を日本を代表するある女性審査員に戻しますが、この方が審査で心掛けていることのひとつに、「すばらしい取り組みがあった場合、しっかり賞賛するだけでなく、理由もあわせてわかりやすく伝えること」があるそうです。

私も経験がありますが、現場では、当たり前の取組みも、最終会議でトップに説明すると、「現場がこんなこともやっていたとは知りませんでした」と驚かれ、感謝されることがあります。

現場の良い取り組みや仕組みについて見つける力は、当然ですが、審査員の力量のひとつですね!

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ693号より)

 

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author:有賀正彦, category:ISOマネジメントシステム全般, 06:27
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